外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
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2010年10月08日(金) 「円急伸、一時81円72銭に 米雇用者数が予想超え減少」←世界中が金融緩和政策を取ろうとしているのです。

◆【お詫び】一昨日、昨日は寝てしまいました。

最近たるんでいまして、1ヶ月に何度か、木曜日にどっと疲れが出て、更新できないことがあります。

そういうときでも、何とか「今日は更新できません。悪しからず」というような、「お詫び」を書いたことにより、

「インチキ更新」(空白の日にはしなかっただけ、という意味です)はしていましたが、

一昨日の晩は、どうにもこうにも抗うことのできない睡魔に襲われ、何も書かずに寝てしまいました。

そして、昨夜こそ更新しようとしましたが、今週はたまたま余程疲れていたようで、また、パタリと寝てしまい、

更に今日(9日、土曜日)も朝食後、いつの間にか眠りに落ち、目が覚めたら夕方でした。


普段、夜更かしし過ぎて、3時間ぐらいしかねないのです。それで身体を壊すことはないのですが、

あまりに連続すると、脳が「とにかく、寝ろ」という問答無用のシグナルを送ってくるようです。

失礼しました。


◆記事:円急伸、一時81円72銭に 米雇用者数が予想超え減少--1995年4月以来の高値(日経 2010/10/8 23:07)

8日午前のニューヨーク外国為替市場で円相場が一段高となり、一時1ドル=81円72銭まで上昇した。

1995年5月29日に付けた81円80銭を突破し、95年4月下旬以来、約15年5カ月ぶりの円高・ドル安水準となる。

米労働省が朝方発表した9月の雇用統計で、非農業部門の雇用者数が市場予想を超えて大幅に減少。

米連邦準備理事会が追加金融緩和に踏み切る可能性がさらに高まったとの見方を背景とした円買い・ドル売りが続いている。


◆コメント:折角日銀が金融緩和したけど、世界中が金融緩和政策を取ったら、同じ事ですよね。

日本銀行が10月4日、5日と金融政策決定会合を開き、ゼロ金利政策を取ることと、追加的な資金供給の為の基金を

創設する、と発表しました。それは、日本銀行のサイト、 新着情報一覧で確認できます。

日本銀行:2010年10月 5日 「包括的な金融緩和政策」の実施について(13時38分公表) (PDF, 177KB)

遂に5年ぶりにゼロ金利政策を採用することと、実質的「量的緩和」を組み合わせました。

翌日、首相や財務相からは、「日銀の姿勢を評価する」旨の発言が相次ぎました。

ところが記事に書かれているとおり、円高は止まりません。日本が金融緩和を実施する、と発表したら、

普通は、外為市場でドル円相場は円安に動く筈です。


何故そうならないか、というと、金融緩和を行って円安に振れるためには、ドル金利は動かないけれども、

円金利は下がる、つまり、金利差の縮小によるものです。

ところが今は、アメリカも景気が回復せず、あの大変な支持を得て(無論一部には不満分子が存在していましたが)

大統領に就任したオバマ氏ですら、不支持が支持を上回っていて、それは経済が好転しないこと、が理由になっています。


詳しく書くと長くなるので簡単に括りますが、米国が発表する経済指標や、不動産価格の動向を見ていると、

リーマン・ショックの根本的な原因となった、サブプライムローン問題が後を引きずっているのです。

一番新しい指標は、日本時間8日(金)21時半に発表された、米国雇用統計です。

米国雇用統計で注目されるのは、失業率自体よりも、非農業部門就業者数(nonfarm payrolls)の増減です。

農業部門の雇用者数は、景気の影響をあまり受けないので、「非」農業部門の雇用状況に注目するのです。

昨夜、事前の予想は、「前月比マイナス5,000人前後」でしたが、実際の統計は「前月比マイナス95,000人」

でした。アメリカの雇用統計は毎月第1金曜、米国東部時間午前8時30分に発表される(今月のように、第1金曜が

月初の場合は、翌週になります)ことは、株、為替、債券、金利、商品、その他あらゆる世界の市場関係者の常識で、

世界で最も注目される経済指標の一つです。この影響は大変大きい。


FRBが次のFOMC(Federal Open Market Committee=連邦公開市場委員会)で利下げするであろうことは、

雇用統計を待つまでもなく予想されていたのが、昨日はほぼ「確信」に変わりました。だから、市場は先取りして、

NY株式市場は、「金融緩和期待」により上昇して終わりました(実際に発表されたら、利食いで売られるはずです)。


この他、EU諸国も景気が悪いし、アイルランドは、ギリシャのような財政危機に陥る恐れがある。

日本の輸出企業にとって、円高よりも円安の方が好ましいのと同様、アメリカ・ヨーロッパの輸出企業にとっては

自国通貨安の方が好ましい。だから、日本が単独で円安を目指して介入するな、という声が海外から出ていますが、

皆、勝手に自国のことばかり考えて発言しているだけなのです。こうなると、全世界的に金融緩和で金利を下げて、

さらに市場介入して、自国通貨安を目指します。「世界通貨戦争」とかマスコミが書いているのは、そういうことです。

しかし、論理的に考えて、全ての国にとっての自国通貨安というのはあり得ないので、言い争っても、終わりが無い。


外需に依存するから良くないので、日本を例にとれば、輸出に頼らず、国内の需要(内需)を喚起するべきだ、

といわれます。日経の「マーケット総合欄」に「大磯小磯」というコラムがあり、ここは社説よりも自由に経済記者か

編集委員が自説を展開するのですが、「政府は内需拡大に努めるべきだ」というところまでしか書かず、

では、そのためにどうすればいいのか?を書きません。


◆所得税・地方税・消費税を(暫定的にでも)減税するべきです。

政府は8日、追加経済対策で、5兆500億円の財政支出を閣議決定しました。

主な内容は

(1)雇用・人材育成(2)成長戦略の推進・加速(3)子育て・医療・介護などの強化(4)地域活性化、社会資本整備、中小企業金融支援

となっていますが、本当に効果があるか、やってみないとわかりません。

そもそも国家のおカネを特定の経済分野に焦点を絞って、支出するというのは、本来「計画経済」で、

日本は、社会主義国ではないのですから、どうもピントが外れているように思います。


政界・財界・学者のだれも口にしないのが不思議ですが、私は以前から書いているように、

いくら、日銀が金融緩和しても、市場に資金が不足し、銀行が貸し渋るから不況なのではなくて

長らく不況で家計の支出が滞っている。GDPの約60パーセントを占めるのは、個人消費なのです。

法人税を下げても、それが、従業員の給与の増加に繋がるとは思えません(会社はコストを削りたいのです)。


一時期、今よりも財政が悪化したとしても、暫定的に所得税・地方税・消費税を減税することにより、

家計の可処分所得を増やすことが、内需を喚起する為に最も直接的に効果がある対策だと思います。

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2009年10月08日(木) 記者会見開放の問題(9月19日)の続き。首相の統率力。
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2007年10月08日(月) 「『海自給油は憲法違反に当たらず』首相、衆院予算委で反論」←違憲です。
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