其処に必要で、 重要視されるべきは。
飽く迄、 想いに違いないけれど。
眼に見える形の、 存在は。
想いの、 其の拠り処として。
想いを、 より強化するのかも知れない。
其れ故に。
其の形を、 身に纏う形を。
寄り添う相手が、 自身の手元に、 持ち帰り来る事へ。
拘ったのだろうか。
唯、 無事で在れ、 無事で在れと。
頭を垂れ、 希いながら。
御加護の沁み込んだ、 岩田帯を。
謹んで、 拝領する。
「何歳って書くの?」
「数えだから二歳足すんだよ。」 「多分四拾壱歳。」
「ええ〜!嫌なんだけれど。」 「四十歳じゃだめ?」
巫女の苦笑を誘い、 其れでも尚、 意地を張り続ける。
少し、 罰当たりな人だけれど。
掛替えの無い、 俺の、 二つの命を護り賜えと。
純白の晒に、 再び、 想いを注ぐ。 |