夫が風邪でダウンしていたので「何か食べたいものあったら言ってね」と言ったら「3連プリンが食べたい」との答えが返ってきた。夫の言う3連プリンとは、スーパーなどで3つ連なっていたり、あるいは3つセットになっているお買い得なプリンだ。
言っちゃあなんだが、3連プリンはお買い得だが、安っぽい味だ。「風邪を引いているときのご馳走としてはどうなんだろう?」と思っていたら、夫は「3連プリンを1人で食べるのが夢だった」と言う。なんでも夫は3人兄弟で、冷蔵庫に入っている3連プリンを見て「自分1人食べたいなぁ」といつも思っていたのだそうな。
そんな訳で私は夫のためにスーパーで安っぽい味のする3連プリンを買い、夫はそれを美味しそうに食べた。3度に分けて3連プリンを1人で食べた夫は、それはそれは満足そうだった。
以前、私が風邪でダウンをしてプリンをリクエストしたら「全部1人で食べていいんだよ」と夫が3連プリンを買ってきたことがある。私は「風邪の時くらい、美味しいプリンが食べたいのに、どうしてよりによって3連プリンなんだろう…」と不満だったが、買ってきてもらって文句を言う訳にもいかず黙って3連プリンを食べた。(ちなみに1人では食べきれず夫にも食べてもらった)あの時、夫が3連プリンを買ってきた理由は、こう言うことだったのだ。
私も子供の頃は3連プリンをよく食べていた。弟がいたので1人で全部食べることは無かったけれど「1人で3つ食べたい」とは思ったことがなく、むしろ「3連プリンじゃない、1つ1つのプリンの方がいいなぁ」と思っていたので、夫の夢はちょっと衝撃的だった。子供時代のささやかな夢も、人によって違うものなのだなぁ。
夫と結婚して2年8ヵ月。いまだ新しい発見がある。
夫婦と言っても他人が一緒に暮らしているだけなのだし、まだ付き合いだって浅いのだから、これからもこういう小さな発見があるのかも知れないなぁ……なんて事を思った。ちなみに夫の風邪は早めの対策が良かったのか、もう大丈夫そうだ。今度、夫が風邪をひいたら黙って3連プリンを買ってこよう……なんて事を思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。