外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2011年12月23日(金) クリスマスから年末・年始。日本とイギリス両方の経験。/【音楽】クリスマス。

◆まず、最初に、お騒がせしたお詫びを申しあげます。

エンピツでは11月23日付で、

【追加】私事で恐縮ですが、予めおことわり。/明日アルゲリッチの超名演DVDが発売です。

ココログですと(同内容ですが)、
【追加】私事で恐縮ですが、予めおことわり。/明日アルゲリッチの超名演DVDが発売です。

という「記事」を書きまして、

読者の方々から、誠にご親切なコメント、メールを頂戴いたしました。

心より御礼もうしあげます。


しかし、同時にお騒がせを致しましたお詫びを申しあげねばなりません。

1ヶ月前、リンク先の記事で、
私と血は繋がっていないけれども「身内」で、末期ガンで今年中には間違いなく死ぬのが1人おります。

(中略)

もう1人は、必ず死ぬか分かりませんが死んでもおかしくない。

脳内に動脈瘤が見つかったけれども、緊急オペを要するほどではない。しかし、破裂したら、死ぬ。

とかきましたが、

ガン患者は、どうもそこまで余命が短くなかったようでございます。

キチンと確認してから書かなかった私の失敗でございます。

余命何「年」ではないのですが、今年中、つまり、あと一週間以内に・・・、ということになる可能性は

殆どございません。


また、もう1人、動脈瘤は、色々検査した結果、絶対安全ではないけれども、瘤が脳の他の部位に

癒着している可能性が高く、開頭手術を行うと、術後他の障害が出る可能性が高い。高齢だし、

経過観察、ということになりました。


つまり、2人の病人の問題は「先送り」されただけでありますが、年末年始の最悪のタイミングで

という事態はさけられそうです。お騒がせいたしました。


言い訳がましいですが、もしかすると、特に若い読者の方は、
こいつ、人が死ぬことを何とも思っていないようだ。なんという冷酷な・・・。

と、お感じになったかもしれません。

確かに、冷たい人格なのかも知れませんが、半世紀以上生きていることと、私個人特有の事情でしょうが、

子供の頃から何度も親戚や他人、そして父親の死まで経験しておりますので、そんなにオタオタしないのです。

これを書くと長くなるので、またいずれ。


◆年末・年始。今年はスッキリしませんが、日本が良いです。

これは、私個人の感覚です。

更に細かく述べるならば、クリスマスの直前までは、ヨーロッパが良いです。

日本では、12月の頭から、特に都会では、至る所で「ジングルベル」や「サンタが街にやってくる」が、

何だか、安っぽいアレンジで、ガラガラのスピーカーから聞こえてきます。非常に軽佻浮薄な感じです。

これは、アメリカに近い。さらに信仰心など全然関係無くやるから、一層、軽薄です。


以前、書きましたが、ロンドンで驚いたのは、クリスマスが近づくと、街の至る所でアマチュアの金管四重奏が

讃美歌を演奏しているのです。

やや、マニアックな話で恐縮ですが、金管四重奏といっても、オーケストラの金管セクションにいる、

トランペット、トロンボーン、ホルン、テューバ、ではなくて、サクソルン族という、柔らかい音をだすラッパの

系統です。19世紀、ベルギーにアドルフ・サックスという楽器製作者がいました。

サクソフォーンという木管楽器は彼の発明ですが、このサックス氏が金管楽器群でも

オーケストラでは使われないのを発明したのです。サックスのホルンだから「サクソルン」です。

厳密には違うのですが、コルネット、アルトホーン、ユーフォニアム(というか、バリトンというか)、

テューバ(というかバスというか)という編成が多いです。ときどき大人数の金管だけのバンド、

文字通りの「ブラス・バンド」が、こちらでもあちらでも街角で演奏しているのです。


それはあたかも、柔らかく美しい金管楽器のハーモニー、金管楽器の音のお風呂にゆったりと身を浸している

かのようです。それを人々が静かに聴いている。私にとっては、イルミネーションで飾られた街の風景と共に、

あたかも、この世に突如、天国が現れたか、というほど、美しい光景でした。


それは良いのですが、クリスマス・イブとクリスマスは、本当に街から人が居なくなります。

イブの午後から電車の本数も極端に少ない。ロンドン名物のタクシーも捕まらなくなる。

会社のイギリス人は完全にクリスマス・モードに切り替わって、職場で酒を飲んでます。

日本人だけ、ムキになって働いているのが、彼らには非常に変に見える。

これはどうしようもない。


そして、クリスマス当日というのは、イギリス人にとっては、家族が集まり、

「家で」楽しく、あるいは静かに過ごす日です。外食で済ませるという発想は無いです。

全部手作り。

警察とか消防とかには、人がいますけれども、超例外的であり、食料品店、スーパー、全部休業です。

世の中全体がクリスマスです。

だから、日本人にとっては、ちょっと寂しいのです。

キリスト教文化圏は多分どこも似たり寄ったりです。海外赴任の初心者の日本人には、

先輩が、「23日頃までに、食料品や日用品は買いそろえておくように」とアドヴァイスするべきで、

何も知らないと、ホントにシャレになりません。飢えてしまいます。


そして、クリスマスの翌日からは、もう日本人になぞらえると「正月休み明け」です。

平常モード。ところが日本人は、ここから大晦日→元旦と三が日が(勿論、その間休めない方も多いですが)

