JIROの独断的日記
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2012年02月26日(日) |
【追悼】トランペット奏者、モーリス・アンドレ氏、死去。 |
◆まだ、英語の記事すら見つからないのです。
情報源は、仏紙、France-Soir(英訳するとFrance-evening)紙で、 Maurice Andre' est mort a` l’a^ge de 78 ansなのです。
私はフランス語が分かりませんし、文字化けするかも知れませんが、原文を載せます。
◆Maurice Andre est mort a l’age de 78 ans(26 fe'vrier 2012 a` 14h45)
Le ce'le`bre trompettiste Maurice Andre' est de'ce'de' samedi a` l’a^ge de 78 ans a` Bayonne.
Il fu^t l’un des plus grands, sinon le plus grand trompettiste du 20e sie`cle et de renomme'e mondiale.
Maurice Andre' s’est e'teint samedi a` l’ho^pital de de Bayonne. Il avait 78 ans.
Ne' a` Ale`s en 1933 dans une famille modeste, il fu^t tre`s longtemps professeur au conservatoire de Paris
et mena une carrie`re de concertiste flamboyante a` travers le monde entier.
Sa notorie'te' est telle dans le monde de la musique que de nombreuses e'coles de musique en France,
mais aussi a` l’e'tranger portent son nom.
Il a joue' quasiment tout le re'pertoire de son instrument, avec les plus grands orchestres et les plus grand chefs d’orchestre.
Pour ne citer que quelques uns d’entre eux : Hebert von Karajan,
Karl Mu"nchinger, Michel Plasson, Karl Bo"hm ou Le'onard Bernstein... これを翻訳サイト、Yahoo! Babel Fish - Text Translation and Web Page Translationで、
フランス語から英語に翻訳します。
◆Maurice Andre died in old 78 years(26 February 2012 14:45)
Maurice Andre died out Saturday at the hospital of Bayonne. He was 78 years old.
Born in Ale`s in 1933 in a modest family, he was very a long time professor with the academy of Paris
and carried out a career of concert performer blazing through the whole world.
He played almost all the repertory of his instrument, with the full orchestras and the largest leaders.
To quote only some of them: Hebert von Karajan, Karl Munchinger, Michel Plasson, Karl Bohm or Leonard Bernstein…
For several years it had been withdrawn in its house of the Basque Country.kg where it practised the sculpture without giving up his trumpet completely.
It gave its last concert in 2008 to Beziers. Its career reached tops in the years 1980 and 1990.
It could then take part in 250 concerts per annum.
Maurice Andre is not only one large artist of talent. He brought also much to the trumpet by making some a melody instrument
and while playing of works in all the musical genres and in particular of classical music.
He also recorded a considerable number of discs (approximately 280).
He finally received many distinctions of which most prestigious is undoubtedly that into 2006 the Americans gave him,
proclaiming it better trumpet player of the world in front of Louis Armstrong and Miles Davis.
