安静生活も1週間が過ぎた。
「こんなに長期間寝込むのは初めて」と思っていたのだけれど、よくよく考えたら初めて…と言う訳でもなかった。こってり忘れていたけれど、子供の頃に血液の病気で長く療養していた事があったのだ。
いま、いささか時間を持て余し気味なのだが、当時はどうやって退屈な時間を過ごしていたのだろうかと、記憶の糸を辿ってみた。
つらつら思い出してみるて、本と漫画とテレビが友達だったのは言うまでもないが、もうひとつ「空想の世界」と言う心強い味方がいた。あれは、ちょっとした王国のような存在だった。もちろん君主は当時の私である。病気がちな子供時代を送った人なら、多少は覚えがあるんじゃなかろうか? 今にして思えば、我ながら、よくもあれだけ空想世界で遊べたものだと感心する。
だが、しかし大人になった私は当時ほど無心になって空想世界で遊べない。王国の鍵は無くしてしまったようだ。
子供って凄いなぁ。たぶん、その可能性の分だけ、頭が柔らかいのだろう。大人になってみて彼らを見ると、眩しくてかなわない。
だからって私は子供時代に戻りたいとは思わない。大人には大人だけの楽しみがあるのだから。こんな風に昔を懐かしむのは大人の特権だと思う。懐かしいと言う感情は、こそばゆくも暖かい。
そんなこんなで、記憶を辿ってみたものの、安静生活を慰める要素は見つからなかった。時間はたっぷりあるのだから、追々模索しよう…って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。