白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2002年08月06日(火) 大江健三郎@徹子の部屋

今日は1日、くたばっていた。

朝寝して、昼寝して、これからまた寝る予定。
ここ最近、乙女な母も夏バテモードなのか、何かにつけ不安定なので
この休みは、ちょっくら気晴らしを……と思っていたのに
母娘、そろって討ち死にといった風情だった。

なにげにテレビを観ていたら『徹子の部屋』に大江健三郎が出演していた。
8月6日ということで、スペシャルゲストってことなのだろう。
やはりと言うべきか、会話のテーマは「戦争」だった。
大江健三郎、初挑戦の童話の朗読に「ほぉっ」と聞き入ってしまった。
正直なところ、彼の書く作品は難解過ぎて、理解できない物が多いのだが
それでも彼の考え方や、生きる姿勢は好きだと思う。
なんと言ったらいいのだろう……真摯に生きている人って感じが特に。
子供を大切に考えている人だなぁ……と思う。
「可愛がる」とい意味ではなく「尊重している」という意味で。

私は戦争を知らない世代なので、この季節がきても
戦争について深く考えることはなく
熱い主張も思いを持ち合わせていないが
何かの機会に、戦争にまつわるものに触れると
「それだけはゴメンだ」と思う。
大江健三郎は「小説は戦争の悲劇を伝えるのに適していると思う」
というようなことを話ていたが、まったくその通りだと思う。
体験したことがなくても「読む」ということで、感じるものは多い。

とても真面目な1時間で、途中黒柳徹子が涙ぐむ場面があったりしたが
湿っぽい感じはなくて、ちょっと楽しいエピソードがあったりもした。
黒柳徹子は、大江健三郎のご子息である、大江光から
「曲」を作ってもらったというのだが、タイトルは『早口』だそうな。
ちなみに大江光が、個人に曲を作ったのは
自身の母親に次いで2人目だと、大江健三郎は言っていた。
戦争について語っていた時の真面目な表情から一転して
目尻を下げて、親馬鹿モードに入っていたのが微笑ましかった。

戦争のこと、親子のこと、人として生きる姿勢について
……色々と考えさせられてしまった。
自分のことだけで手一杯な毎日を送ってしまいがちなのだが
せっかく人として生まれたのだから
人として考えることも必要だよなぁ……と思った。

くたばっていた割には良い1日だったということで
今日の日記は、これにてオシマイ。


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