先日、夫が東京へ出張した。
出張だからお土産など期待していなかったのだけど、相手先の企業は原宿のど真ん中にあったらしく、娘にはコンパクトミラー、私には普段使い出来そうなネックレスを買ってきてくれた。いつも出張等のお土産はいらないと言ってある。「もし何か買ってくれるなら、娘の分だけでいいよ」とも。しかし「娘ばかり甘やかせてないで、たまには白蓮さんにも何かしないとね」と夫。「何もいらない」と言っているくせに、自分に買ってきてくれると、やっぱり嬉しい女心。
夫の出張話を聞いていたら東京に行きたくなってしまった。
私にとって東京の何が良かと言うと、東京には何人か友人がいるのだ。独身時代にはお互い行き来したものだけど、娘を産んでからはすっかりご無沙汰。そして娘はもう6歳。そんなに長い期間会っていないのかと思うと、東京の友人が妙に恋しく思われる。
「行きたくても行けない」と言うのは言い訳だと思っている。人間ってその気になれば、案外なんだって出来るものだ。
娘はすでに小学生。帰宅するのは3時頃。そして短い時間ならお留守番だって出来る。本気で行きたいと思うなら、とんぼ返りで行くことは可能だ。余裕のある暮らしをしている訳ではないけれど、新幹線代が出せないほど逼迫してるい訳じゃない。
じゃあ、何故行かないのか?
自分がするべき事を放っておいてまで行こうと思えないからだと思う。もしも娘が「親がいない方が気楽でいいわ」と思ってくれるような年頃ならば、行きたい気持ちが募った時に、思い切って出掛けている気がする。結局のところ今の私には「東京に行きたい」って事よりも、家族との生活の方が大切なのだと思う。それはとても幸せな事だ。
……とは言うものの、私の中でそれは吹っ切れている訳じゃないってあたりが、どうにもこうにも。切ないオバサン心。憧れの東京。懐かしい友人達。またいつか行きたいなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。