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2004年11月16日(火) |
「ファルージャ被害拡大で米軍批判集中 小麦粉で飢えしのぐ住民 」子供が殺されている。それを日本は支持するのか? |
◆記事:被害拡大で米軍批判集中 小麦粉で飢えしのぐ住民 (共同通信)
【ワシントン13日共同】イラク駐留米軍が武装勢力の制圧作戦を展開している中部ファルージャでは、食料、水不足などのため居残った住民が小麦粉を食べて飢えをしのぐなど悲惨な状況に置かれ、戦闘で住居、モスク(イスラム教礼拝所)が激しく破壊されている実態が明るみに出るにつれ、米軍への批判が強まっている。
制圧作戦は「極めて順調」(現地米司令官)で、今週末から週明けにも完全制圧が見込まれる。しかし、住民感情の悪化で制圧後の治安が安定するか危うくなってきた。
AP通信などによると、ファルージャ市内では飲み水や食べ物の備蓄が極端に少なくなっている。医薬品も不足し、医師がいないため手当てを受けられず、死亡するケースも増えているという。
イラク赤新月社は市内への救援物資運搬を認めるよう求めたが、米軍はまだ市周辺までの運搬しか許可していない。一方で米軍は、巻き添えで負傷した住民はごく少数しか確認されていない、と説明している。
サドラー米海兵隊司令官は十二日の記者会見で「治安状況が許せば救援物資は直ちにファルージャ市内に供給される」と人道支援に留意している点を強調。住居被害についても、治安が確立した地域から順次復旧作業に着手する方針を示した。(了) 11/13
◆コメント:何故、子供が殺されている事実を書かないのだ。
ファルージャはもともと普通の街でテロリストグループの街でも何でもなかったのである。
米軍が総攻撃を仕掛けてくることは、前から言われていたから、街から逃げた住民も多いが、年寄りや幼子を抱えている家庭は動きが取りにくいし、店を持っている人は、米軍に店を壊されたり、略奪されるのが心配で動けないという事情もある。
いずれにせよ、元々イラク人が普通に暮らしているところに、他国(米国)の人間が、「この町にはテロリストが潜伏している」という理由で、戦車にのって、銃を構えてやって来て、ところ構わず破壊して、非戦闘員と分かっているイラク人まで殺害しているのが、現実なのだ。
やってくる方が悪いのである。元々の住民に逃げないから、怪我をするのだ、という理屈は無茶苦茶だ。
共同通信のサイトをみたら、このような当たり障りのない写真しか載せていない。どうして、こうなるのか。こういうことだから、戦争の悲惨さが伝わらないのではないか。
いいですか。ファールージャが米軍の攻撃を受けるのは、今回が初めてではない。今までも幾度となく攻撃を受けその都度、このような、子供たち(アルジャジ−ラより)が殺されているという現実を正面から見つめないから、無責任に「ファルージャ掃討作戦を成功させなければ」とか、自衛隊派遣賛成とか、無責任なことがいえるのだ。
子供をこのように殺されたイラク人が、アメリカを恨まない訳がないだろう。そのアメリカを支持するという日本政府は、このように、ボロくずのように捨てられている子供を見ても、なお、イラク戦争と、その後のアメリカによるイラク占拠が正しいというのだろうか?
感情論だけではない。非戦闘員を殺傷することは、ジュネーブ条約で禁止されている。アメリカはイラク戦争を始めた時も、国際法を無視した。今もまた、「法の支配」という行動規範を無視している。
どこまで図々しく、罪の上塗りをするつもりだ?尤も、アメリカ人は、ネイティブ・アメリカンを殺した連中の子孫だからね。人を殺して、作った国だからね。アメリカ合衆国は。その詳細はアメリカは何故他国への侵略を繰り返すのかで書いたので、ご参照頂きたい。
◆まるで、失敗した癌治療のようだ。
癌の手術で、原病巣が極めて、限局的な場合は、その病巣を切り取れば、かなり安心して良いだろうが、ガン細胞が広範囲にわたっていたり、あるいは、表面積は小さくても、組織の奥深くまで達している場合、切除しそこねると、ガン細胞が血流に流れ込む。 こうなると、全身どこに転移してもおかしくない。
また、既に他にガン細胞が転移している場合は、手術の刺激により、転移病巣のガン細胞が活性化する。
今回のファルージャのテロリストグループに対する米軍の行動は、後者に似ている。
ファルージャが、主な病巣だった、としても、他に転移していないか、ろくに確認せず、ファルージャを徹底的に叩き、女子供まで殺した。このため、最早、イラク全土の潜在的武装勢力を本気で怒らせてしまった可能性が高い。全身にガン細胞が飛び散るのは時間の問題のように思われる。
これほどまでに危険な場所に、新たに、自衛隊を送るのは、正気の沙汰としか思えない。第4次派遣隊の健闘と無事を祈るなど、滑稽である。
戦争で砲撃や銃撃により、建物や道路や、様々なインフラが破壊されている最中に「人道支援でございます。」といって、建物の修理をして何の意味があるだろう?次の習慣には、再び、ロケット砲で破壊されるかも知れないのだ。
自衛隊の無事を祈るのならば、何よりもまず、派遣するべきではない。派遣するどころか、早く撤収させないと、死者がでるぞ。
自衛隊のイラク派遣に賛成していた人々は、そのとき、何と言い訳するつもりだ?どうやって、責任を取るのだ?
