刻んだ、 其の日付の数だけ。
想いは、 深く在るのだろうか。
深く、 深く、 想うが故に。
僅か数度でも、 強く、 刻まれ残るのだろうか。
其の何方なのか。
未だ、 良く分からないけれど。
少なくとも。
幾年も、 幾年も、 日付が繰り返される事は、 無くて。
恐らくは。
後一度か、 良くて、 二度しか。
此の手には出来ぬ、 刻なのだ。
日付が変わると同時に。
あの子から。
「お誕生日おめでとう。」
ようやっと習慣化した、 祝いの電信と。
「祝う事の出来た数年間の誕生日を想い出して居たよ。」 「何年も何年も誕生日覚えられなかったり。」 「小坊主の誕生日は本当に忘れられない想い出だよ。」
其の、 数度の歴史を顧みる、 言の葉が。
届く。
四十回近い、 其の日付の内で。
此処数年は、 何物にも代え難い刹那なのに。
今は唯。
此の一瞬が、 殊更、 恨めしい。
---------- References May.30 2013, 「何年費やした答でしょうか」 May.30 2011, 「もう忘れる事は無いでしょうか」
|