永き流れの内には、 無数の、 区切りが在って。
開幕と、 終幕とを。
幾度も、 幾重にも、 繰り返し重ねるのだから。
例え極自然に、 其の一つが通過しても。
然程、 奇異な事では無いけれど。
何れ程の儀式が、 此の身を抜けた後に。
自身が、 其の壇上へと登るのか。
ふと。
其の数を数えてしまう。
姫との時間と、 綺麗に重なる歳月の。
其の区切りは。
恰も。
姫との時間の区切りの様に、 映るからだろうか。
俺よりも少しだけ早く、 姫と出逢い。
姫よりも少しだけ近く、 俺の傍に居て。
誰よりも近くで、 姫の息子との時間を過ごし。
誰よりも早くに、 娘の記憶に刻み込まれた。
其の姿。
「息子から。」 「黒猫死んじゃったって。」
「そっか。」 「随分世話になったよね。」
「死んじゃったの?」 「もう会えないの?」
起き抜けの、 姫への電話に。
皆で、 北の大地へ想いを寄せた。
祝う事を已める、 其の最初の誕生日は。
少し、 寂しいね。
---------- References May.13 2005, 「俺より想いが深い日なのですか」 Apr.10 2004, 「対抗すべき脅威の対象でしょうか」 Mar.19 2005, 「想う相手は離れたのでしょうか」 May.13 2010, 「別の水準点が在るのでしょうか」
|