◆英国のブレアとブッシュの記者会見の映像を見ましたか?
国際協調とか、国際貢献という言葉を小泉首相はしばしば口にするが、イラク戦争に関わっている他国からは、自衛隊は貢献しているとはみなされていない。先週、英国のブレアが訪米して、ブッシュと会談し、その後の記者会見を開いた。あの映像を見た日本人はあまりいないのだろうか。
見ていない人は、ロサンゼルスタイムズにスクリプトが載っているから、読むといい。Bush, Blair Address Prospects for Peace
私が怒ったのは、次に引用するブレアのセリフを聴いた時である。
PRIME MIN. BLAIR: First of all, I should say Koizumi is a good man not just because I know him, but -- (laughter) -- although that helps a lot, I think! (Laughter.)
(はじめに、いっておかなければいけないが、小泉はいいやつだよ。彼を知っているからそう言うわけではない(笑)尤も、それが大きな理由だけどね(笑))
ここに、動画をアップできないのが残念だ。この発言をした時の、ブレアとブッシュの人をバカにしたようなヘラヘラ笑いを目にして、彼らが日本など眼中にない、完全にナメ切っているといことが実によく分かった。ブッシュなど、後ろ向きになってのけぞって、腹を抱えて笑っているのだ。
大体、他国の指導者を"Good man"とは何事だ。失礼な。これは、「いい奴」というくだけた表現だ。幾らでもカネを出す、何でもいうことをきく、便利な奴、という侮蔑が込められている。
念のために記すが、私は小泉首相個人に同情しているのではない。これは、日本国がバカにされていることに等しいという事実に、私は、殆ど激怒しているのである。
もっとも、日本がなめられたのは、小泉首相の米国追従政策がもたらした結果であることは、論を待たない。
日本人に対する偏見は、アングロ・サクソンの連中の間では、普通のことだ(もちろん、それが、良いことだといっているのではない)。ただでさえバカにされているのに、小泉首相のアメリカべったりをやったら、そりゃあなめられるよ。日本国をここまで貶めた、小泉首相の責任は大きい。
◆アラブの恨みを買い、アメリカにはなめられる自衛隊派遣。
小泉首相がファルージャ攻撃を支持したことは、中東の新聞も報じている。貢献とか、同盟とか言っても、日本は国際社会で、「世界のキャッシュ・ディスペンサー」としか見なされていない。
だから、自衛隊など派遣するべきではなかったのである。
こうなったら、問題は日本人が腹をくくれるかどうかである。
アメリカに守ってもらわなかったら、北朝鮮が攻撃してきたらどうするの?とオドオドしているといつまで経ってもなめられる。
実際に日本が攻撃を受けたら、アメリカは北朝鮮に対して戦争を仕掛ける理由ができるから、日本が甚大な被害を受けるまで、見ているだろう。アメリカはいつでもそうだ。先に相手に手を出させておいて、相手が悪いんだ、といって、猛然と攻撃する。最初から日本を本気で守る気など、ないのだよ。
◆度胸を決めて、開き直るべきだ。
それでは、どうするか?
