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JIROの独断的日記
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2009年10月08日(木) 記者会見開放の問題(9月19日)の続き。首相の統率力。

◆問題の所在:民主党は政権をとったら、記者会見をオープンにすると選挙前は言っていた約束を反故にした。

この件に関しては、鳩山政権は初日から公約を破っていた。記者会見の開放の問題。ココログ)にかいた。

自民党政権時代は、首相、官房長官、各閣僚(大臣、副大臣)の記者会見は記者クラブに所属するメディアだけが、

参加することを許されていた。

一方、野党時代の民主党は、記者クラブに属さない、フリー・ジャーナリストや、雑誌記者、外国人記者の参加も認めていた。

そこで、8月30日の衆院選前に、民主党の小沢、鳩山それぞれの記者会見で、フリー・ジャーナリストが、

この方針は、もし、民主党が政権を取っても変わらないのか?と尋ねた。小沢一郎も鳩山由紀夫も「変わらない」と言った。

しかし、民主党が衆院選で大勝し、9月16日に鳩山総理が首相に選ばれ就任記者会見を行う、ということになったら、

フリー・ジャーナリスト、インターネット・メディアの記者、雑誌記者は、自民党時代と同じように門前払いを食った、

これは、公約違反である、というのが、問題の背景である。


◆その後、岡田外相と亀井金融相が、オープンにした。

鳩山政権誕生からまだ一ヶ月も経っていないので、短絡的に結論は出せないが、

今までの所、どうもまとまりがない。内閣の方針に統一性・一貫性がないのである。

鳩山首相は、この問題をどのように解決するのか方針を述べていないのだが、

外務大臣の岡田克也は、「事前の登録を必須とする」ことを条件に、

すべてのメディアに定時会見を開放すると発表した。

といっても無制限ではない。詳しくは、ウィキペディアの説明をご覧頂きたい。

また、外務省は、YouTubeに、外務省動画チャンネル(←注:開くと、動画再生が始まる)を設置しており、

その中で見ることができるが、岡田外相は9月29日の記者会見(←注:同上)で、改めて

外務大臣副大臣の記者会見には、記者クラブに所属するメディア以外の記者の出席を認める旨、発言している。


もう一人は、亀井金融相で、この人の返済猶予策の是非は今はさておき、

記者クラブの抵抗にあったようで、それ以外の記者のために、別に会見を行っている。

金融庁・新着情報で10月8日を見ると、

大臣記者会見概要(1) (平成21年10月6日)

大臣記者会見概要(2)(平成21年10月6日)

という、今まで見たことのない形式になっている。

リンク先をご覧になるとわかるが、大臣記者会見概要(2) は、
亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(雑誌・フリー等の記者)

であり、今までこんなことはなかった。どうしてこういうことになるかというと、
金融庁の記者クラブは、非加盟の報道機関などから会見参加の要請があった場合、

クラブの幹事社の判断でオブザーバーとしての出席を認めている(毎日新聞 10月7日 東京朝刊)

からである。記者クラブが従来の方針を変えようとしないので亀井金融相は、

クラブ非加盟社向けの会見を別に開くことにしたのだが、9月29日の記者会見で、冒頭に、
記者クラブも難しいのだね。総会で承認しないと、といって、結構、封建的なことをやっているのだね、あなたたちは。

もう、全部オープンにいかないとだめだよ。

と批判的な発言をしている。

亀井金融相の返済猶予という金融行政案には、私は反対だが、報道に対してオープンな姿勢は評価できる。

その点は、いい。良いことを書かないのはアンフェアだから、特に強調する。


しかし、鳩山内閣の約一ヶ月を見ていると、確かに「行政権は内閣に属する」のであり、内閣は行政に関して

連帯して責任を負うのだが、内閣総理大臣は紛れもなく国政の最高責任者なのである。

この記者会見の例を見ても分かるように、記者会見をオープンにするかどうか、という問題についても、

首相が決めたのか、大臣が勝手に決めたのかよく分からないし、他の大臣記者会見が記者クラブ非加盟者に

オープンであるという話を知らない。内閣として、一貫性・統一性に欠けるのは、鳩山首相が、

「鶴の一声」を発することが出来ないのではないか、つまり、内閣をまとめ切れていないのではないか、

という首相の統率力に関する懸念を抱かせる。それが問題である。

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