時に、 其れを両の天秤に据えては。
想いを、 彷徨わせて終うけれど。
情動と、 利得と。
其の何れもが、 不可欠で在って。
決して。
何方かに差配される物では、 無い。
其の絡繰りを。
充二分に、 理解した上で。
何方かを欠いたとしても、 不足を想うと。
認識して居ながら。
敢えて。
両の天秤に、 双方を据えて突き付ける、 其の想いに。
応じる最適解は、 何方だろう。
「絶対に重荷になるから突き放したのに。」
「好きって損得じゃ無いでしょ?」
「小坊主って相変わらず損する道を選ぶよね。」
択一的な結論へと。
無理矢理、 誘導しながら。
「あのね・・・喜怒哀楽が無いんだ。」 「愛情だけは無くならないんだけれど。」
あの子は。
自身の違和感を、 口にする。
想いの行く末なのか。
其れとも、 病故の避け難い変化なのか。
良く似て居るね。
嘗ての。
殻に閉じる前の、 言の葉に。
---------- References Oct.22 2003, 「何を残して消えたのですか」 Jul.14 2013, 「一生残る華でしょうか」 Nov.27 2014, 「もう少し離せると言うのでしょうか」
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