JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆サヴァリッシュ先生が亡くなったのは先月の22日です。 ですから、亡くなってから今日(3月17日)で3週間と2日になりますが、 ◆フランク・ペーター・ツィンマーマンがモーツァルトとブラームスの協奏曲を弾いて先生が伴奏です。 フランク・ペーター・ツィンマーマンは今調べたら、1965年生まれで、私の感覚では ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ツィンマーマン、サヴァリッシュ&ベルリン・フィル これは素晴らしいです。 先生がベルリン・フィルで交響曲か何かを指揮している録音も欲しいところですが、 このCDでは伴奏者としてのサヴァリシュ先生の指揮の妙技が発揮されています。 指揮者でも伴奏ができない、というか下手な人がいて、そういうのに当たると、ソリストは非常に弾きにくいそうですが サヴァリッシュ先生はピアノでも室内楽や、歌(フィッシャー=ディースカウ)の伴奏をしたり、 伴奏の「ツボ」は完全に心得ているのでしょう。元N響事務長の長谷恭男(はせ・たかお)さんが書いた 斜めから見たマエストロたちという本の中で前橋汀子先生が、メンデルスゾーンの協奏曲をサヴァリッシュ先生指揮のN響で弾き終えて、 こんなに弾きやすかったのは、初めて。 と仰有った、との記述があります。 要するに抑えるところは抑えないと、ヴァイオリンなんか聞こえないのです。 しかし、ずっとオーケストラがメゾ・ピアノからメゾ・フォルテの間ぐらいの音量で弾いてたら、 音楽としてメリハリがなくなってしまうので、つまりその辺が協奏曲の伴奏に慣れているかどうか、 ということでしょう。 知ったかぶりはここまでにして、音楽にします。 フランク・ペーター・ツィンマーマンのヴァイオリン。ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮、 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の伴奏です。 まず、モーツァルト。音楽家の音楽性が一遍にバレてしまいます。 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216 第一楽章 Violin Concerto No. 3 In G K216: I. Allegro モーツァルトはわずか35年の生涯でしたが、ヴァイオリン協奏曲は彼の若い頃に書かれていて、 私は、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲には、生命力の発露、モーツァルトの青春の輝きを感じます。 続いて、ドイツの3Bの一人ブラームスです。第二楽章(載せませんが)には長いオーボエのソロがあり、 シュレンベルガーという名手がこのCDでは吹いております。第三楽章。 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77 第三楽章 BrahmsViolin Concerto: III: Allegro Giocoso, Ma Non Troppo Vivace お聴きの通り、モーツァルトの頃よりもオーケストラの編成が大きく、従って響きが大きく厚くなっています。 ブラームスの特徴でして、ピアノ協奏曲でもヴァイオリン協奏曲でもこのようなシンフォニックな壮大な響きになるので もちろん、ブラームスは、ソロを消さないように考えて書いていますが、それでもやはりこういうのは指揮者の腕の見せ所で、 放っておいたら、ヴァイオリン一本の音など埋もれてしまいますので抑えるべき所は抑え、ソロが無いところではオーケストラの 重厚な響きを聞かせるという、その辺りはさすが、サヴァリッシュ先生だと思います。 ツィンマーマンのヴァイオリンはよく鳴っており、表現力が豊かです。見事だとおもいます。 このCD、私が買ってしまったので、「お取り寄せ」ですが、輸入盤で安いし、 とにかくサヴァリッシュ=ベルリン・フィルって無いですからお薦めです。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2012年03月17日(土) 初対面の他人に挨拶するのは、常識でしょ?ネットにおいても、同じです。
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