三百六十余日の、 一つに。
如何程の、 重みを添えるのか。
其れは、 想いの深さを反映する、 確かな指標だけれど。
其処に、 生じた時差は。
想いの差異の、 具現化なのだろうか。
互いが、 互いの内で温めた、 其の風景に。
互いに、 目一杯想い描いた、 其の祝宴に。
想いが、 ささくれ立つ。
虚の存在を、 軽んじた訳でも無い。
其の想いを、 後回しにした訳でも無い。
強く想い描いた、 其処に。
何故、 齟齬が宿って了うのだろう
「今日は何の日か分かってるの?」
「誕生日だろ。」
「知ってたんだ。」
「だからこうしてケーキ屋に居るんでしょうが。」
「何も言わないから。」 「覚えて無いと思ってた。」
「何処の家に。」 「真夜中から子供の誕生会をする馬鹿が居るんだよ。」
月の力に護られる子を、 月光の下で祝う。
幼児が朝目覚めて動き出した、 其の一日を祝う。
どちらも。
目一杯想い描く愛情に、 違い無いのにね。
---------- References Aug.14 2012, 「禁句が幾つ見付かるでしょうか」 Nov.28 2012, 「一月だけの命でしょうか」 Dec.24 2012, 「彩も違う組み合わせでしょうか」
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