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2006年11月16日(木) |
なぜ、これほど急いで教育基本法を変えなければならないのか、誰か説明できますか? |
◆記事:教基法改正案が衆院通過=野党4党は欠席、議長要請も拒否
安倍政権が今国会の最重要課題と位置付ける教育基本法改正案が16日午後の衆院本会議で、与党などの賛成多数で可決、参院へ送付された。
民主党など野党4党は採決に反対し欠席した。与党は成立に全力を挙げるが、野党は徹底抗戦の方針だ。
今国会は12月15日の会期末まで、実質20日間しか審議日数が残っておらず、与党は会期を延長するかどうか判断を迫られる。
野党4党は16日午前の与野党国対委員長会談で、「採決は無効」と改正案の衆院特別委員会への差し戻しを要求。本会議開会に反対した。
これに対し、自民党の二階俊博国対委員長は「野党の言う強行採決ではない」と拒否した。
これを受け、河野洋平衆院議長は野党4党の国対委員長を呼び「採決に瑕疵(かし)はない」として本会議への出席を要請したが、
野党側は「与野党合意で開くべきだ」と応じなかった。 (時事通信) - 11月16日15時1分更新
◆コメント:愛国心の強要は違憲である。
改正教育基本法案を読んでいると、何故、これほどまでに急いで、与党が単独採決をしなければならないのか、さっぱり分からない。
極めて単純化すれば、与党の教育基本法改正(改悪)法案は「愛国心」を盛り込むというだけのことで、極めて抽象的である。
今問題となっている、学級崩壊とか、いじめとか、履修不足を一挙に解決する具体的名案がこの法案に含まれているわけではない。
「愛国心」は、押しつけるものではないだろう。
そもそも憲法がそれを許していない。日本国憲法第二十二条第二項は、
何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。
と定めている。
9月21日の日記、<国旗国歌>学校強制に違憲判決 教職員401人が全面勝訴でも書いたが、
22条第2項は、「日本人であることが嫌なら、国籍を捨てて外人になっても構わない」ことを意味している。
言い換えれば、日本国憲法は愛国心を強要するべきではないという考え方である。
改正教基法は、従って、この点において既に違憲である。
国が愛国心を強要するのは、あたかも戦争中の世の中の雰囲気が復活するようで、気持ちが悪い。
日本のことを批判すると「非国民」とか言われそうだ。
◆タウンミーティングで「やらせ」を行っている内閣が教育のあり方など論ずる資格はない。
内閣直轄の機関である内閣府が全国で行った、「タウンミーティング」でやらせが発覚している。
不正を行う内閣が、教育のあり方を論ずる資格はない。
教育基本法を改正するということは、国の教育のあり方を変えるということである。
与党にやましいことがなく、どうしても改正が必要であるという合理的な理由があるならば、
「(現行教基法が)時代にそぐわない、などという抽象論ではなく、何が「時代にそぐわない」のか示すべきだ。
改正の具体的な必要性を、内閣がきちんと国会で野党や国民に対して、自信を持って堂々と説明するべきだ。
教基法を急いで「改正」すれば、いじめや、いじめを苦にした自殺や、学級崩壊や、履修不足問題がたちどころに解決するというのならまだ分かるが、
改正案には、当然のことながら、これらの問題に対する具体策などどこにも書かれていない。
「教育の憲法」と言われる教基法を変えるのなら、時間など気にするべきではない。
強行採決というのは、じっくり話し合う時間がないほど急を要する法案を可決すべき状況か、、
あるいは、時間をかけて審議すると、答えられないヤバいことが内容に含まれている時に与党が好むやり方だ。
安倍晋三さん、意外とダーティだね。今日の単独採決を指示したのは安倍首相の意向だという。
http://megalodon.jp/?url=http://headlines.yahoo.co.jp/hl%3fa%3d20061116-00000016-mai-pol&date=20061117021935
これでも、開くはず、↓
http://mooo.jp/e3pz
また、これは、問題の本質ではないが、19日に沖縄県知事選挙がある。
その前にこういう強引なことをして、安倍さん、また自民党負けるかもしれませんな。安倍君が選挙に弱いのは有名だから。
沖縄の皆さん。是非、与党にギャフンと言わせてやってくださいよ。
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