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2005年09月03日(土) |
「お前はどこの政党の誰を支持するのだ」とのお訊ねがありましたので(既に書いてるんですが)。 |
◆岩國哲人氏が民主党党首となり、民主党が政権を取るのが理想です。
読者の方から、「お前は、小泉はダメだというが、それならば、どの政党を支持して、誰が内閣総理大臣になるべきだと考えているのか」という質問をいただきました。
勿論、過去の私の日記を全て読んでいただいている方は少ないでしょうし、読んでも、いちいち覚えられませんから、むりもないのですが、
実は、8月6日、既にはっきりと書いています。ここがエンピツ、 ここがココログです。
結論は、私は、民主党は岩國哲人氏が党首になるべきであると考えています。そして、理想的形態は、その民主党が政権を取ることです。
私は、8月8日(衆議院が解散した日)まで国会議員だった人の中で、岩國さんが内閣総理大臣に最適任だと考えています(後述しますが、能力の高さが桁外れだからです。その上、人情を解するひとだからです。)
しかし、どういう訳か、岩國さんは民主党幹部に名を連ねないのです。 ですから、私の「理想的」な姿では無けれども、次善の選択として、民主党に入れます。
岩國さんは幹部になっていないけれども、民主党が彼を重んじていることは、衆議院会議録の検索システムで岩國哲人(いわくにてつんど)と入れてみれば分かります。
予算委員か、法務委員会、郵政民営化特別委員会、本会議で、実に正鵠を射た質問をぶつけ、閣僚や、内閣総理大臣をたじたじとさせています。
岩國のさんの能力を正確に理解しなければ、民主党は彼をこれほどたびたび重要な委員会、本会議で代表質問させないはずで、その意味で(岩國さんの能力をきちんと評価出来るという点において)、民主党は、一部の人が云うようないい加減な党でも、危険な党でも無い、と考えます。
岩國さんの著書は沢山ありますが、今、Amazonで調べたら、男が決断する時―国際金融界から出雲市長へしかヒットしませんが、これは、世界最大の投資銀行メリルリンチの上級副社長を辞めて、出雲市長になった時のいきさつを書いた本です。
その他にも古本か、オークションで、「出雲からの挑戦」、「ウォール街発新日本論」、「一月三舟」(何冊か続編が出ている)などがあるので、調べてみて下さい。
私が岩國さんが「人情を解する人だ」と判断したのは、これらの著書からです。そこまで書くとあまりにながくなるので、ここでは省きます。それに、こういうことは、各自本を読むなり、話を聞いて判断するべき事でしょう。
◆民主党には、他にも顕著な業績を上げた議員がいる。
他にも、民主党には、私の知る限りにおいて、めざましい政治的業績を上げた優秀な議員がいます。
日本人はすぐに忘れるけれども、「薬害エイズ事件」の全貌が明らかになったのは、菅直人氏が厚生大臣になって、役人に命じて資料を全部開示させたからです。この一事だけでも、彼は、日本政治史に名を残す存在です。
菅直人氏のことを何となくムシが好かないとか、要するに好き嫌いの感情を持つのは自由ですが、この「薬害エイズ」のおける功績は、好き嫌いとは別個に正当に評価されなければなりません。
また、一見地味で、誰も手をつけない社会保険庁の実態を調べて、5兆6千億円の年金掛け金流用を暴露したのは、同じく民主党のながつま昭議員です。
さらに、8月25日の日記に書きましたが、東京3区から立候補する、松原仁前衆議院議員は、他の国会議員が誰も見向きもしなかった頃から、北朝鮮拉致問題被害者の家族を援助し続けていることを、知る人はい知っています。
だからこそ、横田早紀江さん(横田めぐみさん)の母君)は恩義に感じて、応援演説に立ったのです。平沢某みたいにテレビに映る時だけ、さも拉致被害者の味方みたいな顔をして、その実何もしていない自民党議員と訳が違うのです。H代議士は今や、拉致被害者家族の方から愛想を尽かされてしまいました。
◆1位なしの2位
私は民主党の言うことなら、何でも賛成、バンザイ、というほどの単純バカではありません。
ただ、民主党は、自民党よりはマシなのです。
私の好きな音楽の話を少し書かせて貰います。
今年は、5年に一度行われる、世界で最も権威のあるピアノコンクール、「ショパンコンクール」の年です。もうすぐ始まります。
ショパンコンクールの優勝者は、1位とは限らないのです。
「ショパンコンクールの1位」という栄光を与えるにふさわしい、才能・音楽性・技術を持った参加者がいない、だれも、「ショパンコンクールの1位」には値しない、というとき、「1位」は空席となり、「1位なしの2位」が最高の評価になります。
最近では、1985年に、当時19歳のスタニスラフ・ブーニンが1位となりましたが(この年日本人の小山実稚恵さんが4位になってます。ショパンコンクール4位とは、並大抵のことではありません)。
その次1990年、さらにその次1995年、2回続けて1位無しでした。