死ぬ覚悟を決める、ということだ。極論すれば、そういうことだ。
日本は、人殺しの手伝いはもう、しない、と宣言する。米国に、「あ、そう?じゃ、俺たちはお前らを守ってやらないよ?」と言われたら、
「結構です」と言うといい。ギョッとするから。アメリカ人は。在日米軍基地は、日本の為だけにいるのではない。日本の基地を失ったら、アメリカは地球の半分ににらみが利かなくなる。日本はアメリカにとって、重要な、前方展開能力の拠点なのだ。三沢基地や、嘉手納基地から、イラクに飛んでいって爆撃しているのだ。これがなくなったら、中国が大喜びする。
米国から、小麦など大量の食料を輸入しているじゃないか、そんなことをしたら、日本人が飢え死にをする、という人がいるだろうが、逆の立場から考えてみればよい。
日本ほどのお得意さんはいないんだよ。米国の小麦農家に日本へ禁輸なんていったら、大統領は張り倒されるだろう。
話がそれるが、日本は、中国・朝鮮に対しても、一体いつまで、戦争中のことを持ち出すのだ!と言っていいのだ。
天皇陛下が謝ったんだぞ!歴代の首相も謝った。中国には兆単位の資金を提供している。中国人はそれで、学校や病院や、鉄道を造ったというのに、いまだに、学校では反日教育をしている。いい加減にしろ、といえばいい。靖国神社にいつ参拝しようが、日本人が決めることだ。「うるさい!」と開き直るべきだ。
それをやらないから、日本は、世界中から、いつまでたっても、ナメられる。
私は、小泉政権にも、自衛隊のイラク派遣にも反対してきたが、残念ながら、派遣が実現してしまったので、自衛隊がイラクに行った日から、覚悟を決めている。つまり、死ぬ覚悟をしている。
テロが起きても不思議はない。東京の地下鉄に乗ってごらんなさい。毎日「ただいま、テロ警戒中です」といっているのだ。爆弾を仕掛けられないように、地下鉄の駅からゴミ箱は取り払われているのだ。
いつ死ぬかわからないので、とっくに遺書も書いている。何を大袈裟な、という人がいるかもしれないが、私の仕事場は、東京のど真ん中なので、一番狙われやすいことは確かなのだ。
こうなったのも、昨年11月9日の衆議院選挙で自公連立与党に絶対安定多数を与え、自衛隊派遣に賛成した有権者のおかげである。
◆【追加】ファルージャの惨状を伝える記事の数々
「・・・町の至る所が破壊され、道には遺体が横たわっていた。市民は怖がって外へ出られず、血を流している人がいても誰も助けなかった。薬も水も電気も食料もなかった。・・・米軍が民家にも銃口を向け始めたので家から家へと渡り歩いた。ユーフラテス川を泳いで脱出しようとした時、米軍ヘリが川面を機銃掃射。川を渡ろうとしていた5人家族が射殺されたのを見て、ぞっとした。この手で一人の男性を土手に埋めるのを手伝った。・・・」AP通信カメラマンの言葉(11月16日付毎日新聞)
「・・・戦闘で多数の市民が援助を必要としている。イラク赤新月社は13日、医療品や食料、毛布などを積んだトラック7台をファルージャへ派遣しようとしたが米軍が拒否した為断念した。・・・英BBCやカタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、市内のいたるところに遺体が散乱、瓦礫の間では複数の子供の遺体も目撃された。・・・」(1月16日付日経新聞)
「・・・家屋やモスクはめちゃめちゃに破壊され、遺体には犬や猫が群がっていた。・・・通りに放置された遺体の多くは、焼け焦げたり、一部を吹き飛ばされたりしており、武装勢力か市民か見分けられない状態。・・・砂塵とともに異様な匂いが大気に立ち込めていた。・・・瓦礫の下から22人の遺体が見つかり、二人は子供で、義足をつけた男性もいた。・・・」(11月16日付読売新聞)
「・・・世界中から非難を浴びた米軍は、今回の作戦ではごく一部だけをメディアに伝えさせてすべてをベールに包もうとしている。真っ先にファルージャ総合病院を制圧し、死者やけが人の数を情報統制している。TVに映らないところで何が行われているのか。事態は地獄絵だと思います(事情通)。」「・・・無差別空爆が繰り返されているんです。それも米軍が使っているのは化学薬品が飛び散る爆弾で、薬が体に付着すると燃える。水をかけると毒ガスが発生するという兵器です。・・・」ジャーナリスト志葉玲氏(11月16日付日刊ゲンダイ)
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