JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:多国籍部隊参加の護衛艦 広島を出港(NHK 11月13日 13時9分) アフリカ・ソマリア沖で海賊対策に当たる海上自衛隊の護衛艦2隻が13日、広島県の呉基地を出港しました。 ◆コメント:集団的自衛権の行使、武力行使が「既成事実化」されるおそれがあります。 日本の自衛隊は日本の国防の為に存在するのが原則です。 「これまでの活動同様、海賊行為を取り締まる警察活動で、武力行使ではない」と説明している。(毎日新聞 11月13日(水)10時36分配信) と言っていますがそれは屁理屈です。 防衛省は、仮に海賊が発砲してきた場合、海上自衛隊の自衛官が発砲しないとは、 到底考えられませんが、その場合でも、政府や防衛省は、 日本国憲法第9条が禁止しているのは、国際紛争を解決する手段としての武力の行使だ。 ということでしょう。つまり、国家間のケンカのケリを戦争や武力行使でつけてはいけない、と 日本国憲法は定めているが、悪い海賊を懲らしめることすら、武力を使ってはいけないとは言っていない、と。 それが、「警察活動で、武力行使ではない」の意味ですが、 戦後、自衛隊はただの一発も発砲したことがないのですから、一回、発砲してしまうと、 相手が海賊であっても、それが既成事実化され、 憲法が定める「武力行使の禁止」をなし崩し的に崩壊させる、という意図があると思います。 こういう、非常に重要なことを何時国会で決めたのか、よくわかりませんが、 13日というと、食材の虚偽表示問題、医療法人「徳洲会」グループの公選法違反容疑事件、 山本太郎議員に刃物入り封筒が届く、など、他のニュースばかりが取り上げられ、 自衛隊の多国籍軍参加はドサクサ紛れでした。 書きわすれたので、もう一つ、付け加えますが、国連平和維持軍と多国籍軍が混同されがちです。 国連平和維持軍は文字通り、国連の組織で、指揮官は国連が加盟国の軍人の中から選びます。 ただし、これを編成するにあ、各国が割り当てられる兵隊・武器の数量とか、スケジュールとか 調整に大変時間がかかります。1990年にイラクがクウェートに進行したときには、国連が散々止めろと 言ったにも関われず、イラクが言うことを聴かない。こういうときに、 国連加盟国の軍隊で行ける所から急いで行ってくれ、と国連安全保障理事会で決めるのです。 この場合、国連決議に基づいてはいますが、各国の軍隊を全体として統括する組織、指揮官はおらず、 各国の軍隊はそれぞれの判断で(互いに相談ぐらいするでしょうが)動く。武力行使もそれぞれの国の軍隊の 決定です。日本は憲法第9条第1項で、 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する のだから、そうなる可能性がある場所に自衛隊を派遣するのは、慎重を期すれば、もってのほかで、 派遣するにしても国会による議論を経た決議が必要な筈なのに、何だか、やたらと簡単に自衛隊の海外派遣を 実行するようになってしまいました。小泉時代にイラク復興支援特別措置法で、実際にイラクに自衛隊を派遣したとき、 確かに武力は行使しなかったけれども、「派遣」のハードルが以前よりもずっと低くなってしまったのは事実です。 このようにして、段々と国家権力は増長します。 ◆特定秘密保護法が決まればこれを「秘密」に出来ます。 このような、極めて違憲の疑いが濃い、国家の行動も、「特定秘密保護法」が制定・施行されたら、 「防衛」「外交」「安全脅威活動の防止」「テロ活動防止」の4分類に関する事項のうち「特段の秘匿の必要性」がある機密を「特定秘密」に指定する。 ことが出来るのですから、国民が知らない間に自衛隊が海外で武力を行使していた、ということもあり得ます。 それを「秘密」としてしまって、漏洩した人間は、懲役刑に処するというのですから、 どれほど乱暴な議論が進められているか、わかります。安倍政権の目論見は大変危険です。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2011年11月16日(水) 「福島市のコメ 初の規制値超え」←私は、毎日福島県産のお米を食べています。
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