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2008年02月17日(日) |
東京マラソンも結構ですけどね---音楽にまつわる国辱。 |
◆東京マラソンってのは、どこの主催なんだ。
今日、2回目の東京マラソンが行われた。
東京マラソンは、東京都のイベントなのに、日本テレビが、あたかも自社イベントの如く、半日の間、ずっと中継していた。
ゴールでは、あたかも24時間テレビにおける例のタレントの100kmマラソンの時のように、徳光和夫氏をはじめ、
女性アナ(?)が、「感動の押し売り」のような偽善的な演出を見せ、なかなか、不愉快だった。
一般市民のゴールならまだしも、タレントや---呆れたことに---日テレの女子アナを走らせておいて「感動のゴール」はないだろう。
自分の会社の社員に業務命令で走らせておいて、完走したら、自社が誉め称えるというのは、どういう発想なのだろうか?
それは、しかし、日テレの問題である。
東京マラソンをやろうと言い出したのは、石原慎太郎東京都知事である。
何故、云いだしたかと言えば、世界の大都市、NYやロンドンなどでは、どこでも「シティ・マラソン」があるのに、
東京に無いのは恥ずかしい、という理由である。
別に、世界の他の都市がやっているからと云って、東京もやらなければならないいわれはないと思う。
それよりも、東京都知事は、世界第二の経済大国、日本の首都が所有するオーケストラ、
東京都交響楽団の発展にも注力して欲しい。
◆石原東京都知事には「音楽コンプレックス」があるように思われる。
石原都知事は、他の地方自治体同様、無駄な歳出を減らそうとするわけで、それは結構だが、
よりによって、東京都交響楽団のメンバーの給料に手を付けた。
団員の給料を能力給にする、というのである。
バカも休み休み云え。ヴァイオリン奏者とコントラバス奏者とフルート奏者とホルン奏者と打楽器奏者の能力を
どうやって、相対的に比較するのだ。それぞれ音楽家である点では同一だが、楽器が違えば、技術の体系が全く違う。
上に挙げた5人の能力に順列を付けることなど、音楽家でも出来ない。
ましてや、オーケストラなど聴いたこともない都庁の人事部の木っ端役人に判断できる訳がない。
原理的に、音楽家に「能力給」という概念を持ち込むことが、音楽の本質を全く理解していない証拠である。
私は、ほぼ断言するが、石原慎太郎には、「音楽コンプレックス」があるのだ。
自らを、文学の領域では、非常に才能のある人間と思っていることは明らかだ。それは、
以前テレビで彼が「志賀直哉って、大したことない物書きがいましたがね」と本気で発言していたことから察せられる。
また、美術に関しては、息子の一人を絵描きにしたり、「若い頃は自分もよく絵筆を手にしたものだ」という趣旨の発言から、
美術(というか、絵)は分かる、という自信があるのだろう。
しかし、どう思いだしても、石原慎太郎が「トスカニーニの運命が好きだ」とか、
「フィッシャー・ディースカウ(という歌手)の『冬の旅』(シューベルトの歌曲集)はたまらん」
といった発言を聞いたことが無い。死んだ弟と一緒に下手な歌謡曲をテレビで歌ったのを見ただけだ。
全く論理的ではなく、状況証拠だけだが、過去における彼の言動から、彼は音楽にコンプレックスがあり、
だからこそ、東京都交響楽団のメンバーに能力給、などという、バカ丸出しの発想が生まれるのだろう。
この制度の導入により、収入がどれぐらい減ったのか、資料がなくてわからない。
しかし、私は、新宿のガード下付近で「都響をすくおう」という立て札を立てた横で、音楽家自身かどうか分からぬが、
地方の名産品、干物とか、菓子とかを売る露店が出ているのを目撃したことがある。涙が出た。
音楽家にこんな事をさせるのが、世界第二位の経済大国の首都行政か。恥ずかしくないのか。国辱だぞ。
日本の首都の所有するオーケストラは、本来日本一上手い音楽家を集めて然るべきだ。そのためには、カネに糸目を付けない。
それぐらいの意気込みが欲しい。
東京都知事なら、マラソンだけでなく、教養を重んじて貰いたい。
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