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2012年04月21日(土)
福島第一原発4号機の危険を指摘しているのは、小出助教だけではない。
◆記事1 :福島第一原発4号機・使用済み核燃料プールの危機的状況を米上院議員が指摘、「国際的支援を仰げ」と駐米大使に書簡を送付(東洋経済オンライン 4月19日(木)13時34分配信)
福島第一原子力発電所を4月6日に視察した米国のロン・ワイデン上院議員(民主党、オレゴン州選出)は16日、 同原発の危機的状況を回避するために日本が国際的な支援を要請すべきだとする書簡を藤崎一郎・駐米大使に送付したことを、 自身のホームページで明らかにした。 米上院エネルギー委員会に所属するワイデン議員は、同様の書簡をスティーブン・チュー・米エネルギー庁長官や ヒラリー・クリントン国務長官、米原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ委員長にも同日付けで送ったと言及。 米有力議員による警鐘は、国際的にも大きな注目を集めることになりそうだ。 ワイデン議員が特に問題視しているのが、1300体を上回る使用済み核燃料が存在する4号機の核燃料プール。 ホームページで同議員は、再び大きな地震が起きた場合に重大事態になる可能性があるとしている。 4号機の使用済み核燃料プールについては、代替冷却設備が原因不明の自動停止を起こし、 設備が故障・冷却液が漏れるというトラブルが4月12日に発生している。
◆記事2 :ドイツ国営放送が「フクシマのウソ」を告発 「原子力ムラ」の恐るべき実態を暴いたドキュメンタリーが話題に(シネマトゥデイ 4月18日(水)13時26分配信) 動画サイトYouTubeなどにアップされている、ドイツの国営放送ZDFが製作したドキュメンタリー番組 「フクシマのウソ(原題:Die Fukushima Luge)」の衝撃的な内容が、ネット上で話題を呼んでいる。 今年3月8日にドイツで放映された本作は、監督を務めるZDF特派員であるヨハネス・ハーノ記者が、 外国人と見破られないよう防護服を着込み、福島の立ち入り禁止区域に潜入取材する衝撃的なシーンから始まる。 クルーたちを先導するのは、長年にわたり福島第一原発と第二原発で働いていた原子力分野におけるエンジニア会社の社長だ。 同社長は、原発の安全性における重大な欠陥を指摘してきた自身の訴えを東電、政府、大学の学者たちで構成された 「原子力ムラ」に無視され続けてきたことを告白。 番組は、日本のメディアでは決して語られることのなかった「原子力ムラ」の恐るべき実態を次々に暴いていく。 インタビューには、日本で強大な影響力を持つグループ「原子力ムラ」に翻弄(ほんろう)された人物の一人として、 元首相の菅直人氏も登場。 震災後、東電から内密に職員を福島第一から撤退させていいかを打診されていたという衝撃的な事実を告白し、 「原発を推進すれば、多額の献金が入り込む。それは文化に関しても同じで、スポーツやマスコミも含みます」と、 日本全体にはびこる「原子力ムラ」による圧力の実態についても赤裸々に語っている。 日本のタブーに深く切り込んだハーノ記者は、番組の最後で「1,000以上もの使用済み核燃料が入った燃料プールがある、半壊状態の4号機が臨界を起こした場合、日本にとって致命的なものとなるだろう」 と福島第一原発4号機の危険性を指摘。 前出のエンジニア会社社長は4号機燃料プールの上の階に、新しい燃料棒が保管され、 「重すぎる」機械が置いてあることを指摘した上で、 「もう一度大地震が来れば建物は崩壊してしまうはず。そうなれば、また新たな臨界が起こるでしょう」 と深刻な表情を浮かべる。 本作をパリのプロデューサーに教えられて知ったという、映画『friends after 3.11【劇場版】』を監督した岩井俊二は 、「4号機の危険性を指摘するくだりで、地震学者が今後の大地震の発生する確率を語るに至っては、恐怖の一言でした。 にもかかわらず、政府はいまだに再稼働と言っている。脱原発というより、脱日本。でも、そう簡単にはできないのが現実。 自分たちは恐怖を日常として生きていくしかないのか、そう感じてしまいました」とコメントした。 4号機は、今月12日に冷却装置がストップするというアクシデントが起きたばかりだ。 ネット上では、動画を観た人々が、「日本人はぜったいに観るべき」などというコメントと共に、 ブログやツイッターを通してこのドキュメンタリーの内容を紹介しており、 有志によって作られた日本語字幕バージョンがアップされている動画の再生回数は日を追うごとに増加し続けている。(編集部:森田真帆) (注:色文字は引用者による。)
