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JIROの独断的日記
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2013年03月23日(土) March(3月)はmarch(行進曲)です。

◆久しぶりにマーチです。

この、「March(3月)はmarch(行進曲)です。」という、下らんダジャレを伴う企画は、

以前は毎年履行していたのですが、最近サボって(?)いたように思います。


もちろん、3月に限らず、マーチ(行進曲)はいつ聞いても良いですね。

単純な構造の楽曲ですが、人間が歩くときに元気がでるように書かれた実用的なものから、

行進曲という名前のピアノソナタの楽章もあれば、後でお分かりになりますが、

交響曲の一つの楽章になったり、色々な「行進曲」があります。

いつもはスーザのマーチだけ、などで終わらせたのですが、今日は色々ならべました。


◆最も基本的なマーチの原型。フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのスーザ。

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルは金管アンサンブルの始祖ですが、

実は、本国、イギリスで演奏するときには、必ずしも金管楽器だけ、の編成に

拘らず、木管と打楽器を加えて、一時的に「吹奏楽団」として演奏することも

多かったそうです。以下の楽曲の引用元は、

旧友、星条旗よ永遠なれ〜世界のマーチ集 フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル

です。


最初は、原題は"Semper Fidelis"(ラテン語。「常に忠実な」)というそうです。邦題は「忠誠」。


スーザ:忠誠



Semper Fidelis


いいですね。最初の2小節を聴いただけで、パッと空気が軽くなるというか光が差すような快感が弾けます。

これぞ、マーチ。

次は「キングコットン」というマーチですが1895年にジョージア州アトランタで開かれた

Cotton States and International Exposition(コットンステイト博覧会)のために作曲を委嘱された

とのこと。


スーザ:キング・コットン


King Cotton



この曲がスーザの多くの曲の中で特別に優れているわけではないのですが、

私の人生における、非常に少ない、短い「合奏に参加出来た時期」に演奏した曲の

1つなのです。個人的な思い入れがございます。

それはさておき、2曲ぐらいならいいですが、マーチばかりの録音やコンサートでは

気を付けなくてはいけないのは、テンポを曲によって少しずつ変えることです。

実用的につまり、運動会の入場行進に演奏する場合は、テンポは一定でなければなりせんし、

歩くのに適当なテンポでなければなりませんが、コンサートでマーチを演奏する場合、

実用と同じテンポでは概して遅すぎます。実用ではとても使えないぐらい、速いテンポで

演奏することも、お客さんを飽きさせないためには、重要です。


◆オーケストラが演奏するマーチ。

オーケストラが演奏するマーチは多くの場合、演奏会用曲目。つまり実用ではなくて

「聴くための音楽」です。

ふと、気がつきましたが、毎年、ウィーン・フィルのニューイヤーの最後は「ラデツキー行進曲」ですが、

ベルリン・フィルの夏の恒例ヴァルトビューネも最後は「ベルリンの風」というマーチ。

イギリスの夏のプロムス。最後のコンサート、「プロムス・ファイナル」はやはり、

エルガーの行進曲「威風堂々」第一番で締めくくられます。節目にはマーチなのでしょうか。


さて、最初は若い頃のバーンスタインとニューヨーク・フィルハーモニックです。

星条旗よ永遠なれ~マーチ名曲集

これは、景気がいいです。若い頃のバーンスタインって、ニューヨーク・フィルハーモニックと来たときに

見ましたけど、指揮台で本当にジャンプしますからね。このアルバムも曲によってはさぞや

大暴れしているだろうと思います。

ただ、今日は一曲だけ。しかも盲点でした。これもマーチ。

フランス国歌の「ラ・マルセイエーズ」。


クロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リール :「ラ・マルセイエーズ」


La Marseillaise


やはり、国歌ですからね。「国威を発揚し」ないといけないので、こういう風になるのですね。

エディット・ピアフのシャンソン風だったら、なんだかフニャっとなりそうですからね。

あれはあれでいいけど、シャキッとするにはマーチ、ということですね。


次は、大昔の指揮者で一部のマニアは神様のように尊敬している、

クナッパーツブッシュです。本当はブルックナーとかを得意とするのですが、
クナッパーツブッシュ・ポピュラー・コンサート 軍隊行進曲

という珍しいのがあります。これは確か宇野功芳さんが何かの本で激賞していました。

今日は載せませんけど、確かに今の指揮者は絶対にやらないだろうなというようなことを

「舞踏への勧誘」で、やってます。驚くほど強いティンパニのフォルティッシモの一発、とか。


それはさておき、今日はマーチですから・・・


シューベルト:軍隊行進曲(クナッパーツブッシュ指揮:ウィーン・フィル)


