自身を占有する、 日々の、 其の割合は。
徐々に、 徐々に、 増大する物だから。
眼前の日々を。
丁寧に、 丁寧に、 繰り返す事は。
此れ迄の、 日々以外の要素を、 奪う事と。
同義なのだろうか。
其れ故に。
此れ迄は。
然程、 重要視されずに在る、 要素が。
殊更。
自身の核の位置へと 遷移し行くのかも知れない。
何時から。
其れが、 其処迄重要な要素に、 変わって居たのか。
ふと。
其の刻へ、 想いを至らしめる。
「いつ見つけたの?」 「どこにあったの?」
目敏く。
姫は、 其の変化に気付くと。
「やっぱり抜けちゃうなぁ。」 「右手になら入るんだけれど。」
何処からか。
仕舞って置いた輪を、 持ち出して。
左の指へ。 右の指へ。
交互に、 抜き差しを繰り返した。
無くしたと想って居た、 其の想いは。
未だ、 此処に在るのかな。
---------- References Oct.09 2007, 「拘ったのは何方でしたか」
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