◆記事3 :「福島原発4号機は危機的状況、国際的な責務果たせ」――元駐スイス大使が枝野・細野両大臣と米倉・日本経団連会長に要請(オルタナ 4月13日(金)13時50分配信) 「福島原発4号機の深刻な状況はもはや世界の重大関心事になりつつある」――。 村田光平・元駐スイス大使は4月8日、枝野幸男経済産業相、細野豪志環境・原発担当相、米倉弘昌日本経団連会長に対して、 使用済み燃料プールが破損した場合に甚大な被害が予想される4号機への速やかな対応を求めた。 福島第一原発の4号機には、1535本もの使用済み燃料がプールに保管されている。 このプールの構造は今回の震災で脆弱な状態にあり、 次に大地震や不慮の爆発が起きたときにプールが損傷すれば、甚大な被害が予想されている。 4号機のプールから150メートルしか離れていない場所には、6375本の燃料棒がプールに保管されている。 村田氏は「いまだに毎時1億ベクレル近い放射能を出し続ける福島第一、 世界を脅かす4号機問題などの本来最優先課題として対処すべきことがなされていないことが ついに国際的に明確に問題にされ出した」と指摘。 「問題の本質が全世界の命運に関わるだけにこの勢いは止まらない」と警鐘を鳴らしている。 その上で、原子力委員会の専門部会の提案にもある「第三者機関」の設置を強く両大臣に求めた。 米倉会長に対しては「日本の、そして世界の命運のかかったこの問題がこのように関心を招くのは当然のことで、 福島事故を抱えた日本の無関心は異常である」として、 日本経団連会長としての理解と支援を求めた。(オルタナ編集部=赤坂祥彦)
◆コメント:特に補足することは、ありません。 福島第一原発の4号機で、使用済み核燃料プールがもしも壊れるようなことになったら、 今までの100倍ぐらいの放射性物質が環境に放出されて、日本はおしまいだろう、 というのは、小出助教が繰り返し指摘していることで、弊日記・ブログでも、小出助教がテレ朝系に 出演なさった時の動画を貼り付けて説明しました。
2012.03.23 福島原発4号機の使用済み核燃料プールが壊れたら、(東京も含めて)「おしまいです」(小出助教) ですから、勿論、現実の状況そのものは、非常に恐ろしいのですが、 それを指摘する人々がいる、と言うこと自体は「驚き」ではありません。 但し、小出助教だけではなく、アメリカの上院議員、ドイツ国営放送、元駐スイス大使、 と、皆小出助教の仲間でもないし、お互いに関係のない3者が、期せずして、全く同じ危険を 声高に訴えているのに、肝心の日本政府は全然お構い無し。 内閣総理大臣の手許に今の福島第一原発に関して、本当の情報が伝わっていないとしたら それは問題ですけど、それでも、一般人の私ですら、これほど簡単に3つの情報源を見つけられるし、 内閣総理大臣が問題にしなくても、国会で誰も福島第一原発4号機に関する議題を 最優先にするべきだ、と言わないのは、元駐スイス大使がいうとおり、異常ですよ。 消費税率引き上げに政治生命を賭けるとか、国交相と防衛相の問責決議案とか、 ここまで来ると、確かに「異常」という表現が最適です。記事1 で書かれている、アメリカ上院議員ロン・ワイデン氏のサイト を見ると 確かに、04/16/12 After Tour of Fukushima Nuclear Power Station, Wyden Says Situation Worse than Reported (福島原発を視察したワイデン議員は、状況は話に聴いていたよりも一層深刻だ、と述べている)というページがあります。 本人の発言の箇所を抜萃します。“The scope of damage to the plants and to the surrounding area was far beyond what I expected and the scope of the challenges to the utility owner, the government of Japan, and to the people of the region are daunting,” Wyden wrote in the letter. “The precarious status of the Fukushima Daiichi nuclear units and the risk presented by the enormous inventory of radioactive materials and spent fuel in the event of further earthquake threats should be of concern to all and a focus of greater international support and assistance.” 上手くないですけど訳すと、原発や周囲の地域が受けた被害の範囲は、私の想像を遙かに超えており、東電や政府や地域住民にとって、問題の深刻さは恐ろしいほどだ。福島原発の不安定な状態とりわけ、使用済み核燃料が貯蔵されている場所は、再び大地震が来た場合のリスクは全世界にとっての脅威であり、日本は国際的な支援を受け入れるべきだ。 と言うところでしょうか。 そして確かにクリントン国務長官、藤崎駐米日本大使などに書簡を送り、それを自分のウェブに載せています。
◆ドイツ国営放送:日本語字幕を入れて下さったかた、有難うございます。 記事2 に書かれているドイツ国営放送の番組。 日本語字幕を埋め、日本語吹き替えをして下さった方がいらっしゃいます。 有難うございます。フクシマのうそ(吹き替え) VIDEO 記事3 は、全くそのとおりで、何も補足する必要がないと思います。 やはり、この問題が国会で最優先で取り扱われるべきなのに、 議題にすら、ならない、というのは、異常です。【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタン をクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
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