環境や、 立場や、 関係に応じて。
其処に、 重み付けが為されるから。
其の差異は。
特段、 不可思議な事では無いのだけれど。
繰り返し、 繰り返し、 幾年も続けて来た、 其の習慣が。
此処迄、 極端に入れ替わる事が。
自然なのだろうか。
其の、 僅か言の葉一つの、 能力に。
若干の、 惧れを抱きながら。
細くとも、 互いが紡ぎ続けて来たと、 想う幾年かに。
然程、 重みは備わって無かったと、 気付かされ。
「ふふ。」
「何が可笑しいのよ。」
「今年は俺の誕生日聞かないんだ。」
「だから忘れる訳無いでしょ。」
嘗て贈った、 あの子への祝いの言の葉を、 想い返し。
想いの、 其の配分の表裏に、 苦笑する。
「小坊主ちゃん。」 「お誕生日おめでとう。」
「お。」 「ちゃんと覚えたんだ。」
「忘れる訳無いでしょう?」
十年続く、 誕生日を祝い続けた、 其の言の葉へ。
ようやっと。
十年越しの、 対の言の葉が木霊した。
---------- References Jun.21 2010, 「真偽に未だ意味が在るでしょうか」 Jun.21 2009, 「一種の約束でしょうか」 Jun.21 2008, 「求心力の一つでしょうか」 Jun.21 2007, 「縒り逢う様に在るのでしょうか」 Jun.22 2005, 「波乱と感じるべきなのでしょうか」 Jun.23 2003, 「繋ぎの種が必要ですか」
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