娘は小学校入学と同時に。彼女自身の希望で、そろばん教室に通っている。
体験教室の時、娘は散々「飲み込みが早い」と褒められた。たぶん、それは本当なのだと思う。娘は夫に似たらしく、完全に理数系(その分、国語系はアレな感じ)。数字には強そうなので、そろばんは向いているような気がした。娘もその気になっていたので週に2回、そろばん教室に通うことに。
実は。計算が苦手な私も子どもの頃、そろばん教室にちょっとだけ通った事がある。通い始めて数ヶ月で難病が発症して教室をやめてしまったので、私の中では「そろばんはやった事ない」って事になっているけれど、9級の検定までは合格している。計算が苦手な私でも数ヶ月で9級まで行けるのだから、娘なら楽勝だろう……と思いきや、半年経った今も娘は10級検定の段階にも届いていない。
娘はそろばん教室のカバンを持って楽しげに通っているものの、たぶん教室では、足をブラブラさせているだけなのだと思う。実際、テキストの進みは亀の歩み。そろばん教室の行き帰りには、近所のお年寄りから「まぁ、そろばんに通っているなんて偉いわねぇ」などと言われて良い気分になっていた。
私としては「月謝をドブに捨てているようなものだなぁ」と苦々しく思ってはいたものの、先生の指導の方針もあると思うので、1年間は様子を見ることにした。ただ1度だけ娘には「もっとしっかり頑張らないと後から来た子に抜かれるよ」とは釘は刺した。
で。昨日、娘は夏休みに通い始めた子に抜かれた挙句、間違いを指摘されたらしい。そろばんから帰宅した時は何も言わなかったのだけど、夜になってその事を話してくれた。
天狗の鼻ポキリ。娘のプライドはボロボロ。
娘は今まで「おりこうな子」「よく出来る子」と褒められる事しか知らなかった。体育教室では1番だし、学校でも「出来る子」の部類に入っているらしい。なので娘は自分の事を「頭がいい」と思っていて、まさか同級生から下に見られるとは思ってもおらず、昨夜はポロポロ悔し泣き。悔しくて眠れず、結局泣きつかれて眠りについた。
こういう感情は親が教えてやる事は出来ない。半年間、ドブに捨てていたと思っていた月謝が、こういう形で返ってくるとは! そろばんを真面目に取り組まなかったのは問題だけど、娘は良い経験をしたと思う。
結局、娘は自分を抜いていった子を追い抜くために、これから毎日夕食後にそろばんの特訓をする事にした。「無理なら辞めてもいいよ」と言ったのだけど「負けたくないから頑張る」とのこと。
子育てって、なんて楽しいんだろう! 「負けて悔しくて眠れない」だなんて、傍で見ている人間からすると、たまらぬものがある。
娘が本当に頑張れるかどうかお手並み拝見。頑張るも、頑張らないも娘次第。どうなっていくのかは分からないけれど、娘が頑張るのなら特訓に付き合わせてもらおうかな……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。