確かに。
其れは、 到底譲れる物では、 無くて。
加えて。
其処を譲る事は、 自身の存在価値をも、 失いかねないから。
何物に代えても。
其処を、 奪うべきなのだけれど。
其の、 我先にと振る舞う、 其の意地は。
幼児が。
未だ覚えたての、 扱いが不得手の何かを。
意固地に成って、 必死に、 扱おうとするかの様に、 視えて。
笑みが零れる。
「お誕生日おめでとう。」 「意地でも零時に贈るって決めてたの。」
「そんなに頑張って意地張る所?」
数年前迄は、 忘れる処か覚えもしなかった、 記念日。
真っ先に、 あの子の言の葉が届いた。
言い換えれば。
一つ、 一つ、 今の言の葉が。
極めて、 奥底の想いで在る事の、 証明で。
裏返せば。
ずっと昔の、 想わせ振りや危うい言の葉が。
如何に好い加減で、 自暴自棄の言の葉だったか。
其れも。
今なら、 良く分かるんだ。
---------- References Dec.08 2001, 「気になり始めているのですか」 Dec.18 2001, 「どこまでが本音ですか」 Aug.02 2004, 「挑発の応えに成り得る質でしたか」
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