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2006年10月08日(日) |
「北朝鮮核実験」←まだ真実の全貌はわかっていないのです。/名曲「主よ、人の望みの喜びよ」 |
◆記事1:核実験を実施 北朝鮮が発表(NHK)
朝鮮中央通信は、9日午前11時50分ごろ、「科学研究部門で地下核実験を安全に実施し、成功した」と伝えました。
さらに朝鮮中央通信は「今回の核実験は科学的で綿密な計算によって行われたもので、放射能漏れのような危険はまったくなかったことが確認された」としたうえで、
「朝鮮半島と周辺地域の平和と安定を守るのに尽くすことになるだろう」としています。
北朝鮮は今月3日に「今後、安全性を確保したうえで、核実験を行うことになる」と言明していましたが、
「核実験を実施した」と発表したのはこれが初めてです。ただ、実験を行った詳細な場所や実験の規模や回数など詳しいことには触れていません。
(以下、略。元記事はhttp://www3.nhk.or.jp/news/2006/10/09/d20061009000114.html )
◆記事2:国連安保理が緊急協議 日米が制裁決議案提示へ (共同通信)
【ニューヨーク9日共同】国連安全保障理事会は北朝鮮の核実験実施発表について、
日本時間9日午後10時半からの非公開協議で対応を緊急に討議する。
10月の安保理議長国を務める日本と米国は制裁の法的根拠となる国連憲章7章に基づく対北朝鮮制裁決議案を近く提示する方針。
制裁決議案が採択されれば、北朝鮮の国際的孤立がさらに深まる。北朝鮮が挑発行動を繰り返すたびに追加措置を講じると見込まる。
[ 2006年10月9日17時46分 ]
◆記事3:専門家 核爆発かどうか疑問も(NHK)
CTBT=包括的核実験禁止条約に基づいて核実験などの監視にかかわっている当局者の1人は、NHKの取材に対し
「核実験にしては規模が小さすぎる。地下に直径30メートルほどの大きな空洞を設け、その中で核爆発を起こしたのであれば、
この程度の揺れにとどまることは考えられるが、そうでなければ核実験に失敗した可能性もある」と指摘しました。
そのうえで、この当局者は「核実験を行うと、それに伴って実験場の上空にはキセノンなどの放射性物質が放出される可能性が高く、
こうした物質が検出されたのであれば核爆発があったと判断してよいのではないか」と話しました。(10月9日 13時37分)
◆記事4:北朝鮮の核実験「どちらかといえば失敗」…米政府
【ワシントン=坂元隆】米ワシントン・ポスト紙(電子版)が米政府当局者の話として9日報じたところによると、
北朝鮮の核実験場とされる場所からの地震波は小規模で、実際に核爆発だったのかどうか判断がつきかねるほどだという。
この当局者は、政府の分析チームは核実験を「どちらかといえば失敗」とみている、と述べた。
FOXテレビも、米政府高官が、北朝鮮の核爆発が予想より小規模であり、「当初求めていた成果を達成できなかったのではないか」と述べたことを伝えた。
(読売新聞) - 10月9日20時8分更新
◆コメント:核実験に成功した、と断言しているのは北朝鮮自身だけなのです。
今日はもっぱらこのニュースで持ちきりですが、注意深くニュースを読んでいて気が付きました。
- 北朝鮮が核実験を試みたことは、ほぼ間違いない。厳密にいうと、かなりのエネルギーを持った爆発があったことは、各国の地震観測データなどから見て明らかである。
- しかし、それが、「核爆発である」という確証はまだ得られていない。核実験だと主張しているのは、北朝鮮だけである。
- 専門家の中には記事3にあるように、「核爆発にしては規模が小さすぎる」として、北朝鮮が核実験を本当に成功させたのか疑問視する人もいる。核実験を行えばそれが地下核実験であっても放射性物質が外部に放出される可能性が高く、それが確認されれば、核実験だったと推定することができる。つまり、今のところ断定不能である。
- 記事4で分かるとおり、別の専門家も「核爆発は起きたかも知れないが、北朝鮮が期待したほどの爆発が得られたかった可能性がある」と述べ、その根拠として、やはり、「核爆発にしてはエネルギーが小さすぎる」ということを上げている。
◆暫く経ってみないと分からないと言うことですよ。
つい先日、北朝鮮の核実験ねえ。首領様、自分が吹っ飛ばないといいですねという記事で書きましたが、
7月に発射したテポドンが途中で分解したのは、部品の腐食が原因だったと言うことです。暫く経ってみないと、事実は分かりません。実験が失敗だった可能性も十分にあります。
