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JIROの独断的日記
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2011年09月03日(土) 6年前の9月11日(郵政民営化選挙)が「日本の終わりの始まり」だったのでしょう。

◆毎年、この時期(8月8日から9月11日)は、2005年を思い出す。

きっと、多くの有権者は、2005年9月11日と言われても、忘れているだろうが、

私は、多分、一生忘れないだろう。


当時の内閣総理大臣、小泉純一郎は、アメリカの年次要望書に書いてあったから、が

本音なのに、「政治生命を賭ける」と称し、郵政民営化法案を国会で採決した。

自民党内ですら反対の議員がいた。2005年7月5日、衆議院で、僅か5票差で可決。

しかし、2005年8月8日、参議院で、否決された。


衆議院で可決され、参議院で否決されたのである。

このような場合には、まず両院協議会を開催することが法律で決められているが、


小泉純一郎は、なんと、これを無視し、同日(2005年8月8日)、衆議院を解散した。

前代未聞であるし、解散権の濫用である。


◆小泉は「郵政民営化の是非だけを問う選挙なのです」を繰り返した。

小泉純一郎は、今でも大衆に人気がある政治家(引退したが)だが、

私に言わせれば、稀代の「悪党」である。

金脈政治で現職の総理大臣が逮捕されたと大騒ぎになったが、田中角栄など

要するにカネをバラ撒いて、人心を掌握しようとした、非常に分かり易い

「悪党」であることは、金権政治が「良い」とは言わないが、最初から役人を

敵に回して大失敗した民主党に比べると、自分は小学校しか出ていないのに、30代で

旧郵政大臣になったときには、東大法学部のエリートキャリア官僚を見事に使いこなした。

堅気の人間の物差しでは「悪党」だが、小泉純一郎よりも遙かにマシだ。


小泉はマスコミが不必要に持ち上げた責任が大きいが、

「ワン・フレーズ政治」などという、芸能人的アプローチを行い

長く難しい言葉を嫌う大衆に、好かれた。


小泉純一郎は衆議院を解散してから、投票日の9月11日までの間、

この選挙は、郵政民営化の是非だけを問う選挙なのです。

と、百万回も繰り返した。大嘘である。そのとき自民党は、2007年から増税することや、

後期高齢者医療制度、障害者自立支援法と聞こえはいいが、実際には障害者の負担が増える法律の制定など、

を公約として掲げていた。それは自民党のウェブサイトに今でも残っている。
自民党 政権公約2005. 120の約束

この内容を一言にまとめるならば、「強者はもっと有利に。弱者は勝手に死んで下さい」

ということである。しかし、選挙の応援演説で全国を回って歩いた小泉純一郎が「120の約束」が

存在することを、国民に意識させたことはない。

小泉に言わせれば、演説で触れなくても、ネットに120の約束を載せていることを、

「そんなものは存在しない。」と否定したことはない。逃げも隠れもしていない、

ということになるのだろう。


◆公務員を減らさなくて良いのですか?とテレビで繰り返し訴えた小泉の狡猾

2005年の選挙戦の最中は、特にテレビの通常ならばCMだがあれは、なんというのであろう。

各党の党首が国民に訴える、CMと同じようなスポット広告が多用された。

勿論小泉純一郎も登場した。私は再び彼の狡猾さに嫌悪を感じた。

公務員をへらさなくていいんですか!

と、繰り返しテレビ画面から国民に訴えた。

郵便局員の数のことを言っているのである。小泉は、
全国の警察官総数よりも郵政職員の数が多い。公務員を減らさなくてよいのですか?

