幾重にも、 幾重にも。
縒り逢わせて来たから。
其の太さが、 閾値を超えた時。
初めて。
一歩先へ進む事が、 適ったのだ。
其れ故に。
局所的な綻び如きに、 裂かれる程、 柔では無い筈の。
耐力へ。
唯、 少し寄り掛かれば。
其れで良い。
「縁がなくなっちゃうよ。」 「小坊主と一緒にいる理由が。」 「なくなっちゃうよ。」
鎹が、 全てを差配するかの様に。
悲嘆に暮れる、 姫を。
赤子をあやす様に、 抱き締めた。
本当に、 子供みたいだなと。
秘かに、 笑みを零しつつ。
---------- References Nov.28 2005, 「気紛れなだけでしょうか」 |