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2010年03月08日(月) |
今週は勤続(25年)休暇です。/きょうの経済指標概観。 |
◆勤続25年休暇を今年度中に取れと言われまして。
私の勤務先は、普通は1年に一度夏休みを1週間(5営業日)取るだけなのですが、
入社15年と25年の社員には、勤続休暇が1週間余計につきます。
私は昨年4月1日付で勤続25年だったのです。そうすると、その年度中に夏休みと別に、
「一週間連続して」勤続休暇を「取らねばならない」という人事規定があります。
いつ、取っても良いのです。おカネのある人は夏休みとくっつけて2週間の休みにして
海外旅行へ行ったりしますが、私は2週間ずっと旅行なんて出来ませんし、
何しろ、愚息の受験がありましたから、それが一段落した頃、即ち3月に休む
と以前から、言っておりました。ですから私は、問題ないのですが、
世の中の多くの方々は決算で忙しい時期ですよね。一人で楽をしてすみません。
ただし、このところちょっとくたびれていたので、ちょうど良かったです。
◆経済記事は景気回復を強調するけれども、要するに去年が余りにも悪かったのです。
どうも日経をはじめ、大手メディア各社は、役所や民間が景気指標や統計を発表する度に
「昨年に比べずっと改善している」ことを強調したがるのですが、
それは、昨年が余りにもひどかったから相対的に良くなっているだけであり、
景気が上向きに転じたわけではないことを認識する必要があります。
例えば、内閣府が毎月発表する「景気ウォッチャー調査」。
マスコミはこういう風にかくのですよ。ロイターと時事を引用します。まずロイター。
◆記事:現状判断DIは42.1に上昇、判断を上方修正=2月景気ウォッチャー調査(3月8日15時13分配信 ロイター)
内閣府が発表した2月の景気ウォッチャー調査では、景気の現状判断DIが42.1となり、
前月比3.3ポイント上昇したほか、先行き判断も上昇した。
政府のエコポイント制度などに支えられ、昨年9月頃のDI水準まで持ち直すなか、
内閣府は、景気ウォッチャー調査の判断を「景気は厳しいながらも、下げ止まっている」に上方修正した。
記者説明を行った内閣府の津村啓介政務官は、上方修正の背景として、
「家計、企業いずれも前向きの景況感が広がってきた。景気回復を期待し実感する声の裾野が広がっており、
内需を中心とする自律的回復につながっていく可能性がある」と述べ、同様の判断をしていた
昨年9月と水準が近いことを挙げた。その上で、
「下げ止まっているという程度の表現であり、水準としては依然として厳しい」と指摘。
なお回復の途上にあるとの認識を示した。
現状判断DIの上昇は3カ月連続。横ばいを示す50の水準は35カ月連続で下回った。
2―3カ月先を見る先行き判断DIは44.8で、前月比2.9ポイント上昇。
50の水準を33カ月連続で下回った。調査期間は毎月25日から月末まで。
次は時事通信。
◆記事:街角景気、3カ月連続で改善=基調判断を上方修正−内閣府(3月8日19時0分配信 時事通信)
内閣府が8日発表した2月の景気ウオッチャー調査によると、3カ月前と比べた街角の景況感を表す
現状判断DI(指数)は42.1と前月比3.3ポイント上昇した。
2〜3カ月先の見通しを示す先行きDIも44.8と2.9ポイント上昇し、ともに3カ月連続で前月を上回った。
指数の値も、急落した2009年11月以前の水準に接近。内閣府は基調判断を2カ月ぶりに上方修正し、
09年9月と同じ「景気は厳しいながらも下げ止まっている」に戻した。
現状判断DIの上昇は、政策効果によるエコカー、薄型テレビの好調に加え、
上旬に寒く下旬に暖かった天候で冬物、春物の衣料がともに売れ、
アジア観光客の入り込みも多かったため。
トヨタ自動車のリコール(回収・無償修理)問題には懸念の声もあったが
企業の受注回復や住宅エコポイント制度に期待が高まっており、先行きDIも堅調が持続した。
要するに、日本中のいろいろな職業の一般人に、
3ヶ月前と比べて景気は良くなりましたか?
とインタビューした結果をまとめて、「良くなっている」という人から「変わらない」。「悪くなっている。」
を引くのです。現状判断DI(ディフュージョン・インデックス)が50なら「ニュートラル」。
50を下回るなら、景気はまだ停滞しているか、悪化している。
上回るなら、景気が好転している。と言えるのですが、ロイターが書いているとおり、
現状判断DIは35ヶ月、つまりほぼ3年、50を下回っている。ただ、次第に50に近づいている、と言うだけです。
◆要するに、岩が転がり落ちるように悪化していた景気のが少し下げ止まりかけているかも知れない、と言う程度です。
もう一つ。
今日は東京商工リサーチと帝国データバンクという企業の信用情報を提供する会社、つまり、国内企業の経営状態を見ている会社が、
毎月恒例の、「企業倒産件数」を発表しました。
東京商工リサーチは、
2月の全国企業倒産件数は前の年に比べて17.2パーセント少ない1090件でした。
帝国データバンクは
2010年2月の全国倒産件数は前月を17件上回る966件に増加したものの、
前年同月比では14.6%減、6カ月連続の減少だった。また2月は上場企業の倒産はなく、
100億円以上の大型倒産も3件と低調。
と発表しました。数字をなるべく良い方に見ようとしている。
両者とも前年同期比、倒産件数が少なくなっている、と、仕切りに強調していますが、
どっちみち、2月で全国で約1,000社が倒産している。単純に平均すれば、1日約30件の会社、
それも中小企業が倒産しているのです。倒産件数の伸びは減ったけど、毎日日本では30の会社が倒産し、
倒産した会社の従業員が露頭に迷っている。そして、倒産する会社が再び増える可能性は残っています。
まだまだ景気は悪いのです。
大手メディアは、そちらを強調するべきなのであって、
徒に楽観的な論調で書くべきではない、と思います。
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