民営化される前、郵便局員は公務員であったのは事実だが、

郵政事業は当時「日本郵政公社」が郵便、郵便貯金、簡易保険を管轄し、

独立採算だったのである。旧郵政公社の決算書を見ると明らかで

郵便事業、郵便貯金事業、簡易保険事業を通じて収益をあげ、

職員の給与は、その収益から支払っていたのである。


小泉純一郎の「へらさなくていいんですか!」は、公務員を減らせば人件費が削減でき、

財政健全化の大きな手段になる、という「印象」(というか「錯覚」)を国民に与えたが、

郵便局員の給料は税金ではない、という事実は絶対に言わない。殆ど詐欺である。


◆「JIROの独断的日記」では、ずっと小泉批判を続けた。

私はエンピツココログに同じ文章を載せているが、

一覧性においては昔ながらのウェブ日記エンピツが優っているので、

2005年8月9月の見出し一覧をご覧頂くと

おわかり頂けると思うが、8月8日から投票日・9月11日までの間は、毎日のように小泉政権の政策を批判している。

しかし、悲しいかな、市井の一般人の日記などが世論に大きな影響力を与えられるわけもなく、結果は

自民党の歴史的大勝。自公連立与党による、絶対安定多数の確保であった。


私は投開票日の翌日、

2005年09月12日(月) 自民党歴史的勝利←国民の歴史的かつ致命的判断ミスですな。

と書いた。小泉政策批判自体は、先に述べたとおり、衆議院の解散の日から一ヶ月間、

毎日書き、その間、1通も反論のメール・コメントは無かったのに、

自民党大勝が決定した翌日のこの日記には、嫌がらせ、罵詈雑言が殺到した。

つまり、殆どの人は、一ヶ月間の私の、小泉批判に反論する知識も能力も無く、

ただ、開票結果だけを見て、小泉がこれほど大勝したのだから、正しいのだろう、という考え方

しか出来なかったと推察できる。

私はあのときが、「日本の終わりの始まり」だったと思っている。

小泉政権はいい気になって、完全に社会の「強者の論理」に達、社会的弱者は

さっさと消えて野垂れ死にして下さい、と言わんばかりの政治を実行し、「一億総中流」だった日本に

格差社会が出来て問題となった。小泉の後を引き継いだ、安倍・福田・麻生は短命に終わったが、

それは、小泉が自民党内の反対勢力、旧田中派の末裔を全部潰したからである。

田中角栄と自分の恩師福田赳夫は、以前首相の座を争い、田中が勝った。そのときの

恨みを果たしたらしい。橋本龍太郎などが、政界引退を余儀なくされたのは小泉の謀略である。

なんという執念深さ、という以前に、国政の最高責任者が、女々しい情緒的選択によって、

行動してはならない。しかし、そんなことは国民の目に入らなかった。小泉を勝たせて、

初めて、あれ、失敗だったかな?と言う程度である。自民党があまりにもガタガタになり、

それでは、一回、日本でも「政権交替」とやらをやってみるか

というので誕生したのが民主党政権だ。今、民主党がなっていない、と

仕切りに叩くマス・メディアは、当時、仕切りに「政権交替」に向けて

世論を誘導したのをわすれたのか。有権者は小泉のペテンにコロリとひっかかったことも、

これは、民主党に政治を担当させてみなければダメだ、と考えたことも忘れたように見える。


◆投票行動は情緒的選択であってはならぬ。

やや、強引だが、日本社会全体が今のように、ガタガタと殆ど音を立てて崩れるような

状況に陥った原因は、無論正確には複合的なものだろうが、極めて単純化するならば、

小泉政権以降、特に失速ぶりが甚だしい。政策を見ないで、あのヘラヘラ野郎に騙された。

勿論騙した小泉純一郎が一番悪いが、今だに奴に騙されたことに気がつかない人が大勢いる。


最近ブログは面倒臭いからやめて、専らTwitterで、その場で思いついたことを書き込む人が多い

から、あれをじっと見ていると、いろいろ分かる事がある。

最近、政治の関係で一番驚いたのは、小泉進次郎という、日本破壊者小泉純一郎の倅で、

親父の地盤を引き継いだ国会議員を「イケメンだから」支持するののたまう馬鹿がいたことだ。

あれほど、日本を破壊し、自分は吊し上げを喰う前にさっさと政治から身を引く、

何処までも腹黒い親父の倅を「カッコイイから」良いと評価している。

私の2005年8月8日から9月11日の日記が無力だったのは、諦めるしかないが、

「郵政民営化選挙」で何も政策など考えず、郵便局が商売になったらどういう結果になるか

すら考えず、口先男の小泉純一郎を、旗を振りながら「こいずみさーん」と

追いかけていたおばさんが日本中にいたが。6年経っても全然進歩しない。


次の選挙がいつ行われるが、来週ではないことは、確かだ。

次回の衆議院選挙で、候補者がやる気のある奴かどうか見破るのためには、

本当は全体を見なければならないが、今回に限って言えば、前回までは皆ド素人だった

原子力に関して、どの程度勉強しているか、である。

本来、高度に専門的な知識だが、今度国会議員になる奴は「難しくて分からない」では、

問題外である。

代議制民主主義では、一般国民が政治的影響力を行使出来るのは、選挙に於ける、

適正な投票行動を通じてしかあり得ない。「イケメン」を投票基準にするような人からは、

本音を言うと、選挙権を剥奪したい。

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