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JIROの独断的日記
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2008年01月21日(月) 落語「ちりとてちん」をプロの落語家が演じているのを拝見出来るサイトのご紹介。

◆NHKで、「ちりとてちん」という朝ドラを放送しています。

普通、私ども勤め人は、NHKの朝ドラの放映時間(地上波だと8時15分から30分まで)には、既に職場におります。

ですから、大抵、これを見るきっかけが無く、私も今まで殆ど見たことがありませんでした。

しかし、今回は私は録画して見ております(NHKBS2では夜7時半に再放送するほか、土曜日の朝9時半から1週間分まとめて放送します)。

これは、最初から見ることに決めていました。

その理由は、映画「スウィングガールズ」にすっかりハマった結果、貫地谷しほりさんという女優さんの演技力が並ではないと思っていたからです。

スウィングガールズについては「スウィングガールズ」をテレビでやってましたね。実は結構好きなんです。あれ。(ココログはこちらです) に書きました。

貫地谷しほりさんという女優さんに関しては、つい先日、貫地谷しほりという役者は天才である、という確信を抱きつつあります。(ココログはこちらです)に書きました。


◆「ちりとてちん」とは落語の演目なのです。

朝ドラをご覧の方、しばしご辛抱を(ご覧になっている方ばかりではありませんから)。

このドラマのストーリーをこれ以上短くできないほどに要約すると、貫地谷しほりさん演じる、高校出たての女の子が落語家を目指す、という話なのですが、

ドラマのタイトルとなっている、「ちりとてちん」は上方落語の演目なのです。

最近、調べて知ったのですが、これは元々江戸落語の「酢豆腐」を、上方落語の落語家が関西風にアレンジしたものだそうです。

詳細な説明がウィキペディアに載っております。

ドラマでは、貫地谷しほりさん演ずるヒロインが、師匠(渡瀬恒彦氏)から最初に教わった落語が、この「ちりとてちん」なのです。

初高座では、上がりまくって、大失敗してしまうのですが、修業を積んで3年後、大ホールで再びこれを高座にかけて、見事に演じきります。

しかし、ドラマの中でヒロインが落語を演じるというシーンですから、当然、「ちりとてちん」全編を見て、聴くことができません。

私は何とか、プロの落語家が「ちりとてちん」を演じているところを見られないか、ネット上を検索し、遂に見つけました。


◆桂七福師匠のサイトで、無料で公開して下さっています。

上方の落語家、桂七福師匠のサイト、「桂七福の落語を聴く」です。

何と、プロの落語家が、ご自分の落語を、サイト上で全て見せて下さっています。ここに、「ちりとてちん」が載っています。

YouTubeでは10分までですから、5つのファイルに分かれていますが、GoogleVideoなら一挙に見られます。

大変面白いです。

実は、師匠のサイトのことはmixi日記にちょっと書いたのですが、師匠がメッセージを下さいました。mixiに入っておられる方は日記検索で、

「桂七福師匠」で検索してみて下さい。私の日記しかありません。そこに、誠に忝ないことに桂七福師匠のコメントを頂戴しています。

ココログでも、師匠のサイトをご紹介しても良いかどうか伺ったところ、快諾して頂きましたので、早速読者の皆さんにもお楽しみ頂きたいと思い、

ここで紹介した次第です。

桂七福師匠のご好意に感謝します。ありがとうございます。


◆他人を笑わせるというのは大変なことです。

落語というのは、人を笑わせるものですが、これは大変偉大な事だと思います。

人を嫌な気持にさせることは、どんなバカでも出来ます。2ちゃんねるを見てご覧なさい。「ヴァカ」だの「氏ね」だの罵詈雑言が並んでいる。

一目見ただけで嫌な気分になります。

これに対して、人を楽しませる、笑わせる、ということは本当にたいへんだと思います。

だって、何も可笑しく無い状態の人を「ワハハ」と笑わせるのですよ?

何かいいことがあって機嫌が良いときなら、人は放っておいても笑います。

落語を聴きに来る人はそうじゃない。むしろ嫌なことがあって、ひとつ落語でも聞いて大いに笑いたい、という人も大勢いる。

そういう人を笑わせるのです。嫌なことを忘れるぐらい笑わせるのです。

嫌な気持だった人を良い気分にして帰って貰う。これはどう考えても、単にふざけていたのでは無理です。

この頃のテレビのバラエティ番組はちっとも面白くありませんが、それはろくに修業もせず、考えていない若いポッと出の芸人達が、

所謂楽屋ネタで、自分たちが面白がっているからです。芸人は「お客を」笑わせなければいけない。

落語は、どういう表情、話し方、仕草をするのか。どのように間をとるのか、綿密に計算して稽古を重ねなければ出来ません。



昨日のエントリーで、英語の勉強法のことを書きましたが、同時通訳の第一人者村松増美さんが、車の中で良く落語を聴いていたそうで、

サイマル出版会「私も英語が話せなかった」(続編だったかも、ごめんなさい。ちょっと不確かです)で、故・3代目 古今亭 志ん朝さんと対談しているのも興味深い。

村松さんは、無論落語好きなのですが、言葉のプロとして、落語を、「話しことばとしての日本語の最も洗練された姿」と考えていたのです。



なんて、小難しい話をしてしまいましたが、是非、桂七福師匠のご好意による「ちりとてちん」を皆さんお楽しみ下さい。

それでは。この辺で。又明日。

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