ざっと要約すると、
トランペット奏者、モーリスアンドレ氏が、24日(土)、バイヨンヌの病院で死去。78歳。
1933年アレスに生まれ、長年パリ音楽院の教授を務めた。
その演奏活動は世界各地に及び、カラヤン、カール・ミュンヒンガー、カール・ベーム、バーンスタインなど巨匠と
共演した。ここ数年はバスク地方で引退していたが、練習は続けており、完全にトランペットを吹くことを
止めたわけではなかった。
演奏活動の全盛期は1980年から1990年の10年間で、年間250回ものステージをこなした。
モーリス・アンドレの偉大さは、彼の才能そのものだけではなく、トランペットの旋律楽器としての表現力を
世に知らしめたことにある。
また、彼は、膨大な録音を残した(約280)。
彼は様々な賞を受賞したが、中でも特筆すべきは、2006年、アメリカの金管楽器雑誌「ブラス・ブレティン」(Brass Bulletin)誌が募った投票で、
アメリカ人がモーリスアンドレを、ルイ・アームストロングや、ウィントン・マルサリスを遙かに上回る数で、
「20世紀の最も偉大な金管楽器奏者」 として評価したことであろう。 ということになります。
モーリス・アンドレのファン・サイトでしょうか。これは。
ここに、2006年の投票結果が載っています。
TOP 12 brass players of the XXth century(20世紀の最も偉大な金管楽器奏者奏者12位まで)
- Maurice Andre'(モーリス・アンドレ) (848)
- Louis Armstrong (ルイ・アームストロング←ジャズ・トランペット)(649)
- Wynton Marsalis (ウィントン・マルサリス←ジャズ・トランペットだけどクラシックも吹く人)(485)
- Arnold Jacobs(アーノルド・ジェイコブズ←シカゴ交響楽団の首席テューバ奏者だった人です。) (431)
- Miles Davis(マイルス・デイヴィス←ジャズ・トランペット) (394)
- Adolph Herseth(アドルフ・ハーセス←シカゴ交響楽団の首席トランペット奏者だった人です。) (305)
- Dennis Brain (デニス・ブレイン←イギリスのホルン奏者。「奇跡のホルン」ですね。)(276)
- Dizzy Gillespie(ディジー・ガレスピー←ジャズ・トランペット。) (263)
- Christian Lindberg (クリスチャン・リンドバーグ←スウェーデンのトロンボーン奏者です。)(243)
- Philip Jones(フィリップジョーンズ。←フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルの創立者です。) (173)
- Maynard Ferguson(メイナード・ファーガソン。←カナダのジャズトランペット。映画「ロッキーのテーマ」のハイトーンで有名です。) (171)
- Herman Baumann (ヘルマンバウマン←ホルン奏者です。)(160)
(Source : Brass Bulletin)
◆コメント:亡くなったのは誠に残念ですが、同時代に生きていられて幸せでした。
ヴァイオリンならハイフェッツやクライスラーを生で聴いてみたかったとつくづく思いますが、
無理な相談です。
モーリスアンドレは、一度ですが、東京で生で聴くこと(しかも、ハイドンのトランペット協奏曲)を聴くことが出来ました。
それだけでも幸せでした。
彼は、紛れもなく100年に一人の天才だと思います。
この後、上手い人が続々と出ていますが、なんだかんだいっても次元が違います。
かつて、
【音楽】9人のトランペット奏者による、フンメル:トランペット協奏曲 第三楽章。 を書きました。これは演奏時間が4分弱なので、全部聴いても大して時間がかかりません。
皆、下手とは言いませんけれど、アンドレの軽快さ。音の粒の揃い方に比べると、明らかに劣ります。
滅多に世に出ない名人のことを「不世出(ふせいしゅつ)の名手」といいますが、まさにモーリス・アンドレこそ、
その名に相応しい。誠に残念です。
一日ではとても紹介しきれないので、何にしようか迷いましたが、美しい高音で歌い、またテクニックも堪能出来る、
テレマンのトランペット協奏曲ニ長調を聴いて頂きます。
これは、伴奏がカラヤン=ベルリン・フィルという大変贅沢な録音です。
トランペット協奏曲集から。
テレマン:トランペット協奏曲ニ長調 第一楽章
大変な高音で音が堅くならず,あくまでも伸び伸びと輝かしい。アンドレだけが出せる音です。
Telemann Trumpet Concerto D dur 1st Movement
テレマン:トランペット協奏曲ニ長調 第二楽章
Telemann Trumpet Concerto D dur 2nd Movement
次は最終楽章ですが、最後の高音だけでも大変な「名人芸」だと思います。
テレマン:トランペット協奏曲ニ長調 第四楽章
Telemann Trumpet Concerto D dur 4th Movement
突然、モーリス・アンドレの訃報に接し、心の準備が出来ていなかったので、今日はこれしか載せませんが、
何しろ、40年も聞き続け、憧れてきたトランペット奏者ですから、まだまだ、何度かに分けて、その偉大な業績(=演奏)を
ご紹介したいと考えております。今まで一体何度、モーリス・アンドレについて書いたか。
一覧性という点ではブログより、ウェブ日記エンピツが勝るので
目次のページで「モーリスアンドレ」で検索した結果をご覧下さい。
モーリス・アンドレ先生のご冥福を心よりお祈りします。
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