浅間日記

2013年07月30日(火) カビは表面から生え、腐敗は内側からすすむ その2

日帰り上京。自営業者も研修するのである。
恒例のお楽しみで、黒澤明「生きる」を車中にて鑑賞。

この作品は、ガンで余命いくばくもない男の物語として紹介されるが、
それだけではない。



監督は、「ガン余命」というキャッチーなテーマの後ろ側へ、
社会の腐敗しきった権力体質−この作品では主に役人であるが−に対する怒りや無力感を、
一万円札に刷り込んだ福沢諭吉みたいに、実に巧妙に織り込んでいる。

そうだから、志村喬の深夜のブランコシーンばかりが、
この作品の象徴的場面になってしまっているのは、残念なことだと思う。

もっと言うと、ブランコシーンで映画を象徴するのは、
監督のメッセージの一部を意図的に無効にし、
作品を陳腐化しているんじゃないか、とさえ思う。

2006年07月30日(日) 家族の森
2004年07月30日(金) 



2013年07月29日(月)

東京電力福島第一原発の汚染水が海に漏れている問題で、東電は27日、漏えい源とみられる敷地海側のトレンチ(地下道)にたまった水から、1リットル当たり23億5000万ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。事故直後の平成23年4月、海に漏れ出た汚染水と同程度の高い濃度で、東電は漏えい源の特定を急ぐ、と言うニュース。

選挙の翌日、東電が認めたのである。
あざといではないか。



目に見えて顕著な水素爆発でもない限り、今後は
東電も国も、「今は大丈夫」という状況を作り出し続けるだろう。
深刻さを10000倍に希釈して、それを意識の外へ出すように操作するだろう。



現実に起きていることは、何もわからない。
何ベクレル放出されて誰がどこで何ミリシーベルト被爆しているのかも、
ひどいことが継続している、ということ以外はもうわからない。

情報がないのではなく、いかなる情報も、もう信用できないのだ。


2007年07月29日(日) 放蕩後
2005年07月29日(金) 
2004年07月29日(木) 



2013年07月21日(日) コンビニエンスストアか投票所か

縮む投票所 県内2割強、閉鎖時刻繰り上げ、というニュース。

投票所は午前7時に開き午後8時に閉鎖することになっている。

ただし、特別の事情がある場合には、個々の投票所について、
一定の範囲で繰り上げ・繰り下げ(閉鎖時刻は繰り上げだけ)ができる。

件の新聞記事によると、特別の事情の定義が曖昧だから、
長野県では、そこいらじゅうの投票所が、人件費がかかる等を理由に、
バンバン店じまいを早めているということだ。

選挙管理委員会が採算を気にする?
それに、大手スーパーでさえ、最近は24時間営業だ。



「無党派層の人は、選挙の時はできれば家で寝ていてもらいたい」と言ったのは、森元総理である。
失言だが、本音であろう。

為政者は、有権者に、その権利を意図しない方向に駆使してもらいたくない。
管理不可能な層は、投票から遠ざけたいという動機がある。

そうだから、今般解禁されたネットでの選挙活動についても、
私は−件の投票所の早期閉鎖と同じように−、
選挙に向かわせない効果を期待したものではないかと、そう思っている。

そう、それにもっと言うならば、違憲状態下での選挙なのだ。
民意が反映されるかどうかは、相当に疑わしい。

2009年07月21日(火) 無学浅才
2006年07月21日(金) 濁流
2004年07月21日(水) 



2013年07月12日(金) その味だけは嫌だという人が口にできる食べ物は

家のポストに、何か入っている。
ピザ屋のチラシかと思ったら、共産党のビラである。

「自民党と対決 抜本的対案しめす」とある。

消費税増税ストップ、原発再稼働なし、廃炉、輸出の中止、憲法改正反対、TPP中止、基地の撤去。



憲法はもちろん、今回の選挙で、私達市民が絶対に
判断を間違ってはいけない論点だ。

原発問題も、復旧しているのは旧来の体質だけで、
汚染地下水はじゃんじゃん海へ流出しているし、
再稼働の基準もなしくずしだ。

「社会的になかったことにする」という手腕にかけては、
日本は世界一優れている。いっそ、それを輸出したらどうか。



ビラをしげしげ眺めながら、思う。

共産党は、自民党と明確な対立軸を示すことができる政党の、
かなり上位にくるだろう。

その辺のアドバンテージは、他の野党の候補者だって、
羨ましく思うんじゃないだろうか。

当の共産党がそれを自覚しているかどうかは、よくわからないが。

2010年07月12日(月) 
2007年07月12日(木) 名物ドーナツ饅頭−選べない運命−
2004年07月12日(月) 肌寒い空気



2013年07月11日(木)

締め切りを過ぎた仕事がたまっている。
その上、別の未着手の仕事のリミットが迫っている。

こんな時は仕事以外のことを完全に除外して生きていきたいが、
子どもの服を着せたり、忘れ物のプールの帽子を学校へ届けたりといった
面倒に加え、夏祭りだバザーだプールの当番決めだと、
地域社会に気持ち良く住まうための役務が押し寄せてくる。

もちろんそのような理由はビジネスで通用しないし、
そうするのは嫌だと思う。

空調のきいた都心のオフィスビルの35階あたりで、
夜が更けるまで存分に仕事ができたら幸せだろうなあと、
こう思ってしまうのである。

2010年07月11日(日) 焚き火に放り込まれた実
2006年07月11日(火) 
2004年07月11日(日) 


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