マスコミは常に扇情的な記事を書きますが、それはその方が売れるからです。
本当は
「北朝鮮が核実験を行い、成功したと声明を発表した。地震計のデータからも、何らかの爆発があったことはあきらかである。
しかし、北朝鮮の声明どおり、本当にそれが核爆発なのかは、まだ、わからない。
また、核爆発だったとしてもあまりにも規模が小さく、実験は失敗であったのではないか、と見ている専門家もいる」
ということが、現時点で冷静に報道されるべき事だと思います。
このように結論づけたからには、以下は余計の情報かも知れませんが、参考まで。
◆10月8日付テレグラフ(英)紙の記事によると・・・
長くなるので全訳は省略します。
◆記事:N Korea's bomb 'would kill 200,000'(冒頭部分抜粋)
(http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2006/10/08/wnkorea08.xml)
By Sergey Soukhorukov in Pyongyang(Filed: 08/10/2006)
The nuclear weapon that North Korea intends to detonate in an underground test is big enough to kill up to 200,000 people were it ever to be used against a city such as Seoul or Tokyo,
Russian military experts have revealed.
They say that the weapon, with the same 20-kiloton yield as the bomb dropped on Nagasaki, is about 10ft long and weighs four tons.
It is too big to fit on to any missile Kim Jong Il's regime currently possesses but if it were detonated above ground it could destroy everything within five square miles.
◆【訳】北朝鮮の核爆弾、20万人殺傷の威力(10月8日付テレグラフ)
ロシアの軍事専門家が明らかにしたところによれば、北朝鮮が地下核実験で爆発させようとしている核爆弾は、
ソウルや東京で爆発させれば、約20万人を殺戮する威力がある、という。
この情報筋によれば、北朝鮮の核兵器は長崎に投下されたものと同規模の(TNT火薬換算)20キロトン相当の爆発力を持つ。
しかし、これは、長さが10フィート、重さが4トンもあり、重すぎて、金正日の軍隊が保有するミサイルに搭載できない。
但し、仮に、爆発したら、爆心点から5平方マイル(=12.9499406 平方キロメートル)以内にある全てのものを破壊するエネルギーがある。
つまり、核実験に成功したとしても、それを、小型軽量化してミサイル(ノドン・テポドン)に搭載して安全に発射出来るようにならなければ、
核「兵器」として実用に適さないのですから、仮に、今日、本当に北朝鮮が核実験に成功したとしても、明日、日本に原爆が投下される可能性は限りなくゼロに近いわけです。
あまりあたふたしない方が良いとおもいます。
◆今日の名曲:バッハ「主よ、人の望みの喜びよ」
バッハは教会の礼拝用に毎週カンタータという合唱とオーケストラからなる曲を書いていたのです。
今日御紹介するのは、カンタータ147番《心と口と行いと生きざまもて》という全部で10曲で構成されるカンタータの一曲です。
カンタータの中で最も有名な一曲です。
本当は合唱とオーケストラですが、あまりに美しいので、色々な編成で演奏されます。
今日はピアノ独奏用に編曲したものをお聴き下さい。
いつも恐縮ですが、エンピツをご覧の方はこちらから。
2005年10月08日(土) 「首相、『郵政民営化実現は政界の奇跡』」(小泉首相)、「イラク侵攻は神の命令」(ブッシュ大統領)2人とも危ねえな。
2004年10月08日(金) 欧州の管弦楽団で活躍する日本人音楽家は、どんな政治家・外交官よりも、日本に貢献している(シュミット元ドイツ首相)
2003年10月08日(水) <損賠訴訟>割れた食器の破片で目に障害 販売会社に賠償命令 ←何でも人のせいにする傾向が顕著になりつつある。
2002年10月08日(火) 小柴名誉教授、万歳!