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2011年11月07日(月) |
フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(PJBE)の世界。 |
◆PJBE来日公演時の映像を大量にアップして下さった方、ありがとうございます。
昨日、11月6日はアメリカのマーチ王、ジョン・フィリップ・スーザ(1854-1932)の誕生日でした。
金管アンサンブルの始祖、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(以下、PJBE)の演奏で、
これまでに何度も紹介しましたが、もしかすると、PJBEがマーチを演奏している映像がないかと
探したところ、マーチはありませんでしたが、大量のPJBEの映像をアップして下さったかたが
いらっしゃいます。これは、1970年代来日公演時(東京文化会館)の演奏です。
これはどういう編集か分かりませんが、ラグタイムとかポップス風が
始めに演奏されます(その前にフィリップ・ジョーンズ氏のメッセージがあります)。
Philip Jones Brass Ensemble - PJBE
これは、まあ、サービスですね。
Philip Jones Brass Ensemble - PJBE 0
再生開始後4分あたりから、フランス=ルネサンス舞曲集になります。
Philip Jones Brass Ensemble - PJBE 1
これは、実際のコンサートの演奏順ではないとおもいます。
余りにも早く、アンコールになってしまいます。
再生開始後6分あたりから、「ベニスの謝肉祭変奏曲」というふざけた演奏になります。
この客席に私もいました。我々は皆驚嘆しました。
この映像は軽めのものが多いのですが、勿論本来は、普通に金管アンサンブルの
正統的なレパートリーを演奏するのです。
初めて聞くルネサンス舞曲集の、新鮮なこと。
そしてなによりも、PJBEメンバーが吹くラッパの音の輝かしさ、華やかさ。
それで決して荒々しくならない、品の良さ。絶妙のバランス、際立つテクニック。
金管楽器の表現力の大きさ。
たとえ自分が下手クソでも、これを聞いたラッパ少年が興奮せずにいられるわけがない。
日本中のラッパ少年が、皆、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルを真似したはずです。
フィリップ・ジョーンズ先生とそのアンサンブルがなかったら、
今、金管アンサンブルがこれほど「普通のもの」にはなっていなかったでしょう。
PJBEは金管アンサンブルの始祖であり、神様なのです。
その名は長く歴史に刻まれることでしょう。
◆折角ですから、スーザのマーチをPJBEで。
PJBEは、本国では木管も交えてかなり大編成の演奏をしたのです。
以前は、スーザだけを集めたPJBEのアルバムがあったのですが、現在品切れのようです。
新しいアルバムを取り寄せたら、また、ご紹介します。
最初は「キング・コットン」と何だかよく分からない行進曲ですが、
1895年にアトランタで行われた「国際綿花州博覧会」で「キング・コットン」社が、
自社の展示場で演奏するために、スーザに作曲を委嘱したものです。
キング・コットン
King Cotton
鑑賞のためにマーチを演奏するとき(実際に人が行進するために演奏するのでは無い)、
しかも連続してマーチのときには、テンポを変えないと退屈になります。
次の雷神(The Thundere)ではどうするでしょうか。
雷神
The Thundere
実用には速すぎるかもしれませんが、コンサートではこれぐらいのテンポにすると
ずいぶんと生き生きとした印象を受けます。
最後は、「アメリカの第二の国家」、「星条旗よ永遠なれ」です。
この曲のように爽やかな国でいて欲しいのですけどね。アメリカは。
星条旗よ永遠なれ
The Stars and Stripes Forever!
これは、かなり上品な演奏です。ご参考までに若い頃のバーンスタインが
ニューヨーク・フィルハーモニックで、如何にも大暴れして振っているのが
目に浮かぶような演奏です。
バーンスタイン=ニューヨーク・フィルハーモニック:星条旗よ永遠なれ
Bernstein The Stars and Stripes Forever!
マーチの中間部には必ず、やや静かな「トリオ」という部分があります。
そこでピッコロが華やかなオブリガートを演奏して、最後にもう一度。
ここ、普通はもう少し抑えるのですが、思いっきり吹かせているところが、
如何にも「若気の至り」のバーンスタインです。
ほぼ確実に、指揮台の上でジャンプしていると思います(あの人、よくやるんです)。
それでは、今日はこの辺で。ゲンナリしたら、マーチを聴いて下さい。
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