時を刻む事は、 決して、 進歩と同義では無くて。
時を進める事は、 飽く迄、 変化と同義に過ぎない。
其の変化が、 進化や深化に値するか、 或いは否かは。
互いの想いの在り処で、 きっと、 差配されるのだろう。
針の進んだ、 九年。
其の、 如何程に。
向き逢う想いが在ったか、 知り様も無いけれど。
針を刻んだ、 九年。
少なくとも、 其の大部分に。
自身の紡ぎ行く想いは、 在り続けて来た。
途切れた何かが、 再び、 産まれる事が。
在るのだろうか。
「一生の不覚だよ。」
姫が、 そう口にする様に成ってから。
もう、 何年も過ぎて居るけれど。
今年の、 記念の葡萄酒に。
俺は。
呑めないでは無く、 初めて、 呑まない意思を添えた。
---------- References Dec.07 2010, 「一つの幹に為り損ねましたか」 Jun.19 2010, 「葡萄酒も後ろを向くのでしょうか」
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