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JIROの独断的日記
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2011年09月01日(木) 【音楽】9月1日は、デニス・ブレインの命日です。

◆36歳で事故死した、天才ホルン奏者です。

ウィキペディアには、次のように書かれています。

デニス・ブレイン(Dennis Brain, 1921年5月17日 - 1957年9月1日)はイギリスのフレンチ・ホルン奏者である。死後の今に至るも世界中で最も卓越したホルン奏者のひとりとして知られる。

私が生まれる3年も前、1957年9月1日、英国時間午前6時頃、一台の車がロンドン近郊の道路で街路樹に激突し、

今でも世界音楽史上、最高のホルン奏者と言われるデニスブレインが亡くなりました。


デニスブレインは、事故の前の晩に、スコットランドのエディンバラで、ユージン・オーマンディ指揮

フィルハーモニア管弦楽団のコンサートで吹いて、その後徹夜でクルマを飛ばしてロンドンまで

帰ろうとしたのです。エディンバラ-ロンドン間は380マイル(約600km)です。

関係者の話によると、この年の夏はデニスは非常に忙しく、スコットランドとロンドンを

何度も自らクルマを運転して往復し、8月31日の本番終了後もひどく疲れていたとのこと。

デニス・ブレインは大変なクルマ好きで、オーケストラのリハーサルだろうが、

カラヤンとモーツァルトのホルン協奏曲全集録音中だろうが、

譜面台の楽譜の下にはクルマの雑誌が載せてあり、

長い休止のときなど、夢中になってよんでいたそうです。

それでも、いざホルンの箇所になると、パッとホルンを構えて平気で何でも吹いてしまう。


クルマ好きは良いのですが、如何にも惜しい。長生きして欲しかったです。

私は、デニスブレインが亡くなってから36年後の1993年、ロンドン駐在員になりました。

夏休みにスコットランドまで行きましたが、途中、二泊しました。

その頃、子供が幼かった、ということもありますが、自分で走ってみて、エディンバラから

ロンドンまで一晩中走り続け、自宅での朝食に間に合うように帰ろうというのは、無茶です。

デニス・ブレインはとにかくクルマが好きだから、普段は長距離もむしろ楽しかったのに、

この日は、「今夜運転してロンドンに帰るのは、どうも気が進まない」と

言っていたそうで、周囲の人は、デニス・ブレインのそのような言葉を初めて聞いたので

大変驚いたそうです。虫の知らせですよね。止めてくれればよかったのに、

とデニス・ブレインが亡くなってから54年後に書いてもどうしようも無いのですが、

悔しいですね。


私は、生で聴いて見たかった演奏、直ぐに思いつくのが3つあります。

バイオリンの神様、ハイフェッツ、ホルンのデニス・ブレイン、そして、

カラヤン=ベルリン・フィルです(ベルリン・フィルは、ロンドンで何度も聞きましたが、

カラヤンが亡くなったずっと後です)。


◆デニス・ブレインの映像

本当はいけないのですが、「動くデニス・ブレイン」を見ることが出来る貴重な

映像なので、敢えて載せます。多分直ぐに削除されます。

そうしたら、DVDを買って下さい。

Dennis Brain - Beethoven: Horn Sonata Op.17 / Dennis Brain, Denis Mathewsです。

3,245円でずっとデニス・ブレインを「見る」ことができるのですから安いものです。

ベートヴェンのホルン・ソナタですが、その前にデニス・ブレインが、

「ベートーヴェンの時代にはこういう楽器をつかっていたのですよ。」といって、

今のホルンのようなヴァルブが付いていない、ナチュラル・ホルンを吹いて聴かせませす。

何気無く吹いていますが、それは、デニス・ブレインだからです。

彼はやろうと思えば、ベートーヴェンのソナタをナチュラル・ホルンで

吹けるのではないかと思います。



Introduction







続いて、ソナタです。


BeethovenSonataOp17Part1







Part2ですが、再生開始後、5分18秒の所、指を全く使わずにトリルを

演奏してます。大変難しいことですが、デニス・ブレインには関係無いようです。


BeethovenSonataOp17Part2







色々なホルン奏者の演奏を聴けば分かりますが、デニス・ブレインほど

全ての音が完全に鳴っている。音の始まりで「ブルッ」というようなノイズが絶対に、入らない。

完璧にホルンの全ての音をコントロール出来るのです。

プロだから・・・と言って締まっては実も蓋も無いのであって、

こんな人は他にいません。


◆映像を削除されたら何も無くなってしまうので、モーツァルトとR・シュトラウス。

上の映像は、以前どなたがアップして下さったのですが、直ぐに削除されました。

このブログもそうなる可能性が高い。ですから、音だけを2つ載せます。

カラヤン指揮、フィルハーモニア管弦楽団

(デニス・ブレインはこのオーケストラの首席ホルンでした)の伴奏による

モーツァルトのホルン協奏曲です。


モーツァルト:ホルン協奏曲第4番 第一楽章



MozartHorn Concerto No.4 1st Movement



もう一つ。R・シュトラウスのホルン協奏曲第一番です。

これは、ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮、フィルハーモニア管弦楽団との共演です。

本来楽章間の休みはなく、続けて演奏されますが、CDではトラックを分けてあるので、

そのままでは演奏が途切れます。今回、3つの楽章を繋げましたので、全曲通して

お聞きいただけます。全曲といっても15分半ほどです。


R・シュトラウス:ホルン協奏曲第一番(全曲)


R・シュトラウス:ホルン協奏曲第一番




ホルンなマウスピースの口径はトランペットと同じぐらいなのに、管が長いので非常な低音から高音まで

出すことが出来ます。音域が広いのです。デニスブレインほど、どの音域でも同じように完璧に音をコントロール出来る

ホルン奏者は、殆どいないでしょう。しかもデニス・ブレインの演奏からは、その難しさが全く分かりません。

これこそ、本当の名手だと思います。

楽器は全然違いますが、モーツァルトが同じ趣旨のことを言っています。それは、

岩波文庫の「モーツァルトの手紙」又は

吉田秀和氏のモーツァルトの手紙 (講談社学術文庫)のどちらかに載っています。

というわけで、最近過去に載せた音楽をアップすると異様に得票数が少ないのですが、

これ、三時間ぐらい手間をかけてるので、出来れば同情票のご投票、よろしく御願いいたします。

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