一つ、 一つ、 刻み付けるかの様に。
重ね、 交わした、 想いの数だけ。
共有可能な、 痕跡が、 互いの内に宿された時。
一つ、 一つ、 刻まれた記憶の。
其の深さは。
如何に、 規定されるのだろうか。
何れ程、 寸分違わぬ痕跡を、 共有しようと。
互いに刻まれた痕跡の、 深さ迄、 寸分違わぬとは。
決して、 想わないけれど。
印象深き筈の、 其の、 日付を。
一方は、 片時も無く内に秘め。
他方は、 一欠片も持ち合わせなかった。
俺は、 忘れて居たのだ。
敵と成り、 味方と成り、 互いを支え続けた、 其の黒猫を。
「もしもしぃ。」 「そうだよ。」 「四歳でしょ。」 「元気にしてるの?」
姫と、 姫の息子が。 祝う迄。
---------- References May.13 2005, 「俺より想いが深い日なのですか」 May.27 2004, 「二人の子供の心算でしょうか」 Apr.10 2004, 「対抗すべき脅威の対象でしょうか」 Feb.19 2004, 「至福の時間を奪うのですか」
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