2000年、なんと15年ぶりに1位の栄冠に輝いたのは、中国人のリ・ユンディという青年でした。
それから、早くも5年が経ちました。
今年の「予備審査」は9月23日に始まり、結果が9月30日に発表され、それから、やっと第1次予選が、10月3日に始まり、本選の結果が発表されるのは10月21日。全日程が1ヶ月以上もあるのです。
(本当は、私は、政治なんかより、こういう話ばかり書いていたいな・・・)。
話がそれましたが、人間の暮らしにおいては、「1位なしの2位」の選択をする方が、むしろ圧倒的に多い、と言うことを述べたいのです。
当たり前のことですが、日本人1億2千万のうち、有権者は1億3百万人ぐらいです。 そして、1億人一人一人、「国への要求」が異なるのだから、全ての有権者を100%満足させることが出来る政党などというものは、世界のいずれの国でも、未来永劫、存在し得ないのです。
どうしても、全て自分が満足する政策を持つ政党が欲しかったら、自分で政党を立ち上げるしか方法はありません。
ですから、「次善」という選択をするしかない。そして、「1位なしの2位」ということを急に思い出したので、書いたのですが、話が冗漫になりました。
◆民主党に関する考察
私が民主党のマニフェストを読んで一番気になるのは憲法問題です。
憲法といったら9条に決まっているのに、あからさまにそれを避けて、皇位継承権の事に触れているのにこれは、不自然です。
余程、党内で9条に関して、方向性が決まらないのでしょうか。
岡田さんは、昨年、訪米時に、「自衛隊の海外での武力行使」について言及していたはずですが、正確なところが分からない。どう考えているのか知りたいです。
知りたいので、メールを送って問い合わせました。返事はまだ返ってきません。そりゃ、今は忙しいでしょうね。
◆民主党が一枚岩でないのは、むしろ健全。
また、「民主党が一枚岩ではない」、ということは、よく言われ、私も認めますが、それはある意味で健全な姿だと思います。それは自民党を観察すれば分かります。
こんど、小泉首相が再び政権を取ったら、実質「小泉党」になってしまいます。
彼の周りは「イエスマン」ばかりになるでしょう。
それから、民主党のサイトを見ると、民主党沖縄ビジョン【改訂】 というのがあります。
沖縄の特殊性に鑑み、また、本土依存的傾向から脱却するために、あれこれと方策が述べてあるのですが、冒頭に「独立」とか「一国二制度」という言葉が使われていています。
独立といっても、日本国から独立させると言う意味ではないのです。
ところが、そういうことをよく読まないで、言葉尻だけとって、「正気の沙汰とは思われない」とか、「こんな危ない政党に日本は任せられない」というメールを送ってくる人がいます。
まあ、落ち着いて。これは、まだ、「ビジョン」でしょ?つまり、「試案」ということです。「公約」ではない。
民主党が政権をとったら、必ず実行すると言っているわけではない。だからマニフェストに載せてないのでしょう。
そういう、まだ、「アイディア」の段階なことに拘ってカリカリしても仕方がないと思います。事には軽重があります。
◆自民党に関する考察
そう。物事には軽重があるのです。
公約(それがどのようなものであれ)を破って平然としているような政党は、信用できない。
小泉首相がどれぐらい公約を破ってきたかは一昨日書きましたので、お読み下さい。
また、過去の選挙から得た国民の審判の結果を平然と無視する政党も信用できない。
昨年は、年金問題が国会議員自身の未納問題などがあって、未だ紛糾しているのに、自民党は年金改革法案を強行採決したのです。
その後、七月の参議院選挙で、かろうじて自公連立で過半数を維持したものの、大幅に議席を失い、小泉首相は責任問題すら問われたのです。 ところが、小泉首相は「逆風のなかで、皆よく頑張った」などと、例によって適当なことをいって、責任を取らなかった。
また、この時の選挙結果は(自民、民主、両党の議席の変化)は、年金法案への有権者の不満が見事に現れていたのに、見直す必要は無い。とはねのけた。
私は、どうして、こういう政治家を支持できるのかが不思議です。
先ほど書いたばかりですが、繰り返します。
今度の選挙で、小泉首相が再び政権を取ったら、自民党は実質「小泉党」になってしまい、彼の周りは決して彼に逆らわない、「イエスマン」ばかりになってしまいます。
誰も意見できない。諭すことも出来ない。反論できない。いままでもその傾向が強かったのが、一層顕著になることは間違いがない。
これは、民主政治ではありません。独裁制というのです。
党内で様々な意見があって、ゴタゴタしていても、誰かの鶴の一言で除名させられない民主党の方が、余程マシだとおもいます。
以上が現時点における私の政治的思想の一部を文章化したものです。
2004年09月03日(金) 「私見では、我々にとって最も不愉快な人種は、相手を見境なく分類して、レッテルを貼る人達である。」(B・ラッセル、英哲学者)
2003年09月03日(水) 頭が良いことは、少しも自慢にならない。
2002年09月03日(火) 大きな古時計