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JIROの独断的日記
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2003年12月23日(火) 「イラク派遣隊員に心のケア 防衛庁、PTSDの治療体制も」こういうのを「マッチポンブ」というのだ。

◆記事イラク派遣隊員に心のケア防衛庁、PTSDの治療体制も

自衛隊のイラク派遣で防衛庁が、テロへの恐怖など隊員が過酷な「戦場ストレス」に直面することを想定して、現地でのカウンセリング要員の養成、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった隊員の治療まで、総合的なメンタルケアの体制づくりを進めていることが20日、分かった。

防衛庁の内部資料によると、メンタルケアの主な対象は陸上自衛官。派遣の主力となる北部方面隊第二師団(司令部旭川市)などの隊員を(1)一般隊員(2)指揮官など幹部(3)カウンセラーを務める隊員−の3グループに分け、今月から集中的に心理教育をしている。一般の隊員には、心身の変化などストレスの知識、幹部には「トリアージ」と呼ばれる部下の精神状態やストレスの見分け方・解消方法を教えている。カウンセラー役は医師免許を持つ医官やベテラン隊員で、精神医学論や自殺防止法など専門的な講習を行っている。派遣後、現地で一般隊員のカウンセリングに当たる。

自爆テロなど武装勢力から攻撃を受け、同僚の死を経験した隊員が深刻なPTSDになる最悪ケースも想定。米軍のケースを参考にして「惨事ストレス対処教育法」のプログラムを作り、現地で十分治らなければ、日本に送還、専門治療を受けさせる手順を決めている。


◆コメント:それほど危険なら、派遣しなけりゃいいんだよ。

別の言い方をすると、自衛官のメンタルヘルスに関して、ここまで周到に準備をするということは、政府が自衛隊に課す任務が非常に危険だと認識している事を意味する。アメリカからいろいろと情報を集めたのだろう。

それにしても、「自爆テロなど武装勢力から攻撃を受け、同僚の死を経験した隊員が深刻なPTSDになる最悪ケースも想定。」というのは、遂に本音が出たね。日本国政府・防衛庁は、自衛隊員がテロで死ぬ可能性が高いと考えているのだ。それを承知でサマワと、なんとバグダッドまでも「非戦闘地域」と強引にみなして陸上自衛隊を派遣しようとしている。

こういうのを「マッチポンプ」というのだ。広辞苑にもちゃんと載っている言葉である。マッチで火をつけて、ポンプで消火すること。「意図的に自分で問題を起しておいて自分でもみ消すこと。」これほど自衛隊員の「心のケア」を気にするのなら、最初から自衛隊を派遣しなければ済むことである。何度も書くが、違憲なのだから。

全く、これでは、日本は独立国とはいえない。要するにアメリカの「命令」に従って動いているだけではないか。日本国としての意思が全く見えない。それでは、日本はアメリカの「部下」じゃないか。

私が自衛隊のイラク派遣に反対するのは、日本の主権が不在だからである。情ない。小泉内閣総理大臣は今からでも、「我が国は憲法の規定に照らして、自衛隊を今、イラクに派遣することはできない」と言うべきなのだ。今更仕方が無い、というべきではない。成り行きでこうなってしまったから仕方が無い、という考え方は正しくない。

「存在」と「当為」という考え方がある。「存在」は「〜である」という現状、既成事実を意味する。「当為」とは「あるべき姿、状態、行動」のことである。日本は、当為の考え方即ち、「日本国として正しくはどうあるべきか」という考え方をしなくなっている。何はともあれ、自衛隊派遣、という姿勢は、アメリカがそのように要求するからであって、自分の頭で本当に考えていない。何度でも書くが、そこが小泉内閣総理大臣の犯している誤りである。


2002年12月23日(月) マイナス思考を正す、「認知療法」

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