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2012年02月13日(月) |
「11年度、実質マイナス0.4%成長」←「わずか」マイナス0.4%、だ。 |
◆記事:11年度、実質マイナス0.4%成長 12年度は1.9% NEEDS予測--11年10〜12月期速報織り込む(日経)(2012/2/13 19:34)
日本経済新聞デジタルメディアの総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、
2月13日に内閣府が公表した2011年10〜12月期の国内総生産(GDP)速報を織り込んで予測したところ、
11年度の実質成長率はマイナス0.4%、12年度はプラス1.9%の見通しとなった。
◆コメント:マイナスは、当たり前です。むしろ、1,000年に1度の大地震があって、よくぞマイナス0.4%(名目はマイナス2.2%)で止まった。
3月11日に東日本大震災があり、すっかり馴染みとなったサプライ・チェーンが途絶した時期があり、
さらには、今なお基幹産業である自動車産業等、日本を代表する大製造業がタイ洪水で工場稼働不可に陥った。
にも関わらず、11年度(2011年4月から今年の3月末まで)の実質成長率がマイナス0.4パーセントで済んだというのが
私には、むしろ、奇跡に思える。
もっとも、今はデフレの最中だから、実質GDPはあまり意味が無い。
大雑把に言うと、実質GDPは「量(生産量)」。名目GDPは「金額(売り上げ)」である。実質GDPとは、本来インフレの時に
意味を持つのである。
インフレーションといって、物価が上昇を続けているとき。
仮定上の話であり実際には、これほど物凄いインフレはないが、GDPは四半期(3ヶ月)ごとに発表されるが、
直近(今なら10月から12月)の物価水準が、前期(前の四半期。つまり7月から9月)の2倍になっていたとする。
そうすると、ある会社AがXという品物を同じ期間で100個つくり7月から9月は1万円だったものが、
物価高騰のおかげで2万円になる。すると名目は、7-9月の売上げであるから1万円×100個=100万円だが、
10-12月期には、同じく100個しか作っていなくても、売上げは2万円×100個=200万円となる。
おわかりの通り、ある会社Aの「生産活動」は全く拡大していないのに、物価があがると見かけ(金額)は増える。
そこで、インフレの際は、名目GDPを物価上昇率で割って、実際の経済活動が拡大しているかどうかを見るのだ。
今の日本では、ずっとデフレ(物価が下がり続ける事)が続いているのだから、量が増えても「売上げ」が増えないと意味がない。
だから、デフレの最中は、むしろ名目GDPの減り方に注意するべきなのだ。
日経の記事によると11年度は実質成長率はマイナス0.4パーセントだが、名目はマイナス2.2パーセントなのだ。
つまり物価の下落はまだ続いていて、余計、企業収益を圧迫し、これが個人所得を減らして、個人消費が増えず、
さらにデフレとなる「デフレ・スパイラル」と言われる所以だ。
だが、あれだけ、踏んだり蹴ったり。泣きっ面に蜂の状態で、よくぞ、名目マイナス2.2パーセントに収まったと思う。
しかも、あくまでも予測だが、来年度(2012年度。今年の4月から来年3月)の成長率予想は実質だが、
プラス1.9パーセントであるという。
あの大地震、東北太平洋側がほぼ壊滅したと言っていい、1,000年に1度のすさまじい地震と、想像だにしなかった津波により
大打撃を受けた国家。人類が体験したことのない、いまだに、どのようにして収束させたら良いのか専門家すら頭を抱える
放射能汚染を経験した国家が、その翌年度には、実質とはいえ、プラスの経済成長に転ずるであろうという。
昨年11月、2011年11月17日 、ジグミ・ケサル、ブータン国王陛下から国会で演説を賜ったのは記憶に新しい。
弊ブログでも取り上げた。
ブータン国王の余りにも過分のお言葉に、日本人として恥ずかしく思いました。
で、誠にかたじけなくも、ブータン国王陛下のお言葉に、
いかなる国の国民も決してこのような苦難を経験すべきではありません。しかし仮にこのような不幸からより強く、
より大きく立ち上がれる国があるとすれば、それは日本と日本国民であります。私はそう確信しています。
という一節があったけれども、手前味噌ながら、そのとおりではないか、と思う。
世界には、名前は出さないが、大地震とはいえ、昨年の日本と同様の地震、そのた自然災害に遭った国がいくつもあるが、
大抵は、一年経っても、ほぼそのままである。言い方がよろしくないが、あたかも「誰か何とかしてくれえ」と言わんばかりだ。
しかし、外国のマスコミが驚嘆していたように、日本人は何と津波で家や家族、仕事も財産さえ失った人々が、地震直後から
黙々とがれきを片付けていた。余程のおどろきだったのだろう。
こういう所は、日本人はやはり、「とてつもない民族」である。そう信じたい。
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