白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2009年07月23日(木) お墓参り

週末最終日は義父のお墓参りに行ってきた。

実家の車を借りて途中Fの家へ寄り野菜の収穫など。前夜は大雨だったため家族全員泥だらけ。夫の実家で汗を流して着替えた後、義母と一緒に義父の御墓のある霊園へ。思えば初めて義父のお墓参りへ行ったのは、結婚の承諾を戴くための挨拶をした日だった。義母と対面して昼食を取った後、そのままお墓参りへ連れて行かれたのだった。義母は「いい人と結婚できるようお父さんにお願いしていた甲斐があったわ」とお墓に話しかけていた。あの時、私は義母から息子の結婚相手として認めてもらったのだ。

しかし娘と一緒にお墓参りをするのは初めてのこと。私も出産してからは一度もお墓参りをしていなかった。その日、義母はやたらとハイテンションだった。「孫と一緒にお墓参り出来るなんて!」と大喜び。義母は末っ子の息子については孫どころか結婚さえ諦めていたらしく、結婚の報告をした時も妊娠の報告をした時も大喜びしてくれた。そして、お墓は義母にとって心の拠り所になっているらしい。何かの区切りにはお墓参りをして家族の報告をしているようだ。

私は宗教を信じていない。お墓にも興味は無い。もちろん死者を悼む心は持っているし、何某かの宗教行事にはキチンと礼を尽くしているつもりだ。私とて実父を亡くしているが、実父は宗教とかお墓に興味の無い人で、遺言により遺骨はとあるお寺の骨仏になっている。だから余計にお墓に対する興味が薄いのかも知れない。

だが今回は「お墓があるのも悪くないなぁ」と思ってしまった。少なくとも義母は「孫とお墓参りが出来た」ってことを心から喜んでいて、娘も義母に手を引かれてお墓を訪れ、墓石に水をかけることを楽しんでいた。娘にはまだ「参る」という事は分からないだろうけれど、それも追々知ることになるだろう。娘がおばあちゃんからお墓についての仕来りを学ぶこともあるだろう。

家やお墓と言うものには「しがらみ」が付いて回る。それを是とするか非とするかは簡単に語ることは出来ない。だが、私はそれらを「良いもの」として捉えることの出来る人間でありたいと思う。それは血の繋がった人達との関係が良好であることの証だと思うから。

それはそれとしてお墓参りは気持ちが良かった。その日は曇っていて日差しが柔らかくて、山間にある霊園はとても涼しかった。あの場所は義母にとって無き夫と語らう場所なのだろうなぁ。また折々に訪れたいものだなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2008年07月23日(水) お見舞い
2007年07月23日(月) 子供の王国
2006年07月23日(日) 女の裸。
2004年07月23日(金) 仲間意識。
2003年07月23日(水) おばあさんになっても。
2002年07月23日(火) 三十路の憂鬱?

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