白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2009年07月22日(水) 素敵な車掌さん

連休中、娘を汽車に乗せるために家族でお出掛けした時、電車で往復したのだけれど、その時にとても印象深い出来事があった。

娘は汽車に限らず乗り物が大好き。と言っても乗り物の玩具で遊ぶの事には興味が無くて、自分自身が乗り物に乗ったり、あるいは本物が動いているのを見るのが好きらしい。なので電車に乗った時は電車を降りてからすぐに改札へは向かわずに、電車が行ってしまうのを見送ることにしている。

その時も電車を降りからしばらくホームに立っていた。娘に「電車にありがとうしてね。バイバイしようね」と促すと、娘は電車にペコリと頭を下げて、動き出した電車に向かって手を振った。すると、車掌さんが娘に手を振ってくれたのだ。娘は今まで何度となく電車に手を振っているけれど、車掌さんが手を振ってくれたのは初めてのこと。

その車掌さんはまだ20代の青年だった。暑さにバテていたらしく「もう駄目。ギリギリ…」という顔をしていたのに、娘に手を振ってくれるとは。実際、電車の車掌という仕事は暑くても寒くても電車から出たり入ったりする訳だから外の気温に影響されやすい仕事なのだと思う。

車掌さんの心づかいは娘の親として嬉しかったし「こんな素敵な車掌さんがいるんだ」ってことに感激してしまった。彼は電車が好きで車掌という仕事に誇りを持っている人なのだろうか? それとも子供好きで心優しい人なのだろうか? なんにせよ自分がギリギリの状態で仕事をしている時に、そういう事を出来るのって凄いと思う。

何かというと「今の若者は…」なんて話を耳にするけれど、こういう仕事の出来る若者がいるってことも事実なのだ。そして、そんな彼ら(もちろん私達も含めて)日本の未来を作っていくのだなぁ。一瞬の出来事だったけれど、胸がグッっと熱くなるような経験だった。

娘はきっと大きくなったら、この時のことは忘れてしまうだろうけれど、私と夫は忘れないと思う。素敵な車掌さん、ありがとう。素敵な車掌さんに感謝しつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


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