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JIROの独断的日記
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2004年03月23日(火) 「小惑星が地球にニアミス」かなり、危なかったですよ。

◆記事:小惑星が地球にニアミス

【2004年3月22日 国立天文台・天文ニュース(706)】

日本時間の3月19日早朝、小惑星が地球に4万キロメートルまで近づく、ニアミスが起こりました。ニアミスした小惑星は、2004年3月16日(世界時)に発見された2004 FHという仮符号の付いた小惑星です。

地球に接近する天体を探すアメリカのプロジェクトであるマサチューセッツ工科大学(MIT)リンカーン研究所・地球軌道接近型小惑星(NEA)研究チーム(通称LINEAR)によって、18等級の明るさで発見されました。その後の世界各地での観測から、この小惑星が3月18日(日本標準時では19日朝)、地球に4万キロメートルまで接近することがわかり、世界中で観測が行われました。

日本では、鳥取県のさじアストロパークで、3月19日午前3時過ぎに高速で星空を移動する2004 FHの撮影に成功しています。

今回のニアミスの結果を分析すると、3月18日22時(世界時)過ぎに南大西洋上空で最接近し、地心距離としては4万3000キロメートルまで近づいたことが、中野主一(なかのしゅいち)さんによって計算されています。この距離は、これまでのニアミス記録の中でも特に大接近といえるものです。これまで地球に近づいた天体の接近距離ベスト10は、以下のようになっています。これで見ても、今回のニアミスが記録的であったことがわかるでしょう。観測技術がすすんで、監視網がさらに充実すれば、今後も同様のニアミスが見つかってくるでしょう。


小天体の地球接近番付(2004年3月19日現在)

接近距離 接近日 天体名 推定直径
4万km 2004.03.18 2004 FH 30m
8万km 2003.09.27 2003 SQ222 5m
11万km 1994.12.09 1994 XM1 10m
12万km 2002.12.11 2002 XV90 45m
12万km 2002.06.14 2002 MN 95m
15万km 1993.05.20 1993 KA2 7m
15万km 2003.12.09 2003 XJ7 35m
16万km 2003.09.19 2003 SW130 7m
17万km 1994.03.15 1994 ES1 10m
17万km 1991.01.18 1991 BA 10m
28万km 2003.10.12 2003 UM3 10m

◆コメント:天文学では、毎日新しい発見がある

はてなアンテナY!ニュース - 天文学を登録していると分かるが、天文学とか、宇宙開発の分野では、他のサイエンスと同様に、ほぼ毎日、何かしら新しい発見がある。私はサイエンスのこういうところが好きだ。それまで、人類が知らなかったことが、毎日少しずつではあるが、明らかになっていく。すばらしい。

つい、1週間前、3月16日に太陽系最遠の惑星が発見されたニュースについて書いた。その中で、地球近傍天体(NEO)にも触れた。

なんと、その3日後、観測史上、最も地球に近づいた小惑星があったのだ。もっとも、直径が30mだというから、惑星というよりは、「岩」と言ったほうがふさわしい。しかし、宇宙空間を飛来する天体であることにかわりはない。地球から4万キロというのは、地球と月の距離、38万キロの約10分の1だから、如何にすれすれのニアミスだったかが、わかる。

アメリカのNear-Earth Object Programのサイトにこの「2004 FH」がどういう軌道を通ったか、図になっているので、ご覧になることをお勧めする。

上の表を見ると、地球近傍天体はかなりの頻度で、飛来していることがわかる。そのわりには、意外に地球にはぶつからないものだ。

恐竜が絶滅したのは、今から約6,500万年前に、巨大隕石が地球と衝突して、大量のチリが空に舞い上がり、太陽の光を遮断して、急激な気温の低下が起きたため、という説が有力である。大きさによっては、人類も絶滅してしまうかもしれないわけだが、人類誕生以来、そういうことにならないところをみると、案外、我々は運が良いのかもしれない。

地球近傍天体は、ごく狭い範囲の話であるが、天文学が扱う対象は、スケールが大きい。だから、人間社会の面倒くささに気持ちがすさんできたときには、天文学の世界に触れることも、私の場合はかなり有効である。とにかく、スケールの大きさが桁外れだからである。

我々の太陽系は狭義の銀河系という渦巻状の星の集団に属している。銀河系だけでも直径が10万光年もあり、その中には2000億個の星が存在している。

そして、宇宙には、我々の銀河系と似たような銀河が、500億個から、1000億個(随分、幅があるね・・・)散在しているのである。それだけの数があるのに、例えば、我々の銀河系から一番近い銀河はアンドロメダ銀河であるけれども、この、「お隣さん」までの距離はなんと220万光年もあるのだ。


これらの事実を考え合わせると、宇宙全体を想像することは、完全に人間の能力を超えているといってよいだろう。その壮大さから見れば、相対的に人類などというものが如何に矮小な存在かが分かり、我々が大騒ぎしていることが、如何に取るに足らないことなのかが分かる。これが、私にとっての天文学の魅力だ。


2003年03月23日(日) 戦争は、アメリカ兵の心身をも蝕んでいる。PTSD(心的外傷後ストレス障害)はベトナム戦争後に作られた病名である。

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