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2011年12月21日(水) |
【音楽・映像】2005年のN響「第九」終楽章。アシュケナージ指揮、ソプラノが森麻季さんです。 |
◆今年も残すところ旬日余となりまして。
年末というと、別にクラシック音楽など関心がない方も御存知の通り、
ベートーヴェン作曲、交響曲第九番 ニ短調「合唱付き」作品125を
日本の全てのオーケストラが演奏します。
私も以前は、随分何度も聴きましたが、多少クラシックに詳しくなり、
生意気盛りの年頃になりますと、年末の「第九」だけを聴く人がいる、
とか何とか言って、自分はそういう「ド素人」とは違うんだい、
一緒に聴けるか、という気取りが出て参ります。
しかし、それから更に数十年の時を経ると、やはり、これは
特別な作品だと思います。これだけが、音楽史上最高傑作ということではないけれど、
何度も聴いて殆ど、覚えているのに、そして演奏者がどうあれ(少々ヘタクソでも)
感動します。作品そのものの力があまりにも偉大なのでしょう。
第九は、歌のソリストたちとコーラスが加わる第四楽章だけではなく、
本当はやはり第一楽章から第三楽章を聴いた後に第四楽章を聴くものだと
思いますが、あまり五月蠅いことは言わずに、第四楽章を聴きましょう。
◆2005年のN響。アシュケナージ指揮、ソプラノ・ソロ、森麻季さん。コーラス、二期会です。
今まで何十年にもわたって、色々な指揮者がN響の「第九」を振ってます。
これは6年前。まだアシュケナージが音楽監督の時ですが、
ちょっと珍しい部類です。
ご承知のとおり第四楽章では、歌のソリスト(ソプラノ、アルト、テナー、バリトン)と
コーラスが演奏に加わります。
この年は、アルト、テナー、バリトンは、外人さんで、ソプラノだけ天下の森麻季さんです
(4人とも日本人、ということの方が多いです)。
また、N響の「第九」のコーラスは、たいてい、国立(くにたち)音大なのですが、
この年は二期会。つまりプロです。音大とて、声楽専攻の学生ですから、
上手いのですが、やはりプロは違います。バランスが絶妙なのです。
Beethoven - Vladimir Ashkenazy - Symphony No.9 Mvt.4 (1/3)
Beethoven - Vladimir Ashkenazy - Symphony No.9 Mvt.4 (2/3)
Beethoven - Vladimir Ashkenazy - Symphony No.9 Mvt.4 (3/3)
この楽章でいつも聴いていて気になるのは、コーラスもソリストも音域が高すぎるのですね。ちょっと。
御存知のとおり、ベートーヴェン先生は聴覚に障害があり、それは、交響曲第1番を作曲したころから、
症状が出始めていて、第九の頃は殆どきこえなかった、と。しかし、ベートーヴェンに限らず、作曲家というのは、
いちいちピアノで音を確かめながら書くのではなくて、生来抜群に良い音感を持っているひとたちなので、
頭の中で本当の演奏と同じように音を鳴らせるのですが、それにしても、全然きこえない状態がかなり続くと、
影響があるのでしょう。
スコアをよく見ると、ハッとするのですが、この「交響曲第九番」、第一楽章、第二楽章、そしてこの第四楽章の終わりは、
総休止(すべてのパートが休符)になっていまして、しかもその休符にフェルマータついてます。
慣習的に出来上がっちゃってますからいいのですが、第九って大抵、最後の音が鳴った瞬間に「ブラボー」が飛びますが
ベートーヴェン先生は、最後の音の後に静寂があり、それを含めて「音楽」だったのでしょうね。
今度はもう少し自分でまともな音源を探してきます。
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