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JIROの独断的日記
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2011年11月14日(月) 「TPP決断「評価する」51%…読売世論調査」←分からないことを「評価」するな。

◆記事:TPP決断「評価する」51%…読売世論調査(読売新聞 11月14日(月)21時31分配信)

読売新聞社が12〜13日に実施した全国世論調査(電話方式)で、

野田首相が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加方針を決めたことを

「評価する」は51%で、「評価しない」35%を上回った。

政府が貿易自由化に対応し、国内農業の競争力を強化する行動計画を決めたことについても、

「評価する」57%が「評価しない」24%より多かった。


交渉参加方針について支持政党別で見ると、民主支持層は「評価する」が66%に上り、

支持政党のない無党派層でも「評価する」45%が「評価しない」37%より多かった。

自民支持層では「評価する」45%と「評価しない」46%が並んでいる。

野田内閣の支持率は49%(前回55%)、不支持率は38%(同29%)だった。

首相が自らの政策や考えを国民に十分に説明していないと思う人は86%に達した。

首相はTPP交渉など主要政策について、より丁寧な説明が求められているようだ。


◆コメント:内容が分からないのに、何故「評価する」と言えるのか。

上の記事をボンヤリ読んでいると判らないが、

少しばかり、丁寧に読むと、如何に世論調査の結果が矛盾しているかすぐに分かる。

最後の部分を最初に持ってくるべきであったが、そうしないのは読売新聞の狡猾さだろう。

つまり、

首相が自らの政策や考えを国民に十分に説明していないと思う人は86%に達した。

ということは、読売新聞の世論調査に回答した人々の殆どは「TPPで何が起きるか」を

理解していない、と想像される。


農業だけを例にとっても、現在日本は国内農家の保護を目的に、

米には778パーセント、乳製品には360パーセントの高関税をかけているのに、

これらをいきなり撤廃したら、圧倒的に広大な農地を持つ、アメリカやオーストラリアからの

安い農産物にどのように対抗するのか。

農業だけではなく、TPP交渉は関税撤廃に加え、安全基準や越境サービスの活性化、

公共事業の開放など、21の分野で規制緩和や自由化を議論している。
「国益を守る」

を繰り返すが、守りようがないでしょ?


民主党は1年前に菅・元首相がノーテンキにTPP参加、と言ってしまったが、

何も研究していなかったのに、11月12日からAPEC、との日程が決まり、

急にアタフタと検討を始めたのである。

野田首相本人ですら、「全体として何が起きるのか」分かっていないまま、「交渉参加」と

表明してしまったと考えられ、その点だけでも私は「評価できない」。

日本のTPP交渉参加に対し、米通商代表部(USTR)のカーク代表は11日に

米国産牛肉の輸入規制撤廃、日本郵政への優遇措置見直しのほか、自動車市場の開放を

事前協議のテーマとして例示した。

ほら見ろ。BSEに感染している可能性が高く、不味い米国産牛が日本国内に出回るのだ。

保険分野で自由化の邪魔だから国民皆保険制度を撤廃しろと言われて「撤廃しません」とは言えないのである。

枚挙にいとまがない。とんでもない状況を首相も世論調査回答者も、到底理解していると思われない。

分からないことを「評価」するな。無責任だ。

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