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JIROの独断的日記
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2011年08月03日(水) 福島第一原発の「10シーベルト」に、不気味なほど無反応な日本(人)。

◆「10シーベルト」の扱われ方の軽さ。

専ら小出裕章京都大学原子炉実験所助教の著書と発言を参考にしている。

一般人の一年間の被曝量の限度は、1ミリシーベルト(0.001シーベルト)が

限度と言われている。小出助教のような原子力の専門家は

年間20ミリシーベルト(0.020シーベルト)まで、ということになっているが、

原子力に関わる人の身体が一般人よりも、被曝の影響を受けにくい、特別な

構造をしている筈も無く、ただ、「便宜上」、そう言うことになっている。

しかし、小出助教は、「原発のウソ」その他の著作で

繰り返し説明しておられるが「安全な被曝量」は存在しないということである。(「原発のウソ」69ページ)。

アメリカ科学アカデミーの中に放射線の影響を検討する委員会

(BEIR=Advisory Committee on the Biological Effect of Ionizing Radiations=電離放射線の生体影響に関する諮問委員会)

があって、それが、2005年に7番目の報告を出しました。

その結論部分にはこう書いてあります。
利用出来る生物学的、生物物理学的なデータを総合的に検討した結果、

委員会は以下の結論に達した。被曝のリスクは低線量にいたるまで直線的に存在し続け、

しきい値はない。最小限の被曝であっても、人類に対して危険を及ぼす可能性がある。

こうした仮定は「直線、しきい値なしモデル」と呼ばれる。

「しきい値」(閾値)というのは、症状が出始める最低限の被曝量のことです。

つまり、「この量以下の被曝なら安全ですよ」という値です。低レベルの被曝は人体に

害がないという考え方は、この「しきい値」が存在するという前提で成り立っています。

しかし、BEIR報告が結論づけているように、そんなものは存在しません。

低線量の放射線でも必ず何らかの影響がでるし、そしてそれは存在しつづけます。

どんなに少ない被曝量であってもそれに比例した影響が出る。このような見方を、

「直線、しきい値なし」(LNT=Linear Non-Threshold)モデルと呼びます

要するに、小出助教は、被曝というのは、本来全くあってはならないのである、

ということです。年間1ミリシーベルトが日本の大人の年間被曝量の上限で、

これは、1万人に1人がガンで死ぬ確率がある、という数字です。

福島原発の作業員は「緊急時の作業員」で被曝限度量が100ミリシーベルトだったのに、

250→500→1000ミリシーベルト(1シーベルト)にしようというのが国の方針で

それだけでも、怒り心頭なのに、1時間で10シーベルトが計測された。というのは、

多分小出助教にとっては気絶するくらいひどい数字でしょう。

それぐらい、とんでもない状態なのに、その状況のひどさを伝えようとしているメディアは

毎日放送の「たね蒔きジャーナル」だけで、国民ものほほんとしている。

怖いことからめを逸らしたいのは、人情かも知れませんが、

多くの一般市民は、何にも論理的に関係ないけれども、

節電していれば、放射能は国が何とかするんじゃない?

という程度にしか考えていないように見受けられます。

私は、それは、正しくない、と思います。

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