本当の休みですよね? ロンドンにいても、餅は買えるし、日本食品店にいけば、そこそこおせちを買ったり、

作ったりできるのです。紅白歌合戦も見られます。元旦は欧米でも休みですが、

断じて、日本の「お正月」ではありません。2日からは仕事です。

これは、慣れますけど、ちょっと寂しかったです。


私のように、年末年始は怠惰にゴロゴロし、初詣の人混みに行くことなど決してしない

人間ですら、そのように感じるのですから、賑やかなことがお好きな方はもっとつまらないことでしょう。

私はロンドンがとても好きですが、勝手なことを言うと、正月だけは、やはり日本人は、日本にいた方が、

落ちつきます。


◆【音楽】明日はもう少し本格的なのをやりたいと思いますが。

本格的というのは、ヘンデルのオラトリオ「メサイア」とかバッハの「クリスマス・オラトリオ」とか

まあ、そういうのから、キレイな曲を選んでと。考えているのです。

ただ、結構迷うので、明日になるか明後日になるか・・・。


今日は、毎年同じで恐縮ながら、まあ、クリスマスの定番は定番でよろしいでしょう。


長年弊日記・ブログをお読みいただいている方々は、

何だ。また、あれかい?

と、お感じになるでしょうが、有難いことに毎年、新しい読者がおられますので、

ここは一つご容赦のほど。

音源は、ナクソスのVery Best of Christmas です。

CDはお急ぎ便では買えませんが、MP3ダウンロード版のページがここにあります。1曲ずつ買えるのはiTunes Storeと同じです。

iTunes Storeでは、

The Very Best of Christmas(←クリックするとiTunesが起動します)です。


この中からいくつか。

The First Nowell。ノエルはフランス語でクリスマスのことです。



The First Nowell


The First Nowell: The First Nowell (arr. D. Willcocks)



次は「もろびとこぞりて」。英語だと、"Joy to the World"です。



Joy to the World



Joy to the World



ヨーロッパで、クリスマスにいちばんよく聴くのがこれかもしれません。

メンデルスゾーン作曲の、Hark! The Herald Angels Sing



Hark! The Herald Angels Sing 作詞:Charles Wesley



Hark! The Herald Angels Sing



これをですね。クリスマスのロンドンでは金管合奏がそこら中で演奏してますよ。実に美しい。


これは、プロですが、ジャーマンブラスが、バッハのクリスマス・オラトリオの一番最後、

第64曲を演奏してます。映像と一緒にどうぞ。


German Brass Christmas Oratorio BWV248_No 64







いいでしょ?

ちょっと遊び。ニューヨーク・フィルハーモニックの各金管の首席がニューヨークの街角で演奏してる映像を発見。

これは如何にもアメリカね。


New York Philharmonic Principal Brass Quintet play the UWS Apple Store







聖歌隊に戻ります。Very Best of Christmas のコーラスは全て

ウースター大聖堂聖歌隊(Worcester Cathedral Choir)です。こういうのが、ヨーロッパは至る所にいるわけですな。

次も御存知の筈。


O Come, All Ye Faithful


O Come, All Ye Faithful



今日の最後です。なまじ説明しない方がいいですね。"Silent Night"



Silent Night(きよしこの夜)



Silent Night



毎年、これも同じことを書いてしまいますが、ボーイ・ソプラノの声というのは

月並みですけど、正に「天使の歌声」ですね。女声合唱とも絶対に違いますね。

ボーイソプラノでしか聴けない清らかさが、聴き手の心を優しく慰めます。

明日以降、本格的と書いてしまいましたが、まあ、あまり期待しないで下さい(笑)。

それでは。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。


2010年12月23日(木) 【音楽】金管楽器のクリスマス。
2009年12月23日(水) 【音楽】クリスマス特集を良心的に組もうとすると、大変困ります。結局平凡な選曲になりました。
2008年12月23日(火) 【音楽】クリスマス (その2)バッハからプロコフィエフまで。Silent Night(清しこの夜)も。
2007年12月23日(日) 年に一度の自慢話(何卒ご容赦)/ベートーベン交響曲第8番 第一楽章
2006年12月23日(土) 【号外】森麻季さんがNHK教育テレビに出演中(再放送)/演奏家による「解釈」。「野ばら」でもこれほど違う。
2005年12月23日(金) コメント、メール御礼申し上げます。毎コンに関するコメント。その他音楽諸々について。
2004年12月23日(木) 「モスルの米・イラク軍共同基地に攻撃、22人死亡」ファルージャ総攻撃でテロリストを掃討したんじゃないの?
2003年12月23日(火) 「イラク派遣隊員に心のケア 防衛庁、PTSDの治療体制も」こういうのを「マッチポンブ」というのだ。
2002年12月23日(月) マイナス思考を正す、「認知療法」

JIRO |HomePage

My追加