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2010年11月15日(月) |
「GDP、年3.9%増=4期連続プラス―駆け込み需要で消費拡大・7〜9月期速報値」←デフレ期は「実質」より「名目」を見る。 |
◆記事:GDP、年3.9%増=4期連続プラス―駆け込み需要で消費拡大・7〜9月期速報値(時事通信 11月15日(月)8時55分配信)
内閣府が15日発表した7〜9月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.9%増、
年率換算で3.9%増と4四半期連続のプラス成長となった。
エコカー購入補助終了前の自動車の駆け込み需要や、エアコン販売など猛暑の影響で個人消費が大きく伸びたのが主因。
一方、生活実感に近い名目GDPは前期比0.7%増、年率2.9%増とプラスに転じたが、名目が実質を下回り、デフレ状況を示す「名実逆転」が続いている。
海江田万里経済財政担当相は「一時的に民間消費が伸びたが、景気は足踏み状態にある」とのコメントを発表した。
実質GDPの前期比伸び率に与えた影響を示す「寄与度」は内需が0.9%、輸出から輸入を差し引いた外需がプラス0.0%。
好調を維持してきた輸出がアジア向けを中心に鈍化し、外需の寄与度は2009年1〜3月期のマイナス0.9%以来の低さだった。
◆コメント:デフレが続いているときは、「名目GDP」に注目するべきなのです。
GDP(国内総生産)とは、一定期間に国内で生産されたモノやサービスの価値の合計です。
実質GDPと名目GDPがありますが、「実質」は量、「名目」は金額だ、と非常に大雑把に言うことが出来ます。
記事では、実質GDPが4期(4四半期という意味です)前期比プラスになったことを強調していますが、
実質GDPを重要視するのは、モノやサービスの価格が全体として上がり続けるインフレのときです。
前の期と同じだけの量しか生産していなくても、物価が上がり続けているならば、「売上げ」は増えます。
しかし、実際には経済活動がまえよりも盛んになっているかどうか比較するためには、インフレ率を取り除いて
前の期と比べなければならないのです。
実質は量。名目は売上げ金額。
記事の中にも書いてあるように、量は前期比より0.9パーセント増えているにも関わらず、
売上げ(名目)は前期比+0.7パーセント。
新しく作ったモノやサービスの増加分と同じだけ売上げが増えていないのは、
今の日本では、インフレの反対で、モノやサービスの値段が下がり続ける状態、
「デフレ」の進行が止まっていないからです。
物価が下がり続ければ、何でも安くなるから、何だか良さそうですが、
それは、モノを作ったりサービスを提供している会社の儲けが減る、ということです。
すると、企業は費用を減らそうとします。最も大きな費用(コスト)は人件費なので、
会社は費用を減らして、儲けを確保しようとします。
つまり、従業員やパートなどの給料を減らすか、人を減らします。
そうすると、家計の消費が減少し、モノやサービスが更に売れなくなり、需要・供給の法則で、
一層、物価が下落する。デフレ・スパイラルです。
このような状況では、実質よりも、名目GDPに注意するべきなのです。
名目GDP÷実質GDPをGDPデフレーターと言いますが、これが前期比マイナスならば、
デフレだということです。今回は前期比マイナス2パーセントで、6期連続の前期比マイナスでした。
殆どの目に付くメディアが、実質GDPが年率換算でプラス3.9パーセントである、ということを
最初に書きますが、本当は名目が実質を上回る、つまり、インフレ(気味)に転じることが
重要なのですから、その点を強調するべきだと思います。
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