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JIROの独断的日記
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2013年02月17日(日) 「TPP賛成58%、反対22%=日本の交渉参加―時事世論調査」←賛成した人。TPPって何か、分かっていますか?

◆記事:TPP賛成58%、反対22%=日本の交渉参加―時事世論調査(時事通信 2月17日(日)14時4分配信)

時事通信が8〜11日に実施した世論調査によると、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加問題について、

「日本も参加すべきだ」と答えた人は58.0%で、「参加すべきではない」の22.0%を大きく上回った。

TPP交渉参加について、自民党は有力支持基盤の農業団体などに配慮し、「聖域なき関税撤廃を前提とする限り反対

」との立場を示している。だが、調査では同党支持層の61.7%が賛成と答え、反対は23.2%だった。

民主、日本維新の会、公明、みんな各党の支持層でも賛成が6割を超えた。


◆コメント:TPP賛成の人。TPPとは何か?何も見ないで今すぐ説明して下さい。

多分、多くの人はTPPとはなにか?が分からないけど、何となく世論調査で「賛成」に〇をつけたのでしょう。

そのように断定的に想像するのには、根拠があります。

以前、このブログに書きました。

2006.10.12 NHK電話アンケート「改憲賛成40%」「集団的自衛権の意味を知っている8%」←知らないで賛成するな。

憲法改正(私には「改悪」としか思えませんが)といったら、戦争放棄の第九条のことです。

九条を変えなくても、政府の現在の公式見解は、
集団的自衛権の行使は、違憲である。

なのですが、その政府の公式見解を変えるだけで、日本は晴れて、アメリカ人が世界中で行っている

人殺しの「お手伝い」ができるようになってしまう。

いわゆる「憲法改正」は、「解釈」ではなくて憲法そのものを変更しようというわけですが、

国民は「集団的自衛権」を説明することすらできないのに、「憲法改正に賛成」と答えたのです。


世論調査の回答で賛成多数が正しくないことは、この一例だけでも明らかですが、

もう一つ、例をあげるならば、2005年9月「郵政民営化」選挙において、多くの有権者が、

小泉純一郎のペテンに見事に騙されました。あのときの世論調査でも、
「郵政民営化賛成」58% 緊急電話世論調査

でした。リンク先は、地方紙「信濃毎日新聞」ですが、全国紙の調査結果もほぼ同じだったはず。

ところがどうですか? 結局郵便事業を4つに分けたら不便で仕方が無いというので、いまは、

ある程度元にもどそうとしています。


ことほどさように、世論調査の回答などというものは、全くアテになりません。

アテにならないとは、世論調査の賛成多数派が正しい政策を支持しているとは言えない、

という意味です。


時事通信が実施した世論調査で「TPPに賛成」は奇しくも「郵政民営化」に賛成と同じ、

58%。大抵間違ってます。


この「TPPに賛成」の人々に「TPPとは何か説明して下さい」と言ったら、恐らく、

集団的自衛権に関するNHK電話アンケートと同様「分からない」だと思います。


◆TPPとはなにか。何が問題なのか。以前3回にわたって、説明しました。

TPPに参加すると、日本国内の制度や法律すら「非関税障壁」として撤廃することになる。

以前、3回に分けて、稚拙ではありますが説明しました。

2011.10.21 野田首相、TPP交渉参加に改めて意欲」←ダメ。TPP絶対ダメ。

2011.10.29 「<民主党>TPP交渉参加 所属議員同士の議論をスタート」←TPP絶対ダメ(その2)。

2011.11.10 「首相『公的保険制度守る』TPP交渉巡り」←守れないでしょ?TPP絶対ダメ(その3)。

私事で恐縮ですが、我が家の洗濯機が、かなり長く使い、遂に寿命らしいので、今日(17日 日曜日)、比較的近くの家電量販店に行って新しいのを買いました。

量販店は品揃えは豊富だし、確かに安いけれども、大型店舗が乱立したので、全国の街で昔ながらの個人商店が激減しました。

電気屋さん、本屋さん、喫茶店などがめっきり少なくなりました。

我が家の洗濯機とて、昔だったらすぐ近所の電気屋さんで買い、電気屋のオジサンが、

「あいよ」と運んで来てすぐに設置してくれたものです。

値引きは量販店には叶わないでしょうが、親しみがありますよね?

今は合理的かもしれませんが、人情味や、風情のない街ばかりになりました。アメリカの所為なんです。


詳しい事情は、2011.10.29 「<民主党>TPP交渉参加 所属議員同士の議論をスタート」←TPP絶対ダメ(その2)。

書きましたが、日本では1970年代から、スーパーマーケットが急速に展開し、昔ながらの「商店街」の個人商店の商売を圧迫するので

1974年3月1日から、大規模小売店舗法(通称「大店法」)が施行されました。

この法律により、量販店等が出店するに際しては、大規模小売店舗審議会の「審査」を受けなければならなかったのです。

しかし、アメリカがこれを撤廃しろといいました。

「年次改革要望書」という、内政干渉文書を臆面もなく叩きつけてくるのが米国です。

1989年から1990年にかけて行われた日米構造協議という名目上「話し合い」(実質はアメリカが日本を恫喝する場)が開かれ、

アメリカは、「大規模小売店舗法」を廃止しろと要求しました。米国の大規模玩具小売り

「トイザらス」が、日本に出店したがっていたけれども、「大店法」が邪魔だったのです。

結局日本は、アメリカの言いなりになり、大店法は廃止されました。それ以降、大型の量販店が至るところに好きなだけ

建てられました。そして、量販店の値引き攻勢に対抗できない個人商店は次々に廃業しました。

商店街が「シャッター通り」(閉店し、シャッターを閉めたままの店が連なっている、昔の商店街)が全国にあります。

これはTPPではないけれど、TPPに参加したら、小売業(流通業)のみならず、あらゆることで、

アメリカに押しきられます。大規模小売店舗法が廃止に追い込まれたように、TPP参加すると

ガイジンは、日本の法律が「非関税障壁だから、廃止しろ」といえるようになる。

アメリカの保険会社の参入に邪魔だから日本の公的な健康保険が廃止されるかもしれません。

アメリカには公的保険が元々ないです(民族のるつぼで、働かない人もいるので公的資金で賄っていたら、

いくら予算を計上しても足りないのでしょう)。

日本もそうなったら大変ですよ? 個人で医療保険に入るしかない。

もちろん、今よりも遙かに高く付きますし、金持ちで多額の保険料を毎月振り込める人は

高度な医療を受けられますが、低所得の家計は、安い保険しかはいれません。

病院で保険の内容を記載したカードを見せるようにいわれ、
この保険では、この病気の治療に必要な手術をうけることはできません。諦めて死んで下さい。

という世の中になります。

TPPに賛成の58%は、そういうことを理解していないと思います。多分。

分からないことに賛成するべきではありません。「分からないので答えられない」と回答するべきです。

先日書いたばかりですが、安倍首相になり、株価が上昇しているから、安倍首相の政策は正しい、

と考えるのは、短絡的すぎます。

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