雲間の朝日に想うこと


< 見えない色は誰のせいですか >


音を艶やかに受容し、
甘味に温度を感知する。

時に感覚は、
自身の範疇を飛び越える事が、
在るのだけれど。



豊かな繋がりが、
徐々に、
徐々に、
精査され。

遮断された後で。


其の感覚を残存させる手段は、
無いのだろうか。








嘗ての文字に宿った、
艶やかな色彩や、
明暗を。

必死に想い返して。


眼前の文字の内に、
其の、
息吹を伺う。





















送り手の想いが必須なのか。

其れとも、
受け手の内から付加されるのか。


在る筈も無い色を、
必死に探し。





 「そういう阿呆なメールを送るなよ。」


友人に窘めらた声で、
初めて、
我に返った。























返らぬと想いながらも。

 「誕生日おめでとう。」

坂の街へ放った、
其の色に。



 「ありがとう。」


殆ど濃淡すら無い、
無機質な文字が木霊する。





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References
 Dec.16 2007, 「祝いの想いは遠いでしょうか」
 Aug.18 2008, 「統べる腕を獲られるでしょうか」







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2008年12月16日(火)


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History
2007年12月16日(日) 祝いの想いは遠いでしょうか
2006年12月16日(土) 核足る想いは言えぬのでしょうか
2005年12月16日(金) 歪みを吐いては駄目でしょうか
2004年12月16日(木) 物足りない呼び掛けでしたか
2001年12月16日(日) 想いの強さは同じですか



< 三年目の限界でしょうか >


確かに。


眼前に在った優先事項へ、
互いの意識を注いで居ただけで。

互いの記憶が埋もれた訳では、
無いからこそ。



其の片言に応じ、
全てを理解する事が出来たのかも知れない。






けれども。




一方で。

習慣化が誘導した意識低下は、
其の日を、
日々の喧噪へ埋めて。


想いを、
奪い始めて居る。


















 「はい。」
 「これ。」


一週遅れで、
食卓へ乗せた葡萄酒へ。




 「何?」
 「どうしたの?」

 「三年だから。」

 「ああ!」


姫は、
待ちかねて居たかの様に。

案外、
素早く反応した。



























そっか。

忘れて居たのは俺だけか。





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References
 Dec.07 2007, 「想いに理由は不要でしょうか」







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2008年12月13日(土)


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History
2005年12月13日(火) 若い雄が好みでしょうか
2004年12月13日(月) 強い意識の象徴ですか
2003年12月13日(土) 杞憂と一言で片付けるのですか
2002年12月13日(金) 接する距離は教われませんか
2001年12月13日(木) ぜいたくな疑問ですか





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