Schubert Military March Op51


独特なテンポ感ですね。この曲はピアノの「おさらい会」では、連弾で演奏することが多いですが、

リズムを刻む側が上手い人が弾いてあげたほうが良いとおもいます。まだあまり上手くないこども二人が

連弾すると、低音側の子が段々はやくなり、旋律側が焦って間違えたり、両方が加速していって

とんでもなく速いテンポになってしまって、玉砕。というケースを何度か見ました。


次はお馴染み「幻想」です「断頭台への行進」ですね。不吉ですねー。


金管が華やかにマーチを吹きます。旋律を吹くのは、ベルリオーズのスコアを見ると

トランペットより柔らかい音がするコルネットという楽器です。

コルネットがカッコ良く旋律を吹いている時に、バストロンボーンが低音をずっと伸ばしてます。

低音のフォルティッシモを吹くのは大変難しい。コンサートではトロンボーンさんも

よく見て聴いてあげてください。

演奏はガリー・ベルティーニ指揮:ケルン放送響。


ベルリオーズ:幻想交響曲 第四楽章「断頭台への行進」



Symphonie fantastique IV. Marche


オーケストラが演奏する行進曲の最後は、アンドレプレヴィンがウィーン・フィルと

録れた、メンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」から

「結婚行進曲」。日本人だれでも最初の16小節辺りまでは知っているが、全部知っているのは

クラシック好きに限られてしまいます。

この劇付随音楽全体として素晴らしい。CD安いですからお薦めです。


メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」劇付随音楽から「結婚行進曲」


Midsummer Night's Dream "Wedding March"


文句の付けようが無い音楽だとおもいます。


◆最後はピアノ音楽の「行進曲」

ピアノで行進曲なんてあったっけ?と私も思ったのですが、灯台下暗し。

モーツァルトの「トルコ行進曲」がありました。

マニアックなことをいえば、ホロヴィッツが「星条旗よ永遠なれ」を

ピアノ用にしかも、超絶技巧連取曲風にアレンジしたもの、などがありますが、

元々ピアノ曲ではないですから。

日本人でただ1人、ショパン、チャイコフスキーという二大コンクールに入賞した

小山実稚恵さんが、アンコール・ピースみたいなのばかり弾いたCDがあります。

その名も文字通り「小山実稚恵/アンコール・プラス」です。

「トルコ行進曲」を弾ける人はそれは大勢いるでしょうが、そういう曲だからこそプロが

弾くのは大変です。明らかに素人とは「次元の違う上手さ」が無ければなりません。


中間部の16分音符が絵年と続くところは、弱めに弾いてしかもはっきり弾かなければなりませんし、

音の粒が揃っていなければならない。言うまでもなく小山さんはそんなの完璧です。

フォルティッシモはかなり強めに弾きますが、ベートーヴェンとは違うフォルテです。

その辺りにさじ加減が難しいだろうと想像します。


モーツァルト:ピアノ・ソナタ11番 K.331 イ長調 第三楽章「トルコ行進曲」


Mozart: Piano Sonata #11 In A, K 331 - 3. Rondo Alla Turca



長々と失礼しました。

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2012年03月23日(金) 「首相「間に合わない」と強調 増税先送り困難」←「増税」前に4号炉が壊れたらおしまいだとおもうのですが。
2011年03月23日(水) 「放射性物質 水道水からヨウ素…都『乳児の飲用控えて』」←上水道の水系を見る。
2010年03月23日(火) 鳩山首相、敵地攻撃「違憲でない」=参院予算委で集中審議←こういう中途半端な発言はいけない。説明します。
2009年03月23日(月) 「文章力を上げる“写経”訓練法の3つのポイント」←要するに「全文写し」ですが、これ確かに効果ありますよ。
2008年03月23日(日) 「日銀松江支店 内部資料が流出」←役所の情報管理
2007年03月23日(金) 「<薬害肝炎訴訟>国と企業に2億6千万円賠償命令 東京地裁」←刑事責任を問わないのか。
2006年03月23日(木) 「<日テレ>ニュース番組のやらせで厳重注意 総務省」 厳重注意で済ませていいのか。
2005年03月23日(水) フジテレビvsライブドアに関する東京高裁の決定は、やんわりとライブドアにも警鐘を鳴らしています。
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