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JIROの独断的日記
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2009年06月27日(土) 「エコポイント」の矛盾。

◆エコポイントとは。

環境省のエコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業の実施についてによれば、

5月15日から、グリーン家電製品を購入された方々は、様々な商品・サービスと交換可能なエコポイントが取得できます。

この事業は、地球温暖化対策の推進、経済の活性化及び地上デジタル放送対応テレビの普及を図ることを目的として実施するものです。

ということだそうだ。


◆エコポイントが取得できる「グリーン家電製品」と商品別の「エコポイント数」

これに関しては、グリーン家電普及促進事業 エコポイントに詳しく載っている。

エコポイント対象商品一覧表。これを見ると、ヘンですよね。

グリーン家電製品と言いながら、勿論全然電力を消費しない訳ではない。

ところが、エアコンも、冷蔵庫も、テレビも、消費電力が多いものを買った方が、エコポイント数が多い。

これ、おかしくない?

最初に載せた、環境省の説明によると、

この事業は、地球温暖化対策の推進、経済の活性化及び地上デジタル放送対応テレビの普及を図ることを目的として実施するものです。

地球温暖化の推進というのは、現在日本ではまだ、電力の3分の1は火力発電。

化石燃料を燃やして発電するのが地球温暖化の原因となる(と言われているCO2)と言われているのに、

エコポイント制度を導入して、「省エネ家電の売り上げが大幅に増えているらしい。
◆エコポイントで省エネ家電好調、薄型テレビは4割増(6月23日19時54分配信 読売新聞)

調査会社GfKジャパンが全国の家電量販店(約4500店)を対象に調査した15〜21日の省エネ家電の販売状況によると、

薄型テレビは前年同期比43・7%増と前週(8〜14日)の36・4%増より伸び率が約7ポイント上昇した。

冷蔵庫は3・4%増と約8ポイント上昇、昨年に比べて気温が低く販売不振が続くエアコンは10・9%減とマイナスだったものの、

減少率は約5ポイント改善した。

今回の調査期間は、省エネ家電の購入者に価格の一定割合を還元するエコポイント制度の交換商品・サービスが

19日に発表されて最初の週末だったため、エコポイント効果が改めて消費意欲を刺激したとみられる。

エコポイントの対象商品のうち、薄型テレビは5月15日の制度開始から、地上デジタル放送完全移行による買い替え需要もあり、

好調に売り上げを伸ばしてきた。一方、冷蔵庫とエアコンは前年実績を下回る週も多く、息切れ感が出ていた。

家電業界では「交換商品の発表がボーナス商戦を後押しするきっかけになってほしい」(大手家電量販店)と期待感が高まっている。

個人消費が増えることは、景気の回復には有効だが、「エコ・ポイント制度」の主目的が、

「地球温暖化対策の推進」、即ち省エネだとしたら、消費電力が多い製品ほど高いエコ・ポイントを付加したのでは、

いくら省エネ家電とはいえ、結局、却って消費電力が増えることにならないのだろうか。

つまり、本当に省エネ=温暖化対策になるのだろうか?

家電メーカーから多額の政治献金を受けている与党が、メーカーから頼まれて、

こういう制度を作っただけで、本当はまず、景気で、温暖化云々は後付けの理由ではないだろうか、

と勘ぐられても仕方がない。


◆エコポイントでガソリンが買えるってのはどういうこと?

先日、「キャンドルナイト 各地で消灯、地球に優しく」←「地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れ」(「地球環境概況2000」)

という記事を書いたところ、ココログに読者の方からコメントを頂戴した(コメントに対するレスはまだ書いてなくて、済みません)。

この方は、

空気の構成成分の0.05%にも満たないものが急激な温度上昇の原因となるとは少し考えにくいです。

と書いておられる。その辺の感覚は正直に言って、骨の髄から「文科系」の私には、感覚的・直感的には、

分からない。確かに温暖化と人間の活動により発生するCO2に因果関係があるのか、本当には科学的に証明出来ていないらしい。

しかし、私がこれから1から勉強して、自分でその因果関係を証明することは出来ないので、

ウィキペディアの記述、
2007年2月には国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発行した第4次評価報告書(以下、AR4と表記)によって

膨大な量の学術的(科学的)知見が集約された結果、人為的な温室効果ガスが温暖化の原因である確率は9割を超えると報告された。

という状況が真実である、という仮定に立って述べるならば、CO2は、クルマの排気ガスにも含まれている。

ということは、出来るだけクルマ(ガソリンエンジンの自動車)に乗らないこと、

が「温暖化対策」として奨励されるべきなのに、エコポイント交換商品情報を見ると、

事業者コードA048に、ガソリンサービスステーションプリペイドカードが含まれているのは、おかしくありませんか?


◆高速道路の休日割引

「エコポイント」から話が逸れる。

地球温暖化対策を真剣に政府が考えているのであれば、4月から高速道路の休日割引を実施したのも、

むしろ、自動車で出かける人が増えることは明らかで(実際、GWの高速の渋滞はすさまじかった)

全然「エコ」ではない。逆行しているではないか。


◆結論:エコポイントの「エコ効果」は期待出来ない。

前述の通り、お題目は「地球温暖化対策の推進」を含んでいるものの、

エコポイント制度による、「エコ効果」は期待出来ない。

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2008年06月27日(金) 「年金記録入力ミス「560万件」、受給額減る恐れ 社保庁調査」←よくぞここまでいい加減な日本人の組織があったものだ。
2007年06月27日(水) 「米下院外交委「慰安婦」決議を採択…日本政府に謝罪要求」←「2回の原爆投下に謝罪要求」と言わないとダメです。
2006年06月27日(火) 国民は横田めぐみさん達を心配しているときに、米国大統領とはしゃいでいる内閣総理大臣。
2005年06月27日(月) クラシック音楽のMP3とMIDIのサイト「bbo」←これは、大したものだ。感心した。
2004年06月27日(日) 「この国を想い、この国を創る」(自民党CMでの小泉首相)←あんたが滅ぼそうとしてるんだよ。
2003年06月27日(金) 5歳の男の子から両親を一瞬にして奪った、酔払いトレーラー運転手 職業人としての自覚

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