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JIROの独断的日記
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2013年01月21日(月) 「延命治療「死にません、なかなか」=麻生副総理が発言、すぐに撤回」←全く麻生氏に同感です。撤回の必要無し。

◆記事:延命治療「死にません、なかなか」=麻生副総理が発言、すぐに撤回(時事通信 1月21日(月)13時51分配信)

麻生太郎副総理兼財務相は21日、首相官邸で開かれた社会保障制度改革国民会議で、終末期医療に関連し

「チューブの人間だって、私は遺書を書いて『そういう必要はない。さっさと死ぬから』と手渡しているが、

そういうことができないと死にませんもんね、なかなか」と述べた。

延命治療の否定とも受け取られかねない発言で、麻生氏はこの後コメントを発表し、「適当でない面もあった」と撤回した。

麻生氏は、同会議のメンバーである有識者が年金や医療に関する考えを述べた後、発言したもので

「いいかげんに死にたいと思っても生きられる。しかも、政府のお金で(終末期医療を)やってもらうのは、ますます寝覚めが悪い。

さっさと死ねるようにしないと」とも語った。

発言を受け、菅義偉官房長官は麻生氏から電話で真意を確認。記者会見で

「個人の人生観を述べたということだ」と述べ、問題ないとの認識を示した。

これに対し、与野党からは問題視する声が上がった。自民党幹部は「まずい。TPO(時、場所、場合)というものがある」と苦言を呈し、

公明党幹部は「不用意な発言だ。慎まなければならない」と指摘した。

生活の党の森裕子代表は記者会見で「到底許されない」と批判した。(2013/01/21-19:16)


◆コメント:麻生氏の発言は正しい。

これは、いかにも麻生太郎氏らしい発言で、しかし、マスコミや野党は「チャンス」と思って叩くだろうな、

と昼間、記事を読んだ時に思いました。


この発言が「不謹慎」だとか、時事通信のように「延命治療の否定とも取られない発言」で最初、

時事通信は「波紋を呼びそうだ」とかいていましたが、「延命」=「苦痛」の場合が多いことを知らない人達でしょうね。

私は、17年前に父を亡くしましたが、父は中途半端な脳梗塞と脳出血の為に4年も、口は利けないけど意識はある、というか、

状況が分かっている状態で、寝たきりでした。麻生さんのいうとおりで、死にたくても生かされてしまった。

口が利けなくなってから父が文字盤を指さして発したことばは、

死ぬタイミングを逃して残念だ。

でした。そうでしょう。意識があるのに身体は動かせない。人生最後におしめをして寝たきりですよ?

こういう屈辱を味わいたくない、とよく言っていたのですが、本人が一番望まない形になってしまいました。


先日(1月3日に死に、8日に荼毘に付しました)死んだ母は、認知症になって閉まった祖母(父の母親)と、

脳出血で寝たきりになった父の面倒を良く見ましたが、それだけに、
自分は(死ぬときには)長く臥せらずにさっさと死にたい。

といっていました。

先月(2012年12月)5日に検査でガンが見つかり、12月7日に入院した母は、私達も同席して、

12月11日にムンテラ(医師から患者や家族に対する病状、治療方針などの説明)を受けました。


医師の娘である母は、無闇に病気を怖がりませんが、この「ガン告知」には大変ショックを受けておりました。

今までにも、自分の兄弟や、友人、知人が、結局治らないと分かっていながら、オペ→化学療法、その他

で、どんどん憔悴してゆき、最期は疼痛に苦しんで逝くのを見てきた母です。

「自分もそうなる」ことが怖かったのでしょう。

とはいえ、入院しているのですし、まだ全身状態は悪く無いのですから、ドクターとしては、

全然何もしないことを提案するわけにも行かない。標準的な治療を試みます。

母の場合は既に肝臓に転移した胃癌で、治療しても余命半年であろうといわれていました。


日頃から身体が丈夫な母は、要するに生命力があるので、それぐらいは保ちそうに思えました。

しかし、自分の病気がガンだとしってから、母の気力はみるみる衰えていきました。

胃ガンの場合の典型的なやり方なのですが、経口抗ガン剤、TS-1を約1週間飲んでから、

点滴で液体の抗ガン剤「シスプラチン」を投与するはずでした。

ところが経口抗ガン剤を飲み、始めは何とも無かったのに、シスプラチン点滴を始める筈だった日から、

強烈な腹部痛と口内炎に苦しみました。みるみる弱り、元旦から腎機能が低下しました。3日に亡くなり、8日に荼毘に付しました。


◆「延命治療=善」では、ありません。

他の例を知らないので脳溢血で倒れ、綺麗に散りたかったのに何年も寝込んでしまった父と、

予想よりもあまりに早かったけれども、その替わり、若干クスリの副作用と、腸炎による激烈な腹部痛に数日耐えて、比較的簡単に死ねた母。

両方の経験から私がおもうのは。「どうせ治らない病気なら、無闇に延命しない方が良い場合がある」ということです。


特にガンの場合は、抗ガン剤の副作用に苦しみながら延命などされるよりも、今となっては仮定上の話になりますが、

いっそ病気が見つからなければ、もう少し長く生きられ、ギリギリまで好きな事をして過ごせたのではないか、と思います。

11月までは旅行に行っていたし、胃ガンとて自覚症状はなく、たまたま採血して肝機能に異常があることが

わかり、エコーやCTで肝転移していることが発見されてしまい、入院することになりました。

そして、それ故に経口抗ガン剤の副作用で、非常に苦しみました。

普通は、そう言う状態から少し持ち直し、また、悪くなりを繰り返します。

その間の患者本人と家族の精神的、肉体的負担は大変です。

それにくらべたら、「予想外に治療の初期段階で死んで」しまった母は「好運」でした。

治療すれば必ず治る、という場合ならまだしも、延命治療をすれば数ヶ月死期が遅れるだけ、という場合は、

さらに母のように高齢(享年84歳)の場合は、延命しても臥せって苦しむ時間が徒に長引きます。

延命拒否のはずでも何だかんだで、生き続けさせられた人の苦悩を麻生氏は御存知なのでしょう。

「さっさと死ねる権利」は、健康な人が想像出来ないほど、重要なことです。基本的人権の一つにしても

良いのではないか、と思うほどです。


繰り返しますが、不本意ながら、死ぬときはさっさと死にたかった父は死ぬチャンスを逃し、見ていて気の毒でした。

母は、数日は、腹部の痛みや、口内炎の激烈な痛みに苦しみましたが、思いがけず早く逝ったことにより、

何ヶ月もそのような苦しみに耐えずに済みました。

おかげで、私や兄も母が元気だった頃のイメージが記憶にのこりました。

時事通信や他のマスコミ、政治家、世間で、麻生叩きをしている人は、修羅場を見たことが無い人ではないかと思います。

さっさと死ねるようにしておくことは、大変重要です。

母が死んで3週間も経過しておりません。この件で議論する気はありません。

この記事では、コメントを受け付けません。悪しからず。

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