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2009年08月06日(木) 夏休みの読書感想文

ご近所のお子さんが「夏休みの読書感想文に何を読ませたらいいか分からない」と相談されて、何冊かお勧めしてみた。

お子さんは小学校4年生男子。ちまたで「小学校中学年の子供にオススメ」とされているような本にはちっとも手が伸びないとのこと。ためしに最近はどんな本が勧められているのかと調べてみたのだけれど、あれではダメだろうなぁ……なんてことを思った。

課題図書や「○年生の子供にオススメ」とされている本は「そこそこ本が好きな子供」に読ませる本だと思う。普段、ゲームや漫画しか興味のない子に、いきなりそんな本を読ませようとしたって無理って話。大人の感覚だと「国語の教科書レベルの物なら読めるだろう」と思いがちだけど、国語の教科書に出てくるのは、短編かもしくは長い作品の一場面を切り取った物に過ぎない。長い物語を読む力と、国語のテストで良い点を取る力は全く違う。

普段から本を読む習慣が無いのなら、学年別で推奨されている本の中から、その子の学年より少し下の学年の物を選ぶ……とかしなければ読むこと自体が苦痛だろう。

男の子だし冒険とか好きそうだから…と、安直に『海底二万里』とか『十五少年漂流記』や『トムソーヤの冒険』を読ませようとしたところで、翻訳作品に触れたことのない子供なら「なんじゃ、こりゃぁ?」となること請け合い。いっそドラクエ等のゲームが好きな子ならライトノベル系のファンタジーを勧めた方がいいように思う。もっとも、これだと読書感想文向けではないのだけれど。

今回は相談された子をよく知っていたので、彼の好きそうなのを数冊お勧めしてみたけれど、この時期、小学生のお子さんを持つ親御さんはさぞかし頭が痛いことだろうなぁ。

「本を読まされて感想を書かされる」なんて気の毒だとは思うけれど、そもそも宿題の存在自体が楽しいものではないのだから、それは仕方がないことかも知れない。でも本好きとしては、子供達に「読書なんて面倒」と思わかねない「読書感想文の宿題」なんて、いっそ無い方がいいのになぁ……なんて思ったりする。

夏休みの宿題なんて遠い日の思い出になりつつあるのだけれど、私もそのうち娘の宿題に頭を悩まされる日が来るのだろう。まだその立場になっていないので「宿題なんて無ければ良いのに」と子供染みたことを思ってしまう。とは言うものの、宿題に悪戦苦闘するのも夏休みの思い出の一つになるのだろうなぁ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


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