僅か、 二年と数ヶ月の、 二人の間に。
四年に一度の、 祭典が、 存在する筈は無いのに。
何度も、 何度も、 其の機会を逃して来た気がするのは。
何らかの理由が、 存在するのだろうか。
炎に縁取られた、 其の姿が。
一つ二つ、 浮き上がる様子に。
絡めた肱に、 力を込めながら。
口を開く。
「小坊主と開会式見るの、初めてだよ!」
「一度、一緒に見に行こうね。」
姫の、 酔いに委せた、 約束が。
殊更、 不確かな物に聞こえるのは。
「次はどこ?」 「北京。」
「えぇ〜!次は?」 「アフリカから選ぶんじゃなかった?」
「えぇ〜!イタリアは?イタリア!」 「ギリシャの隣やん・・・しばらく無いよ。」
後ろに並ぶ言葉が。
普段通りに、 非論理的で、 自分勝手な言い分である故に、 違いないけれど。
約束は。
お互いの奥深くに、 強く刻まれたと。
想って、 良いんだよね?
---------- References Mar.09 2004, 「記念日がそんなに悲しい日